「SMに市民権を与えたのは私です」

以前、幻冬舎文庫で、「花と蛇」他をおっ勃てながら読んだ鬼六先生。

コレはもう絶版となった新書だが、鬼六先生の、幼少期から作家デビュー、紆余曲折あって、SMエロ作家となるまでの半生記だ。

SM映画を撮ってた時、たこ八郎がアシスタントだったなんて初めて知った。

メッチャ面白くて一気に読んだ。

最後になるまで展開がわからない、じらす文章テクニックはエロ小説と一緒で読者を離さないね。

まさに、イメージできる昭和の破天荒な作家そのもので、本人はそういう気は全くないのだが、上りつめたり、下の下まで堕ちたり、波乱万丈の半生だ。

どんなに高尚な芸術だろうと文学だろうと哲学だろうと、やっぱエロにはかなわない。最も根本的に人間の肉体や精神を表すものだからね。

中坊の頃、夜中に家を抜け出して、国道沿いの自販機でビクビクしながら、初めてSM雑誌を買ったのを思い出す。こんな世界があるのかと下半身が破裂しそうになりながら、食い入るように雑誌の写真を見てたものだ。

エロは、強い個人的嗜好の世界で、フツーがないのが当たり前。幼い頃の体験からか、中年となった今でもSMの世界は大好きであーる。

大半の運命は偶然ではなく必然であるということがわかる。



脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。