見出し画像

「裸のジャングル」

「裸のジャングル(The Naked Prey)」(66年)。ベルリン・オリンピックのフェンシング米代表選手でもあったコーネル・ワイルド監督で、主演も務める。

19世紀の、まだ未開の地が多いアフリカ大陸。象牙を取るための象の他、狩猟にやって来た白人ハンターたち。
帝国主義者の態度で原住民への施しを拒否したために、彼らに襲われて全てを奪われてしまい、原住民の首長の命で多くは殺されてしまう。
1人は人間狩りの標的にされるが、命からがら逃げ出す。未開のジャングルで原住民に追われながら逃走を続ける…という物語だ。

ジャングルで生きる猛獣や爬虫類、昆虫たちの映像を盛り込みながら、文明人らしく知恵を使って生き延びる様が描かれる。

ドンドコ、ドンドコとアフリカン・リズムが流れる中、必死の逃走劇が繰り広げられ、逞しい白人男のサバイバルといったところだ。
セリフも少ない。

やっぱりちょっとB級のエクスプロイテーション・ムービーの匂いがするね。白人の男が上手く逃げ仰せて「ザマーミロ、この悪魔め!」と叫ぶシーンがあるが、勝手にアフリカにやって来て、自然を焼き払い、たくさんの獲物を捕獲していく白人こそが悪魔だろうに。捕まった白人が殺されていくシーンも、“土人だったら、ヘーキでこのくらいのことはやるだろ”という差別的な視点で描かれているように思われる。

数名の原住民と1人の白人が、タイトル通りに裸でぶつかり合い、命がけの闘いを展開していくが、最後に、仲間がいる基地にたどり着いた白人を、原住民が手を挙げて見送り、白人もそれに応えるなんざ、文明の力を使わずに肉体だけで逃げ延びた白人に対する敬意の念が原住民に芽生えたらしく、ニクイ演出だ。

しかし、冒頭の象を虐殺するシーンは本当にやったのかね?白人たちを殺していくシーンはなんともないけど、コレは気になっちゃった。

ラストの方で、原住民の子供と親しくなるが、男の子だと思ってたら女の子だったのね、わからんかった(笑)。

原住民たちの無駄の一切ない肉体美は素晴らしいね。憧れるよ。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6


いいなと思ったら応援しよう!

TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。