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女性のための月刊ドクシン ~保険の話~
先日SNSで気になるポストを見かけました。
結婚間近の女性が『ゼクシィ』を参考にしてあれこれ準備をするように、この先も独身でいると決めた女性がこれからの人生において直面するであろう数々の問題に対する解決策を教えてくれる雑誌があればいいのに。実際はもっとざっくりした言い回しでしたが、内容はそのような主旨のポストでした。
たとえば「入っててよかった保険」
あるいは「適度な近所付き合いの方法」
または「独居高齢女性の防犯」
そして「親の墓じまいtodoリスト」
他にもいろいろ挙がっておりましたが、すべて頷ける内容でした。同意するリプもたくさん付いていて、あっという間に拡散され、瞬く間に19万いいねが付いていました。今ではもっと増えているかもしれません。
私も「分かるわ~」と思わず頷いてしまいました。
結婚が必ずしも幸せに結びつくとは思えない時代ですから無理もないですよね。巡り会う相手によっては苦労が数倍増しになるだけだったり、そもそも巡り会うこと自体が難しかったり。結婚も出産もこの世はリスクだらけ。
もうさ、「この人と添い遂げたい」と思える相手がいないんだったら無理に結婚しなくてもよくない?
そんなふうに考えて、結婚から遠ざかる三十代女性も多いはず。
結局のところ、結婚してもしなくても(その後に別れることがあってもなくても)、子供を産んでも産まなくても、幸せの形はそれぞれだし、皆それぞれに違う苦労があるはずなので、どの道が正解かなんて自分にだって永遠に分からないかもしれない。ましてや他の誰かに決められたくはない。そう思っています。
ただ、曲がり角にぶち当たる都度、自分で選んで進んで行くしかないのだと。
だからこそ自分と同じ「お一人様」を選んだ人にも、できるだけ後悔の少ない人生を歩んで欲しいなぁと願わずにはいられません。
(もちろんご結婚されている方も、結婚後にシングルになられた方も同様なんですが)
そのために必要な情報は少しでも多く知っておきたいものですし、実際に参考になるような情報誌もいくつかはあるようです。私は未購読ですが「ハルメク」などは高齢女性にとても人気が高いので、きっと必要な情報もきちんと網羅されているのでしょう。当該ポストに「そういう雑誌もあるよ」とコメントされいてる方もおられました。
(ただし紹介されている内容を見ると「ハルメク」は50代女性がメインターゲットのようなので三十代後半とか四十代のシングルで働いている女性には今ひとつかな、という気もします)
でもね、SNSで「逆ゼクシィ」が欲しいとつぶやいた方はおそらく「高齢になっても人生を楽しむための読本」や「おしゃれに暮らす中高年女性を目指すための雑誌」ではなく(それはまだ早い)、
「女一人でもこの地獄ような世の中を生き抜いていくためのヒント、簡単で分かりやすい超ピンポイントマニュアル」を欲しているんじゃないかな、と思うのです。
とにかく不安材料が多すぎて、
「この先、何が待ち受けてるの?」
「何を用意しておけばいい?」ってことを知りたい。
これに尽きるはず。
私自身はわりとのんきなタチで、しかも時代が少し前でしたからそこまでではなかったんですが、今は経済状態も悪いし、何もかもがギリギリですよね。正直言って、もしも今、自分が三十代だったらかなり未来に絶望してると思います。
「人生100年時代?そんな先のことなんか知らん!こっちは10年先も不安だわ」って言ってるんじゃないかなぁと思うんです。(だいぶ高齢に近づいてきた今でさえちょっと思ってるくらいですから、若い人は尚のことでしょう)
残念ながらそうした不安を拭ってあげることはできないし、必要な情報もすべてを網羅するのは無理ですが、その極一部、少なくとも自分が直接ぶち当たってきた事柄だけでも細々とnoteで発信するぐらいはできるんじゃないか。ふと、そう思い立ち、分かる範囲で書いてみることにしました。
私のアドバイスなどたいして役には立たないかもしれませんが、誰か一人、ほんの少しでも生きていくヒントになれば嬉しいので、思いつく限りはこうして勝手に発信していこうと思います。
月刊と銘打っていますが、おそらく不定期です。
まずは【入っておくべき保険】
まずは列挙された中にあった「保険」のお話。
私は以前から医療費負担を減らせるように日帰り入院や通院の際の給付もしっかり含まれている特約付きの保険に入っています。若いときはあまり縁がなくて掛け金がもったいないなぁと思うかもしれませんが、婦人科系の病気は若くてもかかる場合があります。死亡保障など余分なものは付けず、できるだけ安い額でもそういった医療特約(女性特有の病気を含むもの)が付いている保険には入っておくべきでしょう。
実際に子宮筋腫や卵巣嚢腫の手術を受けた際には、保険金が下りてすごく助かりました。
まず予想以上に検査費用が高い。「そんなに検査する?」「そんなに費用かかるの?」って驚いたし、通院も一度や二度では済まない。手術をしたら診断書ももらいに行かなきゃいけない。時間も手間暇もお金もかかります。
また、私の友人は婦人科系ではなく網膜剝離で入院しました。二十代の頃です。若くてもそういった可能性もあるのです。
しかも最近の手術は入院が短く、当然ながら婦人科系や眼の病気などは三大疾病以外の特約が付いていないとお金は入りません。
(高額医療費制度の申請も忘れずに。纏まった金額を用意するのが大変な人は「限度額適用認定証」を利用しましょう)
最近では大腸の検査を行った際に小さなポリープが見つかり切除していただいたので、日帰り手術扱いとなり給付金が下りました。
女性の身体は特に三十代半ばに差し掛かると、そこからどんどん変化していきます。私はかなり丈夫な質で、若い頃は病気知らずの体力自慢でしたが、それでもいつの間にか弱くなっていくものです。見た目はともかく、筋力の衰えや細胞の劣化は誤魔化せません。
そうした衰えを防ぐための食事や運動、その他諸々、身体のためにやっておきたい事柄はいくらでもあります。きっと効果もあるでしょう。が、それはまた別の話。今は元気でも、いつか唐突にやってくるかもしれない「その日」のために、ある程度の備えはやっぱり必要なのです。
私自身はそろそろ高齢になってきたので、ガン特約にも入りました。あまり想像したくはないけれど、そういう未来もちゃんと見据えていかないと自分を守れません。それにかかるお金は必要経費と思って割いています。
また逆に若いうちからすごくしっかりと保障が付いた保険に入っている方もおられるかもしれませんが、とにかく保険は自分の年齢や家族構成によって変化していくもの、と考えてください。どんなに良い保険に入っていても定期的に見直しが必要です。
少し先の自分に必要なものを考えて用意する。
そういう心づもりで参りましょう。
老いの準備は大変です。
まだまだ私も準備中。
でも、できるだけ長く、快適に、私らしく、楽しく暮らしていきたいですよね。
この記事が、そのための一助になれば幸いです。