無題~詩~2023/6/2
零時すぎから
予報通り降り出した雨は
バラバラとトタン屋根を打ちながら
夜の静寂を掻き消している
まぁこんな夜も悪くない
私は安い料理酒を煽りながら
ちょっとだけ高尚なことを考えてみる
勿論、口に運ぶ安酒はべらぼうに高い酒をイメージ
それくらいの想像力は安酒でも掻き立てられる
そんな涙ぐましい想像力で
現実以外の何かを捻り出さなきゃ
やってられない夜もある
かっちりとした予報どうり
午前零時から降り出した雨は
バラバラとトタン屋根を鳴らし
そこだけ
安酒で酔う俺を切り離す
天気予報さえ違わなくなった
色気の無い現在(いま)は
安酒で有頂天になる方法を
みんな習った方が良いんだよ………