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Exploratorium(エクスプロラトリアム) ー科学・芸術・人間の認識 3つの美しさを体感する場ー

もう昨年のGWのことになるのですが、友人と始めたプロジェクトで、Singularity Universityのアクセラレーションに参加したりなどした関連でシリコンバレーにいった際に何日か自由な時間があったので、サンフランシスコにあるExploratoriumに行ってまいりました。

まずこの円の中から顔を出して写真撮影するのがならわし?なようで、写真を撮影しました。(アイコン写真もエクスプロラトリアムです。)

それでは、エクスプロラトリアムの3つのポイントについてご紹介します。

1.科学・芸術・人間の認識の美に遊びながら関わる仕掛け
2.徹底的な「体験」へのこだわり
3.最先端の研究との関わり

1.科学・芸術・人間の認識の美に遊びながら関わる仕掛け

エクスプロラトリアムに展示されているひとつひとつのインスタレーションは必ず触ることができるようになっています。

展示は大きく分けて6つ下記のような構成になっています。

1.人間の思考・認識・社会性
2.実験的にいじくり回す(Tinkering テクノロジーやアート)
3.見えるもの、聞こえるもの
4.生命システム(DNAや細胞の仕組み)
5.屋外の展示(天候や潮、自然現象)
6.ベイエリアの地理や歴史を学ぶ場所

分類の方法が単純な「物理・化学・生物・地学」などのような教科ベースになっているのではなく、「人間の認識の広がり」が意識されている仕組みになっていて、だんだん時間や空間の広がりが持たれるような構成に感動しました。

物理的な現象で言えば、上のようなカオス振り子が展示されていたり、展示するものはシンプルなのですが、実際に回してみて自分の手に帰ってくるフィードバックや目に見えるものから、「カオス」を体感できるような工夫がなされています。

人間の社会を計算可能なゲームとして抽象化し計算する学問、「ゲーム理論」の中でもいかにして協力し、問題解決をできるかを体感できる展示があり、こうした社会性も「モデリング」がされた上で体感できるようになっています。

下記のミュージアムマップにどのような展示があるか詳しく書かれていますので、ぜひ一読ください。

また、日本語版のマップも用意されているので是非下記をご参考までどうぞ。

https://www.exploratorium.edu/sites/default/files/pdfs/2018_CampusMap_Japanese.pdf

2.徹底的な「体験」へのこだわり

エクスプロラトリアムは徹底的に「体験」にこだわっています。その一つとして、Tinkering Studioというワークショップを受けることのできるスペースがあります。

Tinkering Studioでは、電子工作やプログラミングを通じて、「いろいろなものをいじくり回して遊び学ぶ」体験を提供しています。

ワークショップスペースの背後にある自動販売機でキットを買い、ワークショップに参加します。まさにTinkering Vending Machineですね!

また、Tinkering Studioでは彼らの考え方を表すボードも掲示されていました。(かっこいいですね。)

真似して日本版を作りたい!と考えているところです。

3.最先端の研究との関わり**

Tinkering Studioでは、MITと共同研究をしていて、学び方や、大人の関わり方の研究も進めていらっしゃるそうです。実際に担当されていらっしゃるかたからお話を聞くと、

「一回もののワークショップで、どの程度子どもたちのTinkeringを励ませるか、それが課題だ」

という風に仰っており、研究成果として方法論も確立しつつあるとのことでした。論文として発表されるのが楽しみですね!


エクスプロラトリアム、実はSFにいる期間中二回も行ってしまい、どっぷりハマってしまいました。今度はワークショップを実践しているところを見てみたい!また遊びに行きたい場所です。

上の写真は、友人とピタゴラスイッチをして遊んでいたら、いつの間にかアメリカ人の家族も混ざって一緒になって遊んでいて、いつの間にか乗っ取られていた、の図です笑。

こうした協働の遊びもいつの間にか起こってしまう。そんなエクスプロラトリアムでした。



ただ続けることを目的に、毎日更新しております。日々の実践、研究をわかりやすくお伝えできるよう努力します。