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孤独な研究者の夢想

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認知科学研究・最近読んだ本・統計など研究に関係することを書きます。
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#限界的練習

スキルとセンスに磨きをかける

英語を学ぶときも、プログラミングを学ぶときも、数学を学ぶときも。 重視されるのはいつも「スキル」である場合が多く、 常に「実用的」であることや、「効果的」であることが求められています。 今回は、もちろん「スキル」を身につけることは重視しつつも、「センス」の大切さについて改めて考えてみたいと思います。 スキルを身につけること例えばテニスだったら「フォアハンドストローク」「サーブ」「バックハンドボレー」など、動きを細分化させそれぞれを強化することができます。 英語でも話

限界的練習を形作るフィードバック 『超一流になるのは才能か、努力か』

昨日は、コンフォートゾーンを超える「限界的練習」についてご紹介した。 今回は、エリクソン教授の提唱する「限界的練習」の理論において、重要な位置づけである「フィードバック」について、日常的に大人が陥りがちなフィードバックとの違いを見ていくことで考えてゆきたい。 まずは、本文から「限界的練習におけるフィードバック」の節があるので引用する。 限界的練習には、フィードバックと、そのフィードバックに対応して取り組み方を修正することが必要だ。トレーニングの初期にはフィードバックの大

コンフォートゾーンを超えて超一流になるには 『超一流になるのは才能か、努力か』

超一流のスポーツ選手、演奏家、プロ棋士、初心者とは次元の違うパフォーマンスを発揮する人たちは、いずれも何らかの共通点があるように思える。 先日引退したイチロー選手の言葉を引用したい。 ──イチロー選手の生き様でファンの方に伝わっていたらうれしいということはありますか。  生き様というのは僕にはよくわからないですけど、生き方と考えれば、さきほどもお話しましたけれども、人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。  あくまで測りは自分の中にある。それで自分なりにその測