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プロスポーツチームのオーナーにあなたもなれる|「クラブ経営3.0」がスポーツの固定概念をぶち壊す

こんにちは、現在日本を旅する経営者の三木です。

現在史上初の大学生のスポーツチーム経営者として、バレーボールチームサフィルヴァ北海道の経営、株式会社SportsNationの代表取締役として活動をしています。

過去には100万円の借金も背負っていましたが、現在は現役東大生、プロバレーチームの経営者、合計3つの会社の経営と様々な事業を展開中です。

資金調達の成功を皮切りに、今は「クラブ経営3.0」という新しいクラブ経営のカタチの普及を進めています。

「クラブ経営3.0ってなに?、何が変わるの?」と感じる方もいると思うので、まずはクラブ経営3.0の全貌と、それに必要となる「スポつく」というアプリの概要を紹介します。

ファンや企業がオーナーになる|スポーツチームを全員で経営する「クラブ経営3.0」

結論から言うと、クラブ経営3.0は「誰もがクラブ経営に参加できる」という、クラブ経営の第三の形です。

1.0は企業の部活としてチームが経営されており、一社独占の状態。
従業員がファンとなり、チームを支えている要素は企業の社員のみとなります。

次に2.0は経営の民営化で、チームを支える要素は運営会社とスポンサーの2つであり、ファンは一般大衆となります。

そして今回唱えている3.0は経営の民主化で、全ての企業がオーナーとなり、数千社でチームを支えます。

さらにファンもオーナー目線でチームを支えることが出来るため

1:スポーツチームを経営する運営会社
2:チームを支える企業
3:チームを応援するファン

あらゆるステークホルダーがチームを支える、
これがクラブ経営3.0の形です。

このように1.0から3.0に移行するにつれて、徐々に外部を巻き込み、各々の当事者意識が強くなっていきます。

実際には一口オーナーと言う形で、例えば1万円払うことでクラブオーナーと同じ情報が手に入り、チームの方針に関わりが持てます。

つまり、今までクラブのオーナーというポジションは、ある意味権利として守られてきましたが、クラブ経営3.0であれば、今この記事を読んでいるあなたもオーナーになれます。

単純に「俺、あそこのチームのオーナーなんだよね」って、言えたらかっこいいと思いませんか?

法人の場合だと「株式会社〇〇、プロスポーツチームの経営参画」みたいな打ち出しが出来ると、結構反響や広告効果もあると思います。

どこのチームを応援するかはその人次第で、例えば引っ越しが多くて愛着の持てるエリアがない人なんかも、どこかのチームのオーナーになることで帰属欲求も満たされます。

このように、すごく端的に言うとクラブ経営3.0は、誰でもスポーツチームのオーナーになれるということですが、ここからはより詳細な部分を説明していきます。

スポーツチームを”ハブ”として活用|誰もが繋がれるコミュニティで社会貢献が出来る

クラブ経営3.0が実現すると、スポーツチームをハブとし様々な社会問題の解決につながると思います。

一つのチームを応援する人同士が集まり新たなコミュニティが生まれ、その中で課題を持つ人同士が助け合う、これが社会問題の解決です。

直接何か社会の問題と向き合うというよりは、多くの人が集まるからこそ相談し合えるコミュニティが形成され、最終的に社会貢献に繋がります。

そして、チームのオーナーになるためには「スポつく」というアプリを利用します。

企業の場合最低1万円でプロスポーツチームのオーナーになることが可能です。

個人だと最低500円からのプランもあり、それぞれ複数のプランの展開を予定しています。

このアプリを通して「どのチームを応援するか」「チームに何を要求するか」など、チーム経営に必要なことが行えるようになります。

オーナーのメリットとしては経営の数字的な情報だったり、ファンクラブの数などいわゆる「オーナーしか知らない情報」といった今までクローズだったことが把握できます。

そのクローズな部分にダイレクトに関われるため、ただお金を払うだけのスポンサーよりも、よりチームの意思決定に直接関わる事が可能です。

これは実際の4月15日にリリースするスポつくの画面ですが、このように全9項目の選択肢があり、どの分野に課金し強化をさせるかなど具体性の高い関わり方が出来ます。

また、スポつくのユーザーにはチームを応援することでアプリ内で使える「エモコイン(アプリ内トークン)」がもらえます。

応援することでもらえるコイン、つまり感謝の気持ちを表すコインは多く集めることで信頼の蓄積に繋がります。

そのコインを使って選手の特典と交換したり、逆に自分が応援して欲しいことがあるときに誰かに応援してもらうことが出来るのです。

実際に同じ選手を応援している人、同じチームを支援している人同士が繋がれるプラットフォームができ、スポーツチームをハブとした連携が図れるようになります。

応援することでもらえるエモコインの総量はランキングで見えるため、このように「誰がどれくらい応援しているか」も可視化できます。

今までスポーツの応援って、「頑張ってください」とファンが言って選手が「ありがとう」と返す。

そういうある意味フワッとした感じだったものを、クラブ経営3.0ゼロでは明確に数字として見えるようになります。

根本的な話なのですが、僕は「頑張った人ほど報われてほしい」と思っています。

だから応援の可視化が出来ることで、「この人はこんなにチームを応援している」と周りからも認められるようになるでしょう。

エモコインが貯まることで回りからも報われ、経済的な財布だけじゃなく感情の財布も潤うんじゃないかと思います。

他にもチーム側が応援したいことを具体的にアップし、例えば「アリーナ建設プロジェクト」として応援を集め、応援したいオーナーが課金できるといったシステムも今後実装を検討しています。

このあたりはオーナーになることで、よりチーム運営に関わりを持てます。

寄付に近いスポンサーが第一の収入源|この固定概念を覆す事が僕の使命


もともとこのクラブ経営3.0は、プロスポーツチームの従来のビジネスモデルを自分で経営してみた事がきっかけです。

クラブの収益モデルとしてスポンサーが大きな割合を占めており、シーズン前にスポンサー収入が一気に入ってきてシーズン終了後に使い切る。
そしてまた一気に営業を行いスポンサー収入を確保する、この1年更新の繰り返しです。
リーグ成績や勝敗で結構左右されるので、来年度の予算は直前まで見込みが立ちません。

結局スポンサーありきの業界で、20年近くこの不安定なビジネスモデルが当たり前になっています。

本来ビジネスのあるべき姿は商品に喜んでお金を払うことだと思うんですが、どうしてもスポンサーさんは心から応援したいと思っていない、営業は応援してもらうためにお願いをするというケースはどのチームにも心当たりがあると思います関係性だと、お互いが気持ちよく無いと思いませんか?

だからまず、この固定概念から変えていく必要があります。

経営の安定性を高めるには、毎月コンスタントに収入が積み上がる方法がベストで、営業が単発資金を必死にスポンサーから集め続けるのは頭打ちになっているチームが多く、喜んでお金を出して応援してくれる世界がに変えていく必要があります。

クラブ経営者になってすぐに自分で商店街で飛び込みをしたり営業をしてみてこの違和感をずっと感じていました。

日本で先端をいっているチームも同様の課題を感じていたので、クラブ経営3.0のベースを考えた時にデジタルの仕組み出来れば成功できるという確信もありました。

法人がスポンサーをすれば、その社員も応援をしてくれていることになる。
つまり5,000社のスポンサーがあれば、少なくとも5万人くらいが応援してくれる可能性が広がります。

ただし、現状ではスポーツチームとの接点がSNSか試合会場しかないため、チームへの当事者意識が薄く、応援してくれてる人が大勢いるのに収入に繋がっていません。

こういった機会損失はデジタル化すれば社内リソースを増やさなくてもどうにかなる問題です。

デジタル化のメリットは大きく3つあります。

1つ目が24時間365日チームとの接点を創る事が出来ること
2つ目が応援や感謝という目に見えないものを可視化し効果測定が出来るようになること
3つ目がリソースを気にせず拡張できる、つまり顧客数を桁違いに増やせること

すべての人がオーナーになれる環境を作ることで、関係者の当事者意識を高め、本当にチームを応援したい人から毎月安定した収入が得られる。

そうすると、今までのスポンサー依存の常識が変わると思いませんか?

リアルな話しをすると、今経営している「サフィルヴァ」も就任当初は明日潰れてもおかしくないような経営状況でした。日本中のクラブが大小あれど同様の課題を抱えています。

だからこそビジネスモデルを根本から変えたいと思っていますが、まだ僕のやりたいことはサフィルヴァで1%くらいしか実現できていません。

原点は相互扶助の精神|スポーツをハブとして自己理念を実現

今ビジネスの起点はスポーツですが、最終的にスポーツだけをやりたいわけではありません。

というのも、幼少期から母の教えで私は「情けは人のためならず」と言う精神が根本から染み付いていて、誰かのために全力を尽くすことが結局巡り巡って自分に返ってきて自分が幸せになると思っています。

前述にも記載した通り「誰かの幸せに全力を尽くすこと」「頑張っている人が報われる」、そんな世の中を実現する。

これは僕の自己理念で、この理念の実現が現時点の僕がクラブ経営者として当事者意識を感じられる視座で考えたときに「スポーツをハブとして地域社会を幸せにすることに全力を尽くす」という結論に行き着きました。

だからスポーツチームも自分たちだけが盛り上がってお金を儲けるのではなく、関わっている地域や人、全体で稼げるようになったら幸せだと思います。

スポーツを見に来たお客さんが幸せだと思ったら自然と収入が増えるでしょう。

チームを運営しているスタッフたちの収入も自ずと上がり、生活が豊かになるはずです。

そして応援されたチームも強くなり、ファンたちも楽しくなる。
スポーツをハブとしてそれぞれが繋がり、相互扶助が生まれるシチュエーションも増えます。


このようにスポーツが直接何かを解決するわけではなく、あくまでプラットフォームとしてそこに集まる人同士で社会貢献が出来るようになります。

よくエモコインも「なぜスポーツチームが発行するの?」と聞かれますが、じゃあなんで銀行がお金を発行するのですか?

今となっては「銀行=お金を発行する場所」となっており、全住民と関わりを持っていますが、これはもう、そういった「常識」が確立されているからです。

この発想が常識になっていますが、僕がクラブ経営者になって一番実感したのはスポーツってすごく公共性があるので、行政や地域住民、存在する全ての産業に関われる唯一無二の立ち位置だということです。

エモコインも将来的には感情の地域通貨みたいな感じで、いろいろな人の感情が集まるスポーツチームが発行することに誰も疑問を抱かなくなり人が経済合理的なお財布と感情的なお財布を持ちエモコインを当たりまえだよねと思ってもらえるような世界を今後は作っていきたいです。

さいごに。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

クラブ経営3.0はまだ世の中にない世界観ではありますが、この世界が実現することで誰もが他者を応援することが当たり前になり、応援するチカラが世の中の心理的、経済的豊かさを生むことが出来ると信じています。

ただ、それを実現するためには様々な人の意見を聞きながらブラッシュアップしていく必要があります。スポーツ関係者の方、学者の方、スポーツファンの方など様々な立場からご意見をいただけると嬉しいです。






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