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【先週の不満ビッグデータ】(~2024/5/12)①太陽フレア、どんな影響があるのか不安、②ボックスティッシュの「あったらいいな」

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。



先週の生活者不満(~2024/5/12)

Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は母の日を迎えた一週間だったこともあり、「母の日なのに」「母の日なんだから」と母の日に関する不満が多く寄せられました。また、食パンへの異物混入が発覚したことで改めて食の安全への関心が高まりました。

そのようななか、今週は①「太陽フレア」、40代女性で増加した②「ティッシュ」に注目します。これらも先週増加が目立った意見です。具体的にどのような意見なのか、早速見ていきましょう。

①太陽フレア、どんな影響があるのか不安

情報通信研究機構(NICT)が10日、太陽の表面で爆発現象が起こる大規模な「太陽フレア」が連続して6回発生したと発表しました。爆発の影響で宇宙にある人工衛星との通信に障害が起きたり、全地球測位システム(GPS)の誤差が大きくなったりする可能性があるとの発信がなされ、生活者に不安が拡がりました。

不満買取センターにも太陽フレアに言及する不満・不安が多く寄せられました。

まず目立ったのは、ニュース等で言及された「GPSへの影響」を懸念する声です。日常生活において、自動車のカーナビだけでなく、徒歩や公共交通機関による移動の経路検索などでGPSを日常的に利用していることから、その影響を懸念する声が多く寄せられました。

太陽フレアにも強いGPSを開発してほしい。今後も大きなフレアによって影響が出るならば困る。(40代・愛知県)

太陽フレアが発生して、数日GPSなどに影響が出るらしい。冷静に考えると家の中は電気が必要なモノであふれているので、停電だけは起こらないで欲しい。(50代・兵庫県)

GPS機能以外にも、「これも太陽フレアの影響なのでは?」「こんなところに影響が出ると困る」という不安が拡がりました。本当に太陽フレアの影響を受けるのかの真偽は不明な意見が多い一方で、こういった意見は「太陽フレアの影響としてどんなものがあるのかが分からず不安」という気持ちの顕れとも言えます。

具体的には、通信が阻害されることでコミュニケーションが遮断される、という影響だけでなく、病院や決済、自動運転などに日常生活にクリティカルな影響が出ないかを懸念する声が拡がりました。

太陽フレアのせいなのか SMSでの2段階認証が全く機能しない 1週間前は普通につかえたのに なんで?(30代・大分県)

太陽フレアの影響がとても不安。高齢で療養中の義両親が近くにいるので、いざと言う時に電話などが使えなくなったらとても困る。(40代・千葉県)

大規模な「太陽フレア」頻発して今日(5/12)午前までに7回確認したらしい。外出時、スマホ決済とか普及しているので、公共サービスなどに影響が出なければいいけど。(50代・兵庫県)

太陽フレアの大爆発で、磁場に影響が出た地区があるそうだが、自動運転の車なんかは、影響を受けないんだろうか。心配。(60代・三重県)

太陽フレアが原因で通信障害や停電が起こるかもしれないのが不満です。どんな影響があるか、何か防げる手段がないかなど、もっとニュースなどで詳しく説明して欲しいです。(40代・京都府)

幸いにも、実際には、大きな混乱はなかったようですが、通信や電気に依存した社会活動にとって、太陽フレアは新たな災害にもなりかねないことを生活者が不安に感じていると言えます。

太陽フレアによって具体的にどのような影響があるのか、またそれに対して備えられる方法はないのか、などのガイドラインや情報提供が求められた一週間でした。

②ボックスティッシュの「あったらいいな」

先週、ティッシュに対する不満が増加しました。特に40代女性での増加が目立ちました。4月に値上げされたティッシュ。生活者からはどんな不満が増加したのか、早速見てみましょう。

みてみると日常利用するボックスティッシュに対する不満として、大きく3つの意見のまとまりが見られました。

まず1つ目は、「使い切った後の捨てにくさ」です。箱にビニールの部分があるので剥がさなければいけなくて面倒、といった不満です。利用時だけでなく「捨てる」までを考えたCX(顧客体験)のデザインがディッシュにも求められています。

ティッシュの空き箱の分別の時ティシュの出口のビニールを剥がさないといけないから不満(40代・鹿児島県)

2つ目は「ボックスティッシュのサイズ展開を柔軟にして欲しい」という不満です。「半分のサイズでは小さすぎるが通常サイズでは大きすぎる」「無駄なく使いたいから適切なサイズのものを作って欲しい」といった意見です。
化粧用などのラインナップではサイズが異なる商品も展開されていますが、ティッシュを使うシーンや用途は様々ある中で、「サイズ展開」が新たな価値が生まれる余地がまだ多く残されているのかもしれません

箱ティッシュの大きさを3分の2のサイズにしてほしい。半分のサイズでは小さすぎて2枚使ってしまうし、普通のサイズでは大きすぎるので。(40代・千葉県)

子供がいるとちょっとしたことでティッシュを使うのでサイズを小さいものを出してほしい。これから特に値段が上がるなら値段はあげないでサイズを小さくしてほしい。環境にもよくなりそう。(40代・千葉県)

そして3つ目は「香り・臭い」です。無臭のボックスティッシュについては「箱・紙の臭いがして気になる」という不満。そして香り付きのティッシュについては「人工的なにおいがしてトイレを思い出す」というような不満。「丁度良いリフレッシュできる香りがするボックスティッシュ」が求められているようです。

開けたばかりの箱ティッシュが紙臭い(40代・大分県)

香りがするボックスティッシュがあるが、いかにも芳香剤のような香りでトイレを思い出してしまう。もうすこし自然でリフレッシュできる香りが付いたものがあればいいのに。(40代・東京都)

値上げが続くティッシュ。価格感度が高くなるなかで、商品がもたらしてくれる「体験価値」に対する期待値も高まっているようです。
「拭く」という機能としては完成されており成熟した市場領域のように見えますが、「捨てやすく」「サイズがぴったり」で「優しく香りリフレッシュできる」ボックスティッシュが生活者の日常に新たな価値をもたらす可能性がありそうです。

一見するとコモディティ化していると思える市場でも、小さなイノベーションでスモールマス市場が生み出される可能性がある一例と言えそうです。
そのヒントが「生活者の日常の不満」に隠れています。


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Insight Tech 伊藤


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