
今後主流になるであろうNFTのユースケース10選
※11/4追記:このnoteをシェアすると必ず、スキを押すとランダムでNFTがもらえるように設定しました。NFTの取得方法については末尾に記載しています。
こんにちは、Techtecというブロックチェーン会社をやっている田上と申します。満を時して、note初投稿です。Web3、DAO、DeFi、NFTあたりをテーマに、これからいろいろと書いていきたいなと思います。今回はNFTのユースケースについて整理します。ツイ廃活動に一生懸命ですので、良ければ交流してやってください→ @tomohiro_tagami
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弊社のブロックチェーン学習サービスPoL(ポル)では、各カリキュラムで修了テストに合格したことを証明するNFTを発行しています。
NFTは高額売買ばかりが話題になりますが、Web3の柱になるこのテクノロジーにはまだまだ可能性が隠されています。
僕の中で、現時点で整理できているユースケースを10個ほど書き出してみました。実際にNFTをWebサービスに組み込んで運営してきた経験をもとに、「従来」「未来」「具体例」という切り口でそれぞれ説明していきます。
1,2 アートとゲーム
・従来:クローズドな世界で運営が価値を決める
・未来:オープンな世界でデータそのものが価値を持つ
・具体例:CryptoPunks、Bored Ape Yacht Club、Axie Infinity、NBA Top Shot
言わずもがな、まずはアートとゲームです。既知なので詳細は省きますが、NFTはデジタルデータの一意性を担保する仕組みなので、これをデジタルアートと紐付ければ価値が出るよね?という発想で生まれたのがNFTアートです。
ゲームについては、ゲームキャラクターやアイテムをNFTとして発行することで、理論上は互換性のある他のゲームで使用できたり、そのキャラクターを持つ世界で唯一のプレイヤーになれたりといった例があげられます。この辺はスキップします。
余談ですが、NFTの仕組みそのものに簡単に触れておくと、ERC-20がトークンの所有者を主キーとしてマッピング(トークンと所有者を紐づけること)するのに対して、ERC-721では、deedID(トークンに固有のID)を主キーにマッピングしています。
つまり、ERC-20が「所有者→トークン」の関係性なのに対して、ERC-721は「トークン→所有者」の関係になっているということです。これでNFTの「Non-Fungible」が実現されています。
deedというのは、「資産の所有権または法的権利に関する文書 by オックスフォード辞典」と定義されています。ここからわかることは、NFTが単なる投資・投機対象ではなく、権利のデジタル化として発明されたものであるということです。この前提のもと、他のユースケースを見ていきましょう。
3. 教育
・従来:自身の学習データは特定の機関が管理する
・未来:自身の学習データは自分で管理する
・具体例:PoL
NFTは権利であり証明であるため、デジタル上での行為をNFTで担保することができます。先述の通り弊社のPoLでは、ユーザーが自身の学習行動とその結果を証明するためにNFTを発行することができます。

これにより、カリキュラムを修了したユーザーにのみ受講できるカリキュラムを用意したり、カリキュラムを修了したユーザーだけがアクセスできるコミュニティを作ったりすることができます。
ここでNFTであることの重要性は、外部サービスがPoLとは関係なくNFTに標準対応することで、サービス連携ができるということです。従来は、PoLユーザーに対して外部サービスが何か連携したいと思ったとしても、PoLに問い合わせて企画を説明して、NDA結んでプレスリリース書いて...
弊社に確認せず勝手にやってください。それがWeb3時代の教育のあり方です。自社ドメインなので力が入りましたが、この後はサクサクいきたいと思います。
4. キャンペーン
・従来:Amazonギフト券、物理商品、景品表示法
・未来:NFT Give away
・具体例:#NFTGiveaways
NFTに見出す価値は人それぞれです。この人それぞれということのパワーは凄まじい効果を発揮します。SNSなどでのキャンペーン企画で、NFTを活用する企業が増えてきました。
従来のキャンペーンでは、Amazonギフト券か何か実際に商品をプレゼントすることが多かったのですが、当選者に対して配送の手配をしたり、抽選を管理するのは大変です。そして最も気をつけなければならないのが景品表示法でした。
NFTであれば、まず配送コストはかかりません。そのため全員漏れなく当選というキャンペーンもできますし、ウォレットアドレスを当選者自身に入力してもらってプレゼントするサービスも出てきています。
そして何より、景品表示法をほとんど気にしなくて済むのが大きいです。「NFTの価値は人それぞれ」なので、法律上はNFTそのものは1円という解釈をして、実際の価格としては発行にかかった人件費を計上することが基本でしょう。この破壊力は、マーケターならわかるはずです。
5. マーケティング
・従来:ソーシャルグラフ、インタレストグラフ
・未来:トークングラフ
・具体例:トークングラフ
マーケティングといえば外せないのがトークングラフです。トークングラフについては、別途noteを書こうと思っていますが少しだけ触れておきます。
トークングラフとは、トークンを使うことで保有者の趣味嗜好を特定する仕組みのことです。これまで、「ソーシャルグラフ」や「インタレストグラフ」といったワードがマーケティングの概念として提唱されてきました。
ソーシャルグラフでは、人間と紐づくのがSNSなどのアカウントでしたが、トークングラフではこれがウォレットアドレスになります。このウォレットアドレス同士の結びつきを、NFTを経由させることでトラッキングすることが可能です。
例えば、PoLの修了証NFTを持っている人(厳密にはウォレットアドレス)が他にどのようなNFTを持っているかを特定し、他のユーザーと照合することで趣味嗜好を導き出すことができるでしょう。
6. 広告、メタバース
・従来:広告主→ Google / Facebook →エンドユーザー
・未来:広告主→エンドユーザー
・具体例:Decentraland、The Sandbox、Cryptovoxels
トークングラフと来たら、その先に広告もNFTで大きく変わることが期待できます。
現在すでに、広告枠をNFT化して販売するという試みが生まれていますが、これは単にNFTの販売の域を超えていないと感じています。Web3における広告は、トークングラフと組み合わせてこそ真価を発揮するでしょう。
例えば、同じトークングラフを持つ人の行動データを収集して、メタバース空間に直接広告を出すことが可能です。「このNFTを持っている人はこんなNFTにも興味持ちそう」という発想でキャンペーンを行うこともできると思います。
7. DeFi(金融)
・従来(のDeFi):富裕層の遊び場
・未来(のDeFi):金融包摂
・具体例:、JPEG NFT、PoL、PoL
先端トピックであるDeFiに従来なんてまだまだありませんが、急速に成長してきたことでいくつかの課題も生まれています。
そもそもDeFiの目的は金融包摂です。既存金融には管理者がいるため、ビジネス目的のものは顧客を選びます。日本にいると実感できませんが、世界には30億もの人々が銀行口座を持っていません。しかし、銀行口座を持っていなくてもスマホを持っている人はたくさんいます。
ここに金融サービスを届けられるのがDeFiの真のイノベーションです。しかし、昨今は投資・投機対象として注目が集まり、手数料や利率が高騰したことで金融包摂が実現できなくなりました。
この問題は、NFTで解決できると思っています。下図は、弊社のPoLとDeFiレンディングプロトコルAaveの連携図です。

Aaveと共に取り組んでいるのは、PoLの修了証NFTを持っているユーザーに対して低い利子で資金を貸し出せないかというものになります。
DeFiの良いところは顧客を選ばないということですが、これはデメリットにもなります。我々が考えているのは、本当に金融包摂を必要としている人々には低い利率で資金を貸し出し、投資・投機として扱っている人には通常の利率で提供するというものです。
NFTを活用したDeFiは他にもあります。わかりやすいのは、NFTを担保にステーブルコインを発行するものです。この場合、担保となるNFTの価格変動が大きすぎることが課題となっていますが、この問題も少しずつ解消され始めています。この領域に取り組むプロジェクトとしては、上記具体例に記載のNFTfiやJPEG NFTなどがあげられます。
このように、NFTをDeFiに活用することを「NFT-Fi」と呼んでいます。
8. ファッション・ウェアラブル
・従来:自分のためのファッション
・未来:アバターのためのファッション
・具体例:Dolce & Gabbana、The Hundreds
Dolce&Gabbanaなどのハイブランドが、すでにNFT市場に参入しています。バーチャル空間で自分のアバターを着飾る流れが加速しており、リアルのファッションだけでなく、ウェアラブル領域でもNFT活用が進んできました。
これは、メタバースの動向次第でさらなる盛り上がりが期待され、将来的には、自分が着るファッションに気を遣うよりも、アバターが着るファッションに気を遣う(そしてお金を使う)ようになるかもしれません。
ゲームでのNFT活用に近いですが、メタバース空間のファッションアイテムをNFTとして発行することで、世界に唯一のコーディネートを仕上げることができます。
また、NFTは過去の所有者も明らかにするため、メタバース空間で過去に人気アーティストが着ていたファッションアイテムが売りに出されるなどした場合に、そのアイテムの価値は計り知れないものになるかもしれません。
9. イベントとチケット管理
・従来:転売の応酬、半券の管理が大変
・未来:転売不可、半券は記念品に
・具体例:Mintbase、POAP
イベントとNFTの相性は抜群です。最近は、イベントの参加者に限定NFTを配布する試みが定着しつつありますが、参加券をNFTとして発行することもできます。
NFTとして発行された参加券は、スマートコントラクトによってイベント開催後まで転売できないよう期間を制御することが可能です。また、参加券にいくつかの種類を設けることで、VIPだけが入れるステージを用意したり、他にもイベント開催後に参加券NFTを所有している人だけでコミュニティを形成したりもできるでしょう。
10. コミュニティプラットフォーム、SNS
・従来:薄く広いコミュニティ
・未来:密度の濃いコミュニティ
・具体例:Collab Land、Lazy、Showtime
コミュニティプラットフォームDiscordでは、特定のNFTを持っている人だけが参加できるプライベートなチャンネルを立てられる機能がすでに提供されています。
例えば、PoLの修了証NFTを所有している人だけが入れるDiscordチャンネルを用意し、ユーザー同士がそこで情報交換したり、ゲストを招いてプライベートなイベントを行うことも可能です。
NFTがコミュニティに参加するための権利として認識されるようになると、ファンコミュニティなどもNFTで制御されるようになるかもしれません。
最後に
この他にも、音楽やヘルスケア、デジタルアイデンティティなど、NFTが活用されるであろう領域はまだまだ考えられます。最後に、直近のNFT市場で必要になりそうな検索サービスについて言及しておきます。
NFT市場が急拡大するにつれ、おびただしい数のNFTが発行されるようになりました。NFTマーケットプレイスOpenSeaには多くのNFTが出品されているため、その中から特定のNFTを見つけることは困難だと言えるでしょう。
Googleがインターネット上の情報を整理したように、NFTの情報を整理するサービスが必要になるかもしれません。
NFTにはまだまだ無限の可能性が秘められています。今回説明したもの以外にも、「こんなものあるよ!」とか「こういうのどうですか?」などぜひ議論できたらと思います。
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株式会社techtecでは、DeFi・NFTをWebサービスに組み込んだ長年の実績をもとに、ブロックチェーン事業の立ち上げ支援やアドバイザリーを行なっています。特にNFTに関しては、企画・発行はもちろん、コミュニティを理解したマーケティングまで一気通貫でサポートします。お気軽にお問い合わせください。
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NFTの発行手順
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