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社会的擁護を必要としている子どもたちⅣ
こんにちは。「私の会社は久保友宏です。」の久保友宏です。
今回は、前回お話した通り、一見パーフェクトに思える施設の児童養護施設の小規模化及び家庭的養育のデメリットについてブログを書いていこうと思います。
施設を小規模化して家庭的養育を可能にすれば、子どもたちの健やかな精神的成長にとても良い環境が用意できることは、実際に体験しなくても分かりますよね!
例えば大きな施設では、職員の方もどうしても『仕事をこなす』感覚で子どもたちに接していました。
しかしこれは職員の方々のせいではなく、単純に職員一人に対する負担が大きすぎたためです。
大人一人で乳児1.6人や幼児2人、小学生以上の児童たち5人のお世話をしなければならないのは、本当に大変なことです。
特に児童養護施設に入所している子どもたちは、家庭で虐待にあって保護されているケースが6割にも達します。
ただでさえ一度にそんなに大人数の子どもの世話をするのは大変なのに、その上この子たちは精神的に、そして時には肉体的にも傷ついているのです。
こういった子どもたちに最低限の教育とケアをしようと思ったら、とても一人一人の性格や人間性に合わせて対応している暇はありませんよね…。
その点、小規模化された児童養護施設なら児童数も少ないので一人一人と話す時間も取れ、子どもたちにより良いケアを提供できるだけではなく、職員の方も子どもたちに愛着を持ちやすい環境が整えられるのです(^ ^)
ですが、こんな素晴らしいシステムも、実際に運用していこうとするといろんなネガティブな面があります。
兄弟姉妹が必ず同じ施設に入れるとは限らない。
小規模化された児童養護施設は性差からくるトラブルを避けるため男女に分けられることが多いんです。
兄弟姉妹で性別が違う場合は、当然別の施設に入ることになり、一緒に生活はできないことになってしまいます。
これは”普通の家庭”ではまずありえないことですから、子どもたちも混乱してしまうようです…。
でも性差がある子どもたちを同じ小規模施設に入所させると、成長するにつれて当然デリケートな問題も出てきますし…この問題は本当に難しいですよね(><;)
職員の精神的負担が大きくなる。
世話をする子どもたちの人数は減っても、”家庭的な養育”を目指すためにその分精神的なつながりがより強固になるので、重荷に感じる職員の方もいます。
特に以前のブログでも言った通り、児童養護施設に就労しているのは専門学校を卒業したばかりのような、比較的若い職員の方が多いのです。
入所している子どもの中には実の親に甘えられなかった分全力で甘えようとしてくる子もいますし、警戒して全く心を開いてくれない子もいる中、彼らと”家族の様に”過ごすことはやはり負担が大きく、周りにも相談できずに抱え込んでしまうケースが多いようです。
これに関しては、児童養護施設で働く方々へのケアをするシステム(例えば匿名の相談所など)の構築が急務だと僕は思います。
単純に大規模な児童養護施設から小規模な施設に分けた場合、立地が近く顔を合わせることも多いので、以前の施設で関係のあった子どもが不安定になることがある。
これは施設を小規模化する時に立地を離せばそこまで問題は無いように見えます。
ですが、実際には子どもは施設のとある職員の方に心を開いて、精神的な繋がりを構築できていたのに引き離されてしまった、ということですよね。。。
ぼく個人は全体の、そして将来的に児童養護施設に入所する子どもたちのためには施設の小規模化は利点が多いと思うんですが…一度信じた職員の方と引き離されてしまう子どもは精神的に負担を負うことになるでしょうから、新しい施設と職員の方になれるためのケアをする必要がありますね。
もちろん”普通の家庭”で暮らしていても、突然の引っ越しや兄弟の独り立ちなどで様々な環境の変化は存在するわけですから、ある程度は子どもたちにも受け入れてもらわなければなりませんよね…もちろん心は痛みますが(><;)
職員の入れ替え、退職などがあった時に子どもたちの精神的な負担が大きくなる。
上で挙げた点と似ていますが、児童養護施設で働く職員の方も普通の人間ですので、入れ替えがあったり、退職されることもあります。
そうなった時に、それまで小規模施設で”家族の様に”生活してきた子どもたちが『置いて行かれた』ような『見捨てられた』ような気持ちを味合うことは簡単に想像できます。
”普通の家庭“では、親の片方が突然いなくなる状況はなかなかありませんから…。
ですがだからと言って職員の方に入れ替えもなし、退職もするななんて言えるはずもありませんし…。
こちらもまだまだ対策を考えていく必要がありますね。
今回僕が取り上げた問題は、ほんの一部でしかありません。
次回は僕なりに、この状況をどうすれば改善していけるのかをお話ししていければと思います!
そして、もしも僕の活動に賛同して下さる方がいらっしゃいましたら、ぜひサポートして頂ければ幸いです。
一緒に子どもたちの未来を守っていきましょう!
本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。
久保友宏