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社会的擁護を必要としている子どもたちⅡ

こんにちは。「私の会社は久保友宏です。」の久保友宏です。

今日は前回に引き続き、社会的擁護を必要としている子どもたちについて書いていこうと思います。

前回のブログを読んで下さった方はご存知だと思いますが、現在社会的擁護を受けている子どもは児童27,288人、乳幼児2,901人で3万人以上となっています。

さらに児童養護施設に入っている子どもたちの中には、10年以上をそこで過ごす子が全体の13.8%もいるというお話もしました。

10年って長いですよね…特に子どもの体感時間で考えるとなおさら…。

当たり前ですが虐待されながら家で10年過ごすより、児童養護施設で10年過ごす方が子どもにとって安全で有意義です。

でも、本当は家庭に入って”家族として”保護者の下でしっかり愛されて育つのが子どもたちにとっては一番幸せなことです。

ですが当然、児童養護施設に入っている子どもたちのほとんどには、当然元の保護者の下で暮らすという選択肢がありません…。

保護者からの育児放棄や虐待が原因である場合も多々ありますが(実際に児童養護施設に入っている子どもたちのうち、実に59%が保護者からの虐待を理由に保護されている形です。)、中には保護者と死別してしまったり、保護者が行方不明になってしまった子どもたちも含まれるからです。

以前のブログでもお話ししたと思いますが、児童養護施設の職員の方々がどんなに頑張って愛情を注がれたとしても、それは保護者から家庭で受けるそれとはまったく違うものですよね。

あくまで”施設の先生”は”施設の先生”でしかなく、子どもたちが必要とする”お父さん”や”お母さん”的な役割はなしえないからです。

なにより”児童養護施設の職員不足”という大きな問題も存在しています。

というのも、児童養護施設に入所している子どもたちと職員の方の比率が以下の通りだからです。

0歳から1歳までの乳児の場合:6人につき職員1人
2歳の子どもの場合:2人につき職員1人
3歳児以上の幼児の場合:4人につき職員1人
小学生以上の児童の場合:5人につき職員1人

ただでさえ児童養護施設には新卒で採用されてくる、子育てをしたことがない若い職員の方が多いのに、いきなりそんなたくさんの子どもの面倒を見るのは大変です。

この現状では、どうしても保護されている子どもたちの一人一人に十分なケアをしてあげることが難しいですよね…。

さらに、児童養護施設に入所している子どもの内、約6割が保護者からの虐待経験があり、なんです。

つまりこの子たちは、本来ならより深い理解と、心と身体に対するケアを必要としているはずなんですよね。。。

同じように傷ついたお友達は周りに沢山いても、やはり子どもにとって全力で甘えられる保護者の存在は、健全な成長に必要なものです。

ですが、2歳児2人や3歳児から6歳児4人、小学生以上5.5人が24時間全力で甘えて来て相手をできる職員の方もなかなかいらっしゃらないですよね。

僕だったら完全にキャパシティーオーバーです(^ ^;)

周りの子どもがいる知り合いを見ているだけで、子ども、特に乳幼児の世話って本当に大変だよな、と頭が下がる思いです。

ミルクを飲まない、夜寝ない、離乳食を食べない、免疫力が弱いから病気になりやすい などなど…。

特に病気になりやすいというのは、兄弟姉妹がいると常にウイルスや菌をうつし合ってしまうので、平気で半年以上子どもの内一人は咳をしたり鼻が出たりしている状態なのだそうです。

児童養護施設などでは子どものケアに目が向きがちですが、僕はこの様に職員の方がかなりの負担を強いられているのもかなり大きな問題だと思っています。

一人の職員がたくさんの子どもを世話しなければいけないということは、じっくり子どもたち一人一人に向き合う時間が取れないということだからです。

実際に児童養護施設の職員への聞き取り調査でも、

『子どもたちと向き合う時間が無い』

『養育というよりも指導や鍛錬といった感じの接し方になってしまう』

という声が上がっていました。

せっかく虐待から抜け出せても、保護された先でしっかりケアをしてもらえないのは悲しいですし、『子どもたちを救いたい!』という意思をもってその職に就いた職員の方も、一人一人をケアできない現状はもどかしいですよね…。

もちろん日本政府もこの状況を良しとはしていません。

この状態の改善を鑑みて政府が進めているのが、施設の小規模化及び家庭的養護です!!

これはその名の通り、『児童養護施設の規模を小さくして、より一般の家庭に近い環境で保護されている子どもたちを養育しよう』という考えです。

素晴らしいですよね!

次回の記事では、この施設の小規模化と家庭的擁護についてお話ししていこうと思います。

本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

久保友宏

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