実家の湯沸かし器が壊れる その5
その1はこちら。
https://note.com/tomohasegawa/n/n59bcd0be61d7
その2はこちら。
https://note.com/tomohasegawa/n/naf5e44adc409
その3はこちら。
https://note.com/tomohasegawa/n/n1a4bac5b28fa
その4はこちら。
https://note.com/tomohasegawa/n/n9e0d4914b4b7
その2で母が僕に要望した「子供用のプールを深くしたような、簡易的な浴槽」をAmazonで探す。4499円でこんなのを見つけた。
“ポータブルバスタブ 折り畳み浴槽 大人の子供SPA お風呂の浴槽 キャンプに 持ち運び浴槽 ビニールプール 家庭用 バスタブ シャワールームに バケツ (グリーン 70*65cm)”
その商品の詳細は上記の文字コピペして検索して確認して頂きたい。結局この商品を母に見せたら是非欲しいわ、となってオーダーすることになった。到着は明日1月31日。
ただ僕にはもうこれを購入するしかないだろう、という気持ちになっていた。その3で触れた最終兵器「クマガイ電工 沸かし太郎 SCH-901」である。浴槽に沈めるだけで湯沸かし出来る、最早ドラえもんがポケットから取り出して僕だけに提示してくれた夢のアイテムのように思えていて、先のポータルブル・バスタブをポチっとするや否や、母に「沸かし太郎」購入のための説得を開始していた。パナソニックや日立とか有名な電気メーカーの製品ではないし、直接浴槽に電気製品を入れるので漏電の心配がある。しかしアース線があってそれを繋げば大丈夫とのことだし、沸かした後電源を切って「沸かし太郎」を取り出してから湯船に入れば問題はない、そう力説し続けた僕は、結果母より購入許可を得ることに成功した。
だがその3でも同時に触れているけど、結局「沸かし太郎」は人気商品で、納期が1月30日の時点で、一ヶ月はお待ち頂きます、となっており、即購入が出来なかった。3万円もする商品なのだが、プレミアを付けて4万円前後で売っている業者を複数見つけた。でもどれも怪しげな転売屋に僕には見えて、不良品を掴まされ、それを使った母が漏電して死亡、息子に殺人容疑等とネガティブなことばかり考えてしまい、結局買うまでには至らなかった。
湯沸かし器本体がどこか密かにに売られていないか、それもネットで探してみた。もしも僕が東京ガスの人だったら、湯沸かし器を闇ルートでゲットして、母にお風呂ライフを楽しませることが出来ただろう。だけど僕には湯沸かし器がない、設置出来る技師でもない。沸かし太郎も品切れ状態、アアアー嗚呼。お風呂ライフが、遠ざかる~
そうだ、3口のガスコンロを駆使して浴槽に40℃の湯を張らなくては。
夜7時半。ビールを呑みながら、台所にあるお湯を沸かすことが可能なあらゆる容器、鍋へ、水をなみなみと注いでいく。そして全てのコンロの口、その直上に、水3リットルは入り持ち手にフィット感がある薬缶を主軸に、厳選された大型容器を計3つ設置。間髪入れず又時間差も限りなく少なく、蒼く煌々とした妖艶にも感じさせる炎を各々の口から高らかに咆哮させるべく、全ての点火ボタンを押下していく。失われたお風呂ライフよ、カンバック、そう祈る僕の矮小な期待を他所に、どこかで希望のファンファーレが鳴り響いたように、僕には聴こえた。
続く
その6はこちら。
https://note.com/tomohasegawa/n/ne555869e8f13
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