普通に美味しい幸せ
先日、料理研究家の土井善晴さんがこんなことをおっしゃっていたそう。
https://x.com/livedoornews/status/1769340427726152151?s=46
普通に美味しい、という若者の表現は正しいというものだ。
毎日、手の混んだ食事でなく一汁一菜を提唱し続けている土井善晴さん。
さすがに育ち盛り働き盛りは腹が減るだろうから、全員がその通りというわけには行かないだろうけど、先日まさにこの事を言っているのだなと思うような体験をした。
それは「刻みたてのネギが入ったみそ汁」に感動したという出来事だ。
たかだか、刻んだネギのみそ汁。
他に具材はカットわかめくらいで、味噌はチューブの液体みそを使って熱湯を注ぐたけで完成するような手抜きだ。(一人、二人ならこれで十分)
しかし主役はネギなのである。
まずはキッチンばさみで使う長さだけタテに切れ目を入れる。
その次細かく刻むが、幅はやや太めの3〜4ミリくらい。
あとは好きなだけ入れる。
使うネギはキッチンに薄く水を張ったコップを置き、そこに挿しっぱなし。
恐らくあんまり良くない保存法だと思うけど、手軽に毎日ネギを刻みたいのでこのスタイル。
火の通りが甘くてもイヤなので、ほかの具材は入れすぎないようにする。
程よく火が通りシャキシャキ感も失われていないネギの入ったみそ汁はこの上ない朝のごちそうとなった。
ネギから自然の甘みがみそに滲み出て、みそ汁全体が甘味と旨味に包まれる。
甘みを味わうため、味噌も控えめにしたくなるほど。
今までは味噌汁用のネギは刻んで冷凍保存していたけど、これだと全然甘みも旨味もなくなってしまい、冷凍焼けの運命をたどることも少なくなかった。
たかがネギ。
されどネギ。
何でもない日常から見つけられる幸せは、永久不滅な財産になる。こういうのをもっと見つけてみたいな。