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【難易度高】お金を使わなくても幸せでありたい

貧乏が厄介なのはお金がないことではない



実話かどうか定かではないが、
ある高校生が自殺したその理由が「いま、一番幸せだから」。
最高に幸せだと感じる一方で、いつこの幸せが失われるか不安に苛まれたのだそうだ。

わたしは貧乏で育った母がバブル期に喫茶店が軌道に乗り、幸せ(そうに)日々の生活を送っているのを見て育った。
やがてバブルが弾け、大学進学を目前にした私の学費を出すこともできなくなった。

貧乏というのは、お金がないという事実よりも精神的・社会的・人間的な方面への影響が強いのでほとほとタチが悪いと思う。

お金=道具だとはっきり認識できるのは、やはり金に困ったことがない人なのだと思う。金に執着がないからである。
子供の頃から貧乏に起因したコンプレックスを抱えていると、それを克服するために本来道具であるはずの金を得たとき、金で手に入れられるものはどんどん買い、コンプレックスを解消しようとする。

何かを買うことで生活を豊かにできるならいいが、浪費に分類されるような買い物を続けアイデンティティを確認するやり方は長くは続かない。
何かをきっかけに収入が途絶えたら即、不幸の底に突き落とされることになる。

ローコストでできる楽しみを見つけることの困難さ



有名な「漁師とコンサルタント」の話がある。私は最近知ったのだけど。

午前中だけ働いてシエスタ暮らしか、ガッツリビジネスして大儲けか、結局価値観の違いじゃない?という人も居るが、そもそも自分がお金に固執していることを感じている人に刺さる話になっている。

紛れもなく自分はそのターゲットだから、その話を初めて聞いた時はなんて羨ましい話だと思った。

お金を使って幸せを感じるにはお金を稼ぎ続けなくてはならない。
自分はいま会社員であり、副業も公認でさせてもらっているので、昨年の収入は平均年収より高かった。
だけどこれは単に「ビッグボーナスタイム」「確変中」なだけで、いつ事業がポシャるか、会社が潰れて終わりを迎えるかわからない。
金を使うことに依存して得る幸せは永遠ではない。収入が途絶えた途端、不幸になってしまう。

だからいまのうちに、金がなくても幸せでいられるように準備しなくてはならないけれど、それがまた難しい。

絵を描いて、写真を撮って、文章を書いて、楽器をならして、スポーツをして、という文化的な趣味、
あるいは「入浴剤を日替わりでたのしむ」とかでもよい。

ようするに「いまある幸せを見いだせるかどうか」という結論となる。
凡庸にして最も難しい課題である。

もちろんその日食べるものや衣食住に困っている人に「いまの生活から幸せを見出しなさい」と言うつもりはない。

その日の食事、衣食住に困らない生活があるうちに、お金に頼らなくても幸せに暮らせるスキルを磨いておくべきだと思う。


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