日田彦山線とローカル線に思うこと
2017年の豪雨から2年以上経ち、JRはしたたかというか悪どいというか。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/583622
赤字ローカル線や国鉄再建問題から各所で知恵を絞ってきたものが蔑ろにされている。
東峰村は地元負担無しの復旧を求めていたけど、旧来の「お約束」から考えれば正しい。というのも、JR三島会社にはローカル線を維持するための経営安定基金が持たされているから。鉄道はネットワークがあって機能するものという考えが前提にあるのだろう。
前述のネットワーク性が日田彦山線にあるかと言われると、現状失われてしまっている。かつては急行が設定され北九州地区~田川地区~日田・由布院への最短ルートであり、輸送密度も今よりは高かった。しかし、九州新幹線の開業と日豊線の高速化は日田彦山線の役割を殺してしまった。小倉から日田や由布院へは新幹線で久留米経由のほうが早くなってしまった。また、小倉から日豊線で大分経由でも由布院へ早く着けてしまう。
地域内輸送へと性質が変わった路線が発生するなかで、国の施策が時代に合わなくなってる。交通基本法など一歩ずつ前に進んでいる感じはあるが、このままでは各所の鉄道は安楽死を待つのみになってしまう。
東峰村は独自に年2000万を出すと表明した。他の自治体と福岡大分両県はびた一文出さない態度だ。おそらく、東峰村は鉄道で繋がっていることの重要性を認識している。そもそも人口が少なく利用者も少ないのに、豊かな財源を持つわけでもない村が大金を出そうと覚悟を決めている。この意味は何だろうか。こんななら政治なんて要らないではないか。
本筋として、上場会社になったJR九州に対して国は復旧に向けて(ほぼタダで復旧できるのだから)指導するべきだ。また、沿線自治体は運行赤字を押さえるべく施策を打たないといけないのは誰もが思うことだろう。でも、そんなこと出来ない財政状況だ。
JRが維持出来ないというなら、国鉄再建のスキームのようにバス転換・三セク転換を促していく状況ではないか。転換交付金などを与えて自治体運営に切り替えていく。国鉄再建で第三セクターになった鉄道は苦しみながらもやっているところが多数だ。もうJRは要らない。