ジャズ随想2
ヴェイパーウェイブという音楽ジャンルがあるらしく、YouTubeのオススメとしてたびたび見かける。再生してみると「1993 JAPAN」とか「1988N.Y.」みたいなタイトルで、曲の判別ができないもやもやした音楽、それもいわゆる「ダブ」音楽みたいに、あからさまに「編集したぞ」という感じはなくて、なんとなくもやもやした部分だけをつなぎあわせたような音楽が、流れる。
どんな音楽かというと、「エレクトリックジャズ」のようだったり、「JPOPのようなもの(バブル期の)」だったり、アンビエントだったりする。
中には「朝の喫茶店」というようなタイトルのものもあり、さわやかなジャズっぽい曲が、もやもやした部分ばかり2時間続く。
これらを聴いていて、ジャズについて一つ二つ思ったことがある。
一つは、いつ作られたものであっても(1920年代でも、2020年代でも)ジャズには「ジャズらしさ」があり、それに触れると人は、
「ああ、これはジャズだから、ジャズを聴くモードで居ればOKだ」
と判断できて、おちつく、ということ。
もう一つは、そのように「おちつける」ということと、「その作品を買いたいか」或いは、ものすごく愛好するか、ということとは、別の話だということ。
つづく