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100kmウォークは「自分地図作り」。ウルトラウォークに参加する理由

先日、3回目となるウルトラウォークの大会に参加してきました。
ウルトラウォークとは100kmを制限時間(だいたい30時間ほど)内に歩く競技。
とはいえ、100kmと言われてもピンと来ないですね。少しイメージしやすく示すと、東京から宇都宮までを速歩きで24時間一睡もせず歩く、という感じです。いやぁ、大変な距離です。

この話をするとよく「なぜ100kmも歩こうと思うんですか!?」と聞かれます。まあ、たしかに不思議に思われてもしかたない。

ライトな答えとしては「達成感!」とか「自分への挑戦!」になります。ですが、それだけじゃなくて、そこには多くの学びと魅力があるんです。

・誰でもできる「限界への挑戦」
・人生や仕事のつらさと向き合う胆力
・成長しない、不毛な時間を乗り越える力
・一歩力と、完歩力
・自分の心と身体の小さな変化に気づく「自分観察力」
・体験した人間にしかわからない、圧倒的自信

言ってみれば、100kmを歩くことは、自分を知る「自分地図作り」のような感じです。

ちょっと自分の整理もかねて、100kmウォークの学びと魅力をまとめてみます。よかったらぜひ、一緒に歩きましょう(笑)


▶ 40歳を過ぎたら自分の「限界解像度」をアップデートせよ!

「自分の限界に挑戦した経験」を聞かれたら、なにを思い浮かべますか?

部活や仕事での経験。 または子育てこそが自分にとっては限界への挑戦だと思い浮かべるかもしれません。

僕は40歳を越えてみて「限界への挑戦」をずいぶん長い間していないなと思いました。

でも、いまの自分がどこまで挑戦できるのか、その限界を知っておくことはこれからの後半生においてめちゃくちゃ重要だと思ったのです。

20代のころは、不眠不休でがんばれたときもあったし。
肉体的にきつくても、すぐ回復してました。
でもだんだん寝ずにがんばるなんてできなくなってきてるし、やりたくもない。一晩徹夜したら回復するまで数日尾を引くこともある。

状況や環境によって心身ともに追い詰められることだってあります。
でもそうじゃなくて自ら新しいことに挑んだとき、どこまで胆力を発揮できるのか。この感覚をいまの自分にアップデートしておかないと、大事なところで自分を見誤る可能性があります。そのため限界への解像度を上げる必要があると思いました。

自分を知らなければ、ここから先の人生を快適に乗りこなすことなんてできません。

100kmウォークへの初参加のときは、そこまで考えていませんでしたが、なんの準備もせずに挑み、大失敗したときに感じた文字通り「自分の限界」は大きな学びとなりました。

▶ 年齢、スポーツ経験関係なく誰でも挑戦できる!

さて、「自分への限界」なんていうとすごくハードに聞こえてしまいますが。
100kmウォークは、誰でも挑戦できる超ライトな競技でもあります。

「自分には無理…」とか「普段から相当きついトレーニングをしていないとできない」とみんな思うようですが、意外とそこまででもありません。

まず、はじめて大会に参加したときに驚いたのは、アスリートっぽい人よりも超普通の人が多いこと。なんなら中高年、おじいちゃんやおばあちゃんだって参加しています。

「歩くだけ」なので、特別なテクニックも運動神経もいらない。
「運動苦手?」全然問題ありません。歩ければいい。
「登山も苦手で…」キツイ上り下りがないコースを選べばOK。特別な装備だって不必要。
「もう歳だから…」65歳で初チャレンジして、完歩した人もいます。

もちろん、楽でも簡単でもありません。
でも、特別な運動能力もいらないし、年齢も問わず挑戦できるのがウルトラウォークです。

▶ 成長しない、不毛な時間を乗り越える胆力を養える!

100kmを歩く、というのは「不毛な時間」との戦い。

1時間も歩けばそれなりに疲れるものだけど、距離にすればようやく5km。
どれだけ歩いても前に進んでる気がしない。
100kmも歩くと、きっと健康にもよくない。
24H、100km歩いたところで、消費カロリーなんてせいぜい3〜4,000kcal程度。脂肪は1kgも減らない(減っても水分が抜けただけ)。
筋肉もつかないどころか、カタボリックでちょっと分解されてるかもしれない。

大会当日だけを考えれば、ちっとも肉体的にいいことなんてありません。

だけど、大会に向けてトレーニングしたり、ウォーキング習慣がついたり、食事に気をつけるようになったりすることは、大いに価値がある。

そして、歩き続けることで必ずゴールに近づいていける。

これが人生や事業の縮図でもあると感じます。
自分で事業を行っていると、無意味で不毛と感じる時間を過ごすことがある。WEBのSEO対策で成果がでないとか、集客を色々試すも一人もお客さんが来ないとか。「この1ヶ月やってきたこと、全部無意味だった」なんてことだってある。
そういうとき、自分では成長なんて感じられないし、無駄な時間を使った気持ちになるし、嫌になって途中でやめたりもよくある。

たしかに、その場では成果がでなかったかもしれない。
だけど、何もしないよりは確実に成果に向かって一歩進んでいるし、そのために学んだり、トライした経験は必ず身になっているのです。

100kmを歩くことは、人生や事業で苦しいときに「まだ30kmくらいかもしれないな」と思える胆力を養うことになります。


▶ 高まる「いま」に集中する感覚

100kmを歩くときに、100km先のことを考えている人はだいたいゴールできません。「まだ5kmか」「あと60kmあるのか」と思うと絶望しかないんです。

では、何を考えるかというと、

つぎの一歩。

だけです。
体力があるうちは、もう少し先の「つぎのエイド(休憩場所)」を目指したりもできますが、だいたいエイド間は20kmほどあります。時間にして4時間ほど先。なので、体力がなくなるほどそんなに先のことを考えていてもしんどくなってきます。

そうなると、だんだん目の前の一歩のことだけを考えるようになる。

100kmも歩くのに、目の前の一歩にだけ集中するようになるんです。

これがとても心地良い。
色んな嫌なことや、悩みや、仕事のことや日々のやらなくちゃいけないことや、ゴールを目指すことや、足が痛いことや、眠たいことや、身体の辛さも忘れて、ただ目の前の一歩だけに集中する感覚。

きっと座禅や瞑想にも通じる「無」になる感覚かもしれません。

極度に集中することは、スポーツに限らず仕事上でも必要な力です。
でも、そう簡単にこの超集中状態に入り込むことってできません。集中しようと思っていつでも自由にゾーンに入れる人っていないのではないでしょうか。
でも、その感覚を俯瞰して感じることができる体験を繰り返すことで、自分が集中状態に入る感覚をつかみやすくなると感じています。

この超集中状態を体感する、ひとつの体験として100kmウォークはとても魅力的です。


▶ 自分の心と身体の小さな変化に気づく「自分観察力」


身体や心の小さな動きは、普段の余裕がある状態ではなかなか気が付きません。でも、限界ギリギリになってくるとほんの小さな変化に気がつくようになる。
そして、面白いのは、一度小さな変化に気がつくようになると、普段からその動きに目を向けることができるようになる。
月並みな言い方をすれば「世界の解像度が上がる」んです。
それまではボヤッとしか認識できなかったことを、はっきりと認識できるようになる。
死にかけたサイヤ人が復活するとパワーアップするけど、それは人間だって同じなのかもしれません。

限界への挑戦は、間違いなく自分を何かしら成長させてくれる。
そして「自分には無理かもしれない」という壁をがむしゃらになって乗り越えていくことは、いくつになっても面白い。

40代になってから「もう40代だからな」と自分にブレーキをかけそうになることが増えた。でも、60歳、70歳でも自分の限界に向けて挑戦している人の姿をみると、年齢なんて関係ないなと改めて思ったりもします。

僕にとって100kmを歩くウルトラウォーキングは、そんな自分を限界に追い込む挑戦のひとつです。

▶ 体験した人間にしかわからない、圧倒的自信

さいごは、やっぱり歩ききった人にしかわからない圧倒的な達成感と自信。

歩いてる最中はいつも「もう二度と参加するもんか」「これで最後だ」って思うんです。だけど、歩き終わってしまえばそんなことを思っていたなんてのも忘れてしまうほどの圧倒的な達成感に包まれます。

そして「おれは100km歩いたんだ!」というのは、直接ほかで活かせるわけじゃないかもしれないけど、ものすごい自信になります。
肉体的なシンドさを感じても「ああ、60kmくらいのときと同じくらいだなぁ」とか、精神的な辛さも「ああ、明け方の朦朧としていたときと同じくらいだなぁ」と思えたりします。

すると、なんとなくゴールが見える。
この辛さにもいつか終わりが来るのが体感としてわかる。
それが、歩ききれるんだという自信に繋がるんです。


と、言うことで100kmウォークの魅力を長々と書いてきました。
興味を持ってくれたら、ぜひ一緒に100kmを歩きましょう!


今日も見に来てくれてありがとうございました。
ぜひまた遊びに来てください!


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