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ざらざらとした手触り感のある育児体験だからこそ育休は人生観を変える。

育休中は育児や妻のサポートだけじゃなくて自分の生き方を考えまくった。
働き方。
生き方。
自分は何をしたいか。
何を大切にしたいか。
幸せってなんなのか。

こんなにも生きる軸について考え込めた期間は、後にも先にもないかもしれません。

ぼくが育休をとったのは4年も前。
しかも育休と言ってもフリーランスのような働き方だったぼくは、完全に休みというわけでもなかった。感覚的には仕事7割減といったところ。

わずか1ヶ月間ではあったけど、これまでの生き方と、これからの生き方について圧倒的に考え直す機会になったのです。

体験を通してじゃないと、人生は変わらない。

子どもが産まれた、から価値観が変わったわけじゃない。
女性は、10ヶ月もの妊娠期間を経て、鼻からスイカを出すほど痛いと言われる出産を体験します。その長期的な変化と、短期的な衝撃はきっと文字通り人生の価値観を根こそぎ変えてしまうほどの体験なのだと思う。

でも、男性はその体験に寄り添い、見守るしかできません。アスリートがメダルを獲った喜び、それに伴う努力や辛さという体験と、どれだけファンであってもサポーターが感じる喜びには、越えられない壁があるのではないかと思うのです。

子どもが産まれた、というのは男性にとってはどこまで行っても経験であり体験ではありません。

やはり、自分の価値観を揺るがすほどの衝撃というのは見聞きして得た経験ではなく、身をもって感じる体験が必要だと思います。

育休は、24時間子どもにつきっきりという体験を存分に味わうことになる。
ぼくもそれによって、心が揺さぶられていきました。

この記事でも書いたように、0歳の産まれたての子どもに対して、大人で親のぼくはムカついたり、イラついたりしました。
それだけじゃない。一生懸命抱っこして、泣き止んだり安心したような顔で眠る姿を眺めたり。ミルクを今まで20ミリだったのが40ミリも飲めるようになったんだね、と夫婦で笑いあったり。
またうんちしたー! なんて大騒ぎしたり、むちむちのほっぺに頬ずりしたり。

出産をしていなくて、普通に元気なはずのぼくのほうが心身の余裕がなくなっていることに愕然としたりもしました。

そして、改めて普通に仕事ができるってありがたいことだなと思い。
家族と笑顔で暮らすために、ぼくや妻はどんな働き方をしていったらいいかを考え、夫婦で話をたくさんした。

「この子と、もっと一緒に過ごしたい。一生に一度のこの子のダイナミックな成長を見逃したくない」

そうした気持ちは、ほんの少しの育児経験じゃなく、もっと手触り感があるリアルな育児体験を通してはじめて育まれるのだと思う。

育休は、生き方を変えてくれる

ぼくたちは、妊娠や出産を体験することはできない。
だけど、育児は嫌になるくらい体験できる。

辛くて、面倒くさくてため息がでたり、嬉しくて思わずガッツポーズしてしまったり、夫婦で手を取り合って喜んだりする。
こうしたざらざらとした育児の体験をするからこそ、人生の価値観を見直すのだろうな

育休は、そうして自分の生き方を変えてくれた。
そのための時間をくれた。

だからぼくは、育休を取れて本当によかった。


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今日も、見に来てくれてありがとうございます。
子育てという体験は、その後もぼくの人生を大きく変え続けています。
うん、本当になにものにも代えがたい体験です。
ぜひ、明日もまた見に来て下さい。



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三木智有|家事シェア研究家
最後まで読んで下さり、ありがとうございました! スキ・フォロー・シェアなどしてもらえたらとっても嬉しいです。 ぜひまた見に来てください!!