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[#02]~アレっ子保育士が思う~現場のアレルギー対応の本音(誤食エピソードあり)

アレっ子が保育士になる

食物アレルギーである私が7年前、保育士になるという夢を叶え、こども園勤務がスタートしました。

その前に遡りますが、私は実際に幼稚園、小学校と通いそこで出会った先生たちには本当に恵まれていて、様々な手厚いアレルギー対応のおかげで楽しい園生活、学校生活を送ることが出来たのです。
(もちろん、メンタル面で辛いことはたくさんありましたが・・・)

だからと言って「アレルギー児を救うために!」という理由で保育士になりたかったのかと言うと全くそういうわけではありません。
お世話が好き、子どもが好き、という理由で保育士になったのです。

そして実際に現場に入ると、必ずと言っていい程クラスに1人はアレルギー児がいるという時代です。
0〜5歳児、どの年齢にもです。
とは言っても当時の私ほど重症な子はあまりおらず、勤めている中でそのような子は1人だけでした。

と、長々と前説を話してしまいましたが結論、

現場のアレルギー対応は優れているという印象です。

当然大学生時代にも様々な保育実習やインターンシップがあり現場には6園ほど足を運びました。
園によって対応、配慮の方法は違えど実習生という私にも見て分かるほど優れた対応がなされている印象でした。
(私が食物アレルギーを持っているからこその観点なのかもしれません)

とは言っても、人の手で全てが行われている以上、配膳や提供の間違いだったりはゼロであるとは言えません。

アレルギー児に誤食させてしまった話

実は私自身も、アレルギー児に対して誤った配膳をしてしまったことがあります。自分にはアレルギーがあり、誰よりもアレルギーに対する意識があるにも関わらずです。

大事には至らなかったものの、その際はすごく落ち込みました。
それがどれほど危険なことか、命に関わることかを誰よりも分かっているはずなのに誰よりも理解者でありたかったのに、と自分を責めました。

そこの詳しい背景としては、その日クラス担任が休んでおり、私がその枠に臨時で入っていました。
アレルギー児は乳製品のアレルギーがあり、日によって除去食がある日、ない日があります。

通常、子どもたちは白いお皿を使うのですが、アレルギー児にはピンク皿を使用します。(除去食がある日、ない日関係なくです)
除去食がない日には他児と同じようにその場で配膳するのですが、除去食がある日には厨房が直接ピンク皿に配膳してラップをかけ、そのラップにマジックで「粉チーズ ×」という風に何を除去しているか記載しています。

おかわりをする際は、直接その子が厨房におかわりをもらいにいきます

と言ったような対応をするのですが、アレルギー児はその日お代わりをする際に厨房に行かず、通常の配膳場所からおかわりをしてしまったのです。
(年長児だった為、おかわりは子ども自身で量を考えながら行います)

何口か食べた後に、アレルギー児は私の元へ来て
「間違えておかわりして食べちゃった・・・」と報告に来ました。

私はその瞬間青ざめてしまいました。
急いで口を流水し、口の中も水でゆすぎ園に常駐する看護師の元へ連れて行きます。
すぐに保護者の方に連絡をし、「お迎えに行くまで安静にし、様子を見る」との指示をいただきました。

幸いそのアレルギー児は普段から負荷をしており少量摂取可能だった為、身体には症状が出ず元気に帰宅して行きました。
保護者の方も取り乱したり怒ったような素ぶりもなく、穏やかな表情で私の
謝罪を受けて下さいました。

と言ったエピソードを長々と話してしまいましたが、私には忘れられない、忘れてはならない経験となりました。

現場の先生たちは日々守ってくれています

そんな話をすると不安になられたり、大丈夫なの?と思われるかもしれませんが、先生たちは毎日すごく気を張ってアレルギー児を守っています

接触・飛沫には細心の注意を払っていますし、誤食がないようにダブルチェック、献立変更時の周知等、園全体で意識して行っています。
視覚的にも分かるように工夫されていますし、エピペンの講習なども行っているところがほとんどです。

そして何より、子どもたちの理解が思ったよりも完璧で、先生以前に子どもたちから「〇〇くんはアレルギーだから、これ食べれないね」という発言があったり、宿泊保育での献立決めを子どもたち同士でしている際に「〇〇くん、これだったら食べれるかなあ?厨房の先生に聞いてみよう!」など料理名だけでは何が入っているか分からない為聞いてみるなどと言った、子どもたちから動いて配慮しようとする姿も見られました
(このエピソードはすごく素敵なので、また別の記事で書きたいです)

アレルギーがある私から見ても、現場のアレルギー対応は十分というほど協力的です。アレルギーのお子さんを持つ保護者の方々は安心して、信頼して預けて頂ければと思います。
そして何より、不安や心配事があれば遠慮なく園側に問い合わせをするのも一つです。

安心して園生活を楽しく過ごせますように!


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