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データに騙されない思考

本を読んでいると、いろんな研究が引用されています。

メラビアンの法則なんかは有名ですよね。

視覚情報……55%
聴覚情報……38%
言語情報…… 7%

この数字だけ見て、「見た目が大事だ」という話をする人がいますが、それはただの誤解です。あるいは、自分のビジネスにあうように曲解しているだけ。

感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすか(Wikipediaより抜粋)

つまり、口では「この会社が好きです!」と言っていても視覚情報、聴覚情報で、そう感じられないなら信じられないということ。

「親友です」と口で言っているのに目が合わない。そうして信じられなくなるわけです。


さて……前置きはこのくらいにして本題です。

たとえば、こんな情報があったらどうでしょうか。

大学生の被験者に毎日15分筋トレをさせたら、
1週間後には記憶力が10%上がった。

(注:これは、私が創作したものです)

このような情報があったときに多くの人が「へ~~そうなんだ」って思うでしょう。でも、私の場合は、大学が心理系の学部だったので、いつも「本当かなぁ」と考えてしまいます。

上記のような情報を与えられたら、私だったら次のような疑問を持ちます。

どの部位の筋トレかなぁ
筋トレ以外はやっていないのかなぁ
被験者は何人だろう?まさか、10人ってことはないよね
実験に参加できるくらい時間があった。もしかしたら、暇な人ってことかなぁ
実験の主旨を理解して、集中したから結果が良くなったのかも
1回目は適当に答えたのでは?
2回目は問題のパターンに慣れたのでは?
こんなにすぐに記憶力が上がるなら、みんな筋トレするはず


まあ……素直じゃないですね(笑)

ただ、一ついえるのは、結果はいろんな要素が集まってできています。
ここで言う「筋トレ」だけで、結果が出るとは考えにくいのです。

こうして疑問を自分で生み出し、考え続ける。
そういうパターンをとってきたので、情報は吟味します。


大学生時代に実験をよくやっていましたが
「え?この人数でやっていいの」って思ったことがあります。

また、データが一人歩きしてしまっているケースも多い。

だから、気になるデータがあったら、
元ネタを探して、自分でチェックすることもあります。


たまに「ビジネスメール」というワードで検索するのですが、いろんな調査があって、凄く面白いです。

【データ=正しい】

このように考えている人がいるかもしれませんが、データって、ある程度「意図」があって作られています。私が調査をしたときも、結果が分かっていて調査しています。

メールで行間を空けた場合と、空けない場合でどちらがより読みやすいと感じるか。

これって実験する前に答えが分かっています。
ただ、エビデンスがないから、調査をしただけです。


まずは、調査結果を見たら、いろいろな疑念を持った方がいいですよ。

それが思考のトレーニングにつながります。

調査をするときには、計画を立てます。
だからこそ、調査を見るときは、計画を推測します。

それによって、意図が見えることも多いんです。


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平野友朗(ビジネスメールの専門家/会社経営/著者)
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