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《利用ケース②》所属2年目『花ドゥル・節子さん(仮名)』〜事務所内アピールのブレーンとして〜前編
「月1メンター」の紹介シリーズ、続きです。
今回の主役は花ドゥル・節子さん(仮名)。
事務所傘下の養成所を経ずに2年ほど前に、知人の紹介で某ナレーター事務所に正所属となった方です。
所属してからの数ヶ月間はいくつかの候補出しがあったとのこと。小さめの仕事であれば半分くらい成果に結びつけることができたそうです。大きめの仕事は候補出しも振ってもらえていないそうな。
そして昨年2023年に、ごりっぱスタジオにいらしてくださることになりました。
ごりっぱに来る前に使っていたサンプルを聞かせてもらいました。それはわりと派手な作りのサンプルでした。
僕の感想としては、このサンプルは決して悪いものではないけれど、ご自分の思いが先走っていてテレビサイズに収まってない、聞き手を置いてけぼりにしがちなものに感じました。
かといって、アーティな内容かと問われれば、そこまでクリエイティブでもない感じ。
うーん、マネージャーとしては悩ましい所じゃないかな‥‥?
というのも「新人ならではのみずみずしい情熱を止めるのもアレだし、とはいえ、ここぞという大きなオーディションにはなかなか出せないし‥‥」と悩んでそうです。
ちなみに、この時もし節子さんが養成所生だったら。
「とにかくマネージャーに知ってもらうをテーマに」情熱だけでもぶつけておき認知を得る作戦は、ベストだと思います。
ですが節子さんはいわゆる横入り組ですから、マネージャーからの認知はすでに得ています。候補出しもいただけています。
ここで僕が考えるのは『節子さんを候補出ししている本質』についてです。
節子さんのプレイや情熱や新しさを買っていただいていることももちろんあるとは思います。一方で、事務所サイドとしても「採用したからにはとりあえず何かしらの結果を出しとかないと」という、看板というかメンツの問題もあると思います。
ちなみに僕がマネージャーだったら‥‥
僕はめちゃくちゃネガティブなリスク重視ですから【紹介で所属したプレイヤー】にはかなり身構えてしまうと思います。
自分で選んだわけでもないのにもし仕事に繋がらなかったとき『あの事務所のあのマネージャーは』と噂されてしまう“かも“と思うと、とても納得できません。
ですから候補出しを手放しで喜んでいるだけだとしたら、危険な状態だと僕は思います。所属ログインボーナス期間なだけ、という可能性もあるからです。実はボーナスの分だけ『なにかを試されている』のかもしれないのです。
そこで、節子さんと諸々話し合った結果、僕としては信頼構築のために「どこにでも出しやすくすることで候補出しの質ではなく数を上げる。できるだけ減点されないように丁寧に作ったサンプル」を提案しました。
トガり散らかすのはもっと状況が悪くなってからでも間に合います。それに、どうせ切羽詰まってないと火事場のくそ力も出し切れませんから。
それよりも節子さんが外様なことが問題です。
マネージャーから見てもまだどんなプレイヤーなのか、どんな人間なのかが、伝わってないであろうとも思います。
極端な例えですけど「トガッたサンプルでそれなりにオモシロイけど、何度もリテイクしてるんじゃないの?本当に現場で1発で出来るプレイなの?」などの不安があったとしても、おかしくないと思うのです。
ですから、現場での実際の姿を見せたり、制作スタッフからの感想が一番の信頼の裏付けになります。
その1回目のサンプル作りから半年くらい経った頃でしょうか。
節子さんから月1メンターのご依頼と、同時進行でのサンプル収録のご依頼申し込みをいただきました。
続きは次回、後編でお届けします。