6回不合格になり7回目で合格出来たSalesforce認定アドミニストレーター試験を振り返る-役に立つかもしれないおまけ付き-
みなさん、こんにちは。DXエンジニアの荒巻智隼です。以前の不合格noteからだいぶ間が空きましたが昨年末に無事合格できていました。
note投稿を行っていませんでしたがここまで6回の不合格がありました。
7回の挑戦の中で、何度もgoogle検索をしても合格体験記は見ましたが不合格体験記のようなものは見かけなかったので7回までどんな過程だったかを書いていきたいと思います
前置き
この前置きでは、後に続く内容の話と受験した私の環境をざっくりとお伝えします。受験目的や環境はさまざまかと思いますので、皆様の前提条件のフィルターをかけつつ読んで頂けると幸いです。
まずこのnote投稿は資格試験の受験と合格を主目的とした内容です。Salesforceの管理人としての実務能力を示すためや力試しなどではありません。実務で学んでいこうというスタンスは取っていないので、違和感を感じる方がいたらすみません。ただし補足として後述する内容に加えて実務環境があるのであればよりよい学びに繋がっていく事も考えられます。
次に私の環境ですが、Salesforceを使った実務はありません。また社内にユーザーはおらず具体的に頼れる社員さんがいませんでした。なので某英語系の試験かのように、ただ資格を取得するためだけに教材で(実務として実用的かわからないやり方で)試験に臨んでいました。
成績の推移
全体より下の部分は受験終了後に受験者に公式に公開される各トピック毎の正答率です。合格基準の65は公式に受験ガイドに記載されている唯一の合格基準情報です。(2021年12月27日受験時点)
※トピック数や合格基準等は最新の受験ガイドを確認してください※
全体という数字は私が目安として計算した試験全体での正答率です。受験ガイドにはトピックの一覧と一緒にそれぞれの出題割合も記載されています。その割合を各トピックの正答率と掛け合わせる事で全体を100としたときのスコアが出せます。
ただし、これは受験回数やトピック・問題毎の比重がない前提での計算です。もしかしたら点数が高い問題低い問題も中には存在しているかもしれませんが、公式にそのような発表はなくまた明示もないため、60問(受験当時)均等に点数が振られている前提で計算しました。
ちなみに問題数換算だと7回目の私の正答数は60問中44問から45問程度になります。合格ラインは39問です。
本題の点数の推移ですが段階が3つあると捉えています。1,2回目の段階。3-6回目の段階。7回目の段階。です。多少の点数の上下はありますが3-6回目については横ばいだったと捉えています。
全般で行った事
おおまかに5つです。内1つについては次の見出しで書きます。この見出しで書く4つは
「Certification Days・サクセスナビ・YouTube」「過去問・例題」「Trailhead」「実環境」
これらは特に左から順に効果的だったと認識しています。
Certification Days というのはセールスフォースが公式に無料で開催している試験対策講習会です。有料版の抜粋で一部サポートもないとの事でしたが、それでも効果的な講習会でした。個人的に良かったと感じるポイントは図解やかみ砕いた解釈が出てくる事です。
どうしても新たに取り組み始めたITというのはよくわからない横文字が多かったり触り切れていないスルーしていた機能なんていうのもあるかと思います。講習会ではそこを限られたトピックですが細かい所まで網羅してくださります。ただの点として知っていた単語の線を見せてくれるような感じです。身近に先輩ユーザーがいないという方には特におすすめです。
一緒にしているサクセスナビやYouTubeもかみ砕かれた表現等を知る事が出来ます。YouTubeというのは非公式の教材系動画です。それらだけで十分とは思っていませんが、既に知っている事であれば復習や理解度の向上につながりますし、知らなかった事があれば以降の学びの最初の一歩となります。思わぬところに良い解説が転がっている事があります。リサーチには時間をかけるもの1つの手です。
過去問や例題は非公式なものを指しています。検索するとなにかしら出てきます。もちろんかならずしも同じ問題が出てくるわけでもありませんし、日々のSalesforceのアップデートに沿ってとも限りません。あくまで非公式は非公式なので自己責任で利用してください。
ただし私としては活用したほうがいいと思っています。基本的に情報が間違っている事はないと感じていました。また例題としてまとめられているサイトは体裁として何度も繰り返し解きやすいようにもなっています。基本的な用語はしっかり抑えられているので暗記レベルでの勉強にも役立ちます。
弱点として解説がのっていないという事もありそこはヘルプ記事等を見ながら自力で考えてまとめる必要があります。そこがまとまるようになると問題も解きやすくなり試験にも取り組みやすくなると思います。分からない単語をなくしつつ繰り返し解いていく事をおすすめします。Certification Daysではその解説部分を教えてもらえることもあるという感じです。
Trailheadは実際の環境での操作が試せます。実際の環境での操作は印象に残りやすいです。こんな事出来るのかこんなメール通知が届くのかなど体感できます。
Trailhead自体は取り組み方やその人の性格で多少の相性はあるかと思います。私は正直苦手でした。時間がかかる、どこでミスが起きたかぱっと分からない事がある、バッヂ収集に気を取られるなど。特にバッヂ取得を目的にしてしまうと(詳細は書きませんが)色々検索で解決しちゃうので。
注意ですが、Trailheadは英語環境が必須です。取り組んだり色々検索してみると体験する事になりますが(21年末時点で)Trailheadの演習問題判定システムが英語で行われています。そうなると日本語設定部分がエラーとして対応されてしまいます。Trailheadについては英語ベースで考えた方が良いです。英語不慣れからすると英語部分もTrailheadの厄介部分の1つです。
実環境は実際の操作の確認です。Traileheadとは活用タイミングが異なります。Trailheadは既存の教材としてコースとして組まれており、その流れに沿っていく事で1巡出来ます。実環境では好きなタイミングで好きなポイントを確認する事が出来ます。例題にもありますが、具体的な操作を回答する必要があります。そんな時に確認できる環境があると良いです。
Trailhead経由やdeveloper editionという形で無料で環境を用意する事も出来ますし、もし実業務で取り扱っている方ならそれを勉強材料としてなど。触りたい時に触れる環境があると勉強しやすいです。
6回目から7回目の合格にかけて対策した事
不合格時に不安だった・よくわかんなかった・とりあえず記憶にある問題・例題のそれっぽい問題を抽出してそれを解説まで探して、なかったら考えて書き出す復習するをやりました。
点数が複数回横ばいとなっている以上異なるアプローチが必要だろうという話になっていました。成績のキープとして例題を解く事は欠かさないようにしていました。
正直、何がだめかなんてよくわからない状態でした。具体的な問題の正誤が出てこないので。それならばただただ不安の芽をつぶしていくしかないと思って、気になったり戸惑った問題を思い出して解くようにしていました。せっかくなのでこの記事の最後におまけとして記載しておきます。必ずしも使えるわけではありませんが1つの参考としてみてください。
具体的にピンポイントで不安問題を潰しにいく事で、「あ!これやったやつだ」が確かに出ました。横ばいになってから特に1問2問の正解はとても大きいと思いました。主観ではありますが、ある程度の暗記などが出来ていたら数問の正解と間違いが合否を分けてくると思っています。取れるところは確実に取っていかなくてはいけません。システム上の上限などで数字が問われるものや基礎的な内容については覚えて正解出来るぐらいが良いと思います。
多少論理が必要な所は繰り返しセールスフォースに触れたり自分なりの解説をまとめて正解を積み重ねる事で身についていくと思います。
ただしこれは不合格前提でのやりかたみたいなものなので、必ずしも参考にはならないかもですね。
個人的に試験対策で特に重要だと思った事
睡眠は最後の方に特に意識していました。とにかくちゃんと寝る起きる。これは試験当日に限りません。試験当日のコンディションも大事ですよ!それと同様に日常的なコンディションも大事です。日々の例題周回に支障が出ます。お仕事やご予定もあるので勉強込みで狙った睡眠をとる事がかなわないこともあるかもしれませんが叶うならば是非。
ついでに私は試験前日午前にたまたま1時間ほどがっつり運動していました。そのおかげか午後の直前勉強では頭がすっきりした状態で過ごせました。
継続は力なり、という言葉を聞いたことも多いかと思います。セールスフォース認定アドミニストレータ試験にも同様の内容が当てはまると思っています。特にそれが効くのが基礎的な問題に対してでした。
受験ガイドを見て頂ければと思うのですが、定義や説明を求められそうなものと場面を交えた活用を問われる問題がありそうに見えるかと思います。定義や説明というのは覚えてしまえば反射で回答できる問題があります。その問題を正確に素早く解けるようになる事で、点数の取得に繋がる事に加えて他の問題の思考時間を確保する事に繋がります。
割合・得意・不得意に応じたトピック対策を最初期に考えておくとその後の試験対策を考えやすくなります。どういった方針を取るかは人それぞれかと思うので太字部分が意味する内容を書かせていただきます。
まず割合に応じた対策というのは受験ガイドに書かれているトピック毎の割合を見て重点的に勉強する内容を取捨選択する事です。合格基準は65%と示されています。全体でその基準を超えていれば良いと仮定すると、合計出題割合が基準を超えるようにトピックを選んで満点取れるようにすれば合格は出来るはずなんです。
あくまで数字上の話ではあるので理想論です。ですがそういった選択肢も取る事は可能です。また割合の少ない問題を確実に取っていくという選択肢も存在します。トピックを意識しながら受験してみるとあからさまにこの問題はあのトピックっぽいぞみたいな問題があります。そんな問題を確実に取れれば点数になりますし、試験時間中の自信にもつながります。
得意・不得意に応じた対策というのは例題の周回や複数回の不合格経験がある方がやりやすい手法です。取り組み方やその方のこれまで業務などの関係で理解の進行が速いトピックと遅いトピックが現われると思います。おそらく本来の管理人的な話であれば全体で高得点を取る事が望ましいのでしょう。しかし試験合格のみを目標とした場合、合格さえ出来ればよいのです。
そこでトピック別にみて自分の強みをより堅実なものとして、弱点を補強していく手法が出てくるのです。具体的な得意を取るのか不得意を取るのかというのはSalesforceの話ではなくただの試験対策的な話により近づいてしまうのでここでは言及しません。
よくわからないを減らす減らす減らすに努めましょう。分からなきゃ解けません。ただそれだけです。ただそれだけですが範囲も多く例題も多い中でついついなあなあで済ましてしまう事があるかもしれません。しかしそれが点数減に繋がっているのかも...体感ですが選択式のテストとはいえよくわからず勘でいっても間違っているモノです。
また1つ良く分からないよう用語があるとそれに紐づく形で何問も分からないなんて言う事があります。例題を繰り返していれば用語にたくさん触れる事が出来ます。Salesforceは「セールスフォース ○○(分からない単語)」とネット検索すればヘルプ記事や丁寧に解説している記事など出てきます。分からなかったらすぐ調べましょう。Salesforceを取り扱っているという事はお手元にネット環境があるという事でしょうし、検索作業は行えるでしょう。単語が分かっていないと分かりません読めません解説を自分で考えられません。
試験要項の中でよく分からないを減らしましょう。問題数に差はあっても要項に出てくる単語は試験にもよく出てきます。受験の基礎となる部分なので要項の中のトピックの中の項目はなんだかわかっているようにすると勉強も試験を進みやすいです。
6回目までの試験の振り返り
合格の糸口がまるで感じられていませんでした。そもそもの試験対策というものが適切なのか?という事で個人的に仲の良い方々に試験対策はなんぞやという話を聞いてみたり。ただただ漫然と例題を繰り返すようになっていたり、合否判定が出るボタンを押す直前のドキドキがとても強く、押した後の不合格表示に打ちのめされたり。
私の性格もあるので(笑)共通認識として持ちづらいですが連続での不合格はとてもとてもしんどいです。
また不合格連続していた中で、なんとなく思ったのはおそらくSalesforce的には3回以内で合格出来る事が適切な受験回数であり実力なのではないかと感じました。理由は二つです。まずはざっと見つかる合格体験記でそこまで回数を重ねている方がいない事。
もう1つが公式の受験回数の制限です。Salesforceでは製品として年3回のアップデートが行われています。アップデート間の期間で3回までの受験が許可されています。(その3回の中でも再受験日程に関する不合格ペナルティは有り)その3回というのはおおよそ適切受験回数なんじゃないかなと思いました。
我ながら泥臭く会社の支援もありながら何度も受験したなあと思います。
7回目の受験中に感じていた事
申込の都合上、年内最後の受験の機会でした。回数を重ねている事もあり、ここ(7回目)で合格したいと思っていました。とはいえ点数が横ばいだったこともあり、その自分の思いも信用ままならない部分もありました。しかしそこは機械的に苦手をつぶすんだという事で全体の復習よりは出来ないにわずかの点数でも確保する事に注力して臨みました。
試験自体の雰囲気は当然これまでと変わらずでした。ただピンポイントでの学習を行っていたこともあり、自信を持って回答できた問題はこれまでより多かったと思います。問題ドンピシャという事もあり。
しっかしSalesforceの画面がイメージ出来ていたかというとそうでもないと思います。あくまで自分の中での記憶とイメージと照らし合わせて解いていた気がします。試験画面にはSalesforceの用語は出てきますが、画面のキャプチャは出てきません。
最後の復習の時間、最後の回答送信はすごくドキドキしましたけどね。押した後に合格です!が出た後はとても活力が出ました。試験会場が離れた後は急いでカフェに入り報告や点数分析をしつつ噛みしめながら、その後の予定の段取りを考えていました。
謝辞
ご支援くださった会社の皆様、友人の皆様、本当にありがとうございました。皆様のおかげで年内での資格習得がかないました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
〆
これからの資格試験の受験は未定の状態です。今後の受験では今回の初システム系デジタル系受験の経験と反省を生かして望んでいきます。
役に立つかもしれないおまけ
このおまけではピンポイントで私が苦手だったり、なんとなく何回も試験を受ける中で印象に残っていたキーワードや問題をまとめています。細かく書き始めるとより長くなってしまうのでざっくり記載していきます。本文にも書いた通り、足りない内容やピンとこない部分については是非調べてみてください。
ただし以下内容は2021年12月27日時点での私が必要だと思った内容です。今後のアップデート次第で用語や機能の増減でおまけ内容が最新の状況と合っていない場合もあります。最新の試験要項や環境をよく確認するようにしてください。
・制御項目と連動項目 それぞれの項目の関係性やレコードタイプとの関係性が問われる事があります
・固有のデータが常に特定の項目に入力されるようにする必要がある。どの項目のプロパティを構成する必要があるか ユニーク・必須
・マイルストーン サポートプロセスにおいて時間を基準にしたい行動を取りたい時などに
・リード以降に伴うレコードタイプの挙動 顧客管理上発生する商談等への変換。その際に値を管理出来るレコードタイプの管理が求められます
・ナレッジベース、ナレッジについて
・ケースチームについて 複数人でケースを扱いたい場合にはどんな事をする必要があるという時に。問題の中ではキューという単語も出てくるかも
・時間をトリガーとしたワークフローについて 印象に残っている問題は「30日経過すると~~というルールがある時に30日より早くアクションが起きるとそのワークフローはどうなる?」という問題です
・入力規則の発生 どんなインポートで入力規則が発生するのか、他の自動で発生する機能(ワークフローなど)との関連など
・Experience Cloud ユーザー 組織外の方とどのようにSalesforceを介してコミュニケーションを取るのか、どのようにデータを共有するのかなど
・レポートの条件ロック レポートの閲覧状況を組織で一致させたい、もしくはユーザー毎に変わってて困るけどどうすればいいの?という時に問われたりします
・一括転送で転送できるもの、オプション設定する必要があるもの
・在庫に含まれてないカスタム商品を求められた際。セールスユーザーが合計商談販売にカスタムをアドオンアイテムとして追加するのに管理人が行う必要があるアクション
・グローバル検索でオブジェクトが見つかった時のオブジェクトの表示の調整方法 これは細かい機能としてどんなクリック順序が必要なのかが問われます
・新規カスタムオブジェクトのページレイアウトを編集、誤って項目を削除した時に復元する方法 これは見る頻度多かったと思っています。
・ページレイアウトとレコードタイプの必要な設定数 例:複数の異なる事業(もしくは商品)があり、それぞれに業界と顧客に固有の値がある。事業(商品)毎に営業ユーザーが表示する必要のある特定の項目セットとマーケユーザーが表示する必要がある。どのようにページレイアウトとレコードタイプを構成する必要があるのか
以上です。試験全体からすれば他にも覚える必要があるものなどはあります。おまけだけでは不十分です。ですが何かの足しになるかもしれないと思って書かせていただきました。
この記事を読んでくださったあなたの助けになれば幸いです。