体の根っこ~足③~

さて今日は距骨について学んでいきましょう!

▶距骨と足の関節の動き

無題3

距骨とは矢印が指さしている骨。この骨が後足部の関節の動きでキーになります!

後足部の関節は距腿関節(距骨と脛骨・腓骨)と距骨下関節(距骨と踵骨)
があります。どちらの関節にも距骨が関わるので、とても大切なのです。

この距骨、筋肉が付着していません。なのでポジショニングが命!

筋肉が直接ついていないので、不安定になりやすそうですが、これまた骨のデザインやしくみがあり安定できるような形になっているのです。どうしていつからこんな形をしているのか。。とても興味ぶかいところです。

▶距腿関節(足関節)

距腿関節はいわゆる足関節です。

脛骨と腓骨からなる屋根の中に距骨がおさまっていることがとても大切です。

この関節は背屈(曲がる方向)と底屈(伸ばす方向)の動きをします。

背屈するときには距骨は内側+後ろに移動します。

無題5

底屈するときには距骨は外側+前に移動します。

無題6

背屈はしゃがむとき、底屈はつま先立ちになるときなど、普段の生活の中で欠かせない動きです。

無題7

この写真は距骨を上から見たもの。(プロメテウス解剖学アトラスより引用しました)前側の矢印は背屈したときに距骨と脛骨・腓骨が触れる部分。後ろ側の矢印は底屈したときに距骨と脛骨・腓骨が触れる部分です。

しゃがんだ時よりもつま先立ちになったときに体が不安定なのを感じる方が多いと思います。その理由の一つに骨同士が接する面が小さいことがあります。

しかし、私たちのからだの有能なところはここにもあって、骨同士が不安定なのを筋肉がサポートしてくれています。

無題8

少し色が見づらくすみません。(筋骨格系のキネシオロジーより引用しました)
内側の赤い矢印は踵を内側から、外側の黒い矢印は外側から支えてくれています。距骨は踵骨の上に載る構造をしているので、内側・外側の筋肉がバランスよく働くことができると距骨も安定するという仕組みになっているのです。

しかもこの後脛骨筋(内側)と長腓骨筋(外側)は後述する土踏まずにとても大切な筋肉。反対に言うと、土踏まずがちゃんとできるためには距骨が安定していることがとーっても大切なのです。

▶距骨下関節

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次は距骨と踵骨の関節、距骨下関節について見ていきましょう!

無題14

距骨下関節は回内と回外の動きをします。回内は写真の右側の方向への動き、回外は左側の方向への動きです。

距骨は舟状骨や立方骨とも関節をなすので、その位置がとても大切です。踵骨の内側には載距突起というでっぱり(赤い矢印の部分)があります。この突起があるおかげで距骨は安定しやすくなっているのです。

無題10

距骨と関節を作る舟状骨や立方骨という骨は②で勉強した中足部というパーツに属します。中足部は安定性が大切な動きの小さなパーツです。

距骨下関節が回外していると舟状骨の位置が高く、内側の土踏まず(内側縦アーチ)が上がり、足の関節が安定します。

無題12

反対に距骨下関節が回内すると、床の方向に下がってしまった距骨に舟状骨が位置を合わせるため内側縦アーチが下がり、足の関節が不安定な状態になります。

無題13

足のアーチは私たちの体の中で内側・外側・2つの横アーチがあります。

その基盤になるのが後足部、特に距骨と踵骨の位置関係になります。

次のnoteではこのアーチについて学んでいきましょう!アーチは足だけでなく、有名なアナトミートレインでもあるように全身に影響があります。

これを知ってピラティスなどのボディワークをするとまた違った効果を感じることができますよ!

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