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読書記録『月曜日の抹茶カフェ』

今回読んだのは、青山美智子さんの
『月曜日の抹茶カフェ』

青山美智子さんの文章は、情景がすぐに
思い浮かんで、まるでドラマを見ているか
のように読み進められてとても心地いい。

『月曜日の抹茶カフェ』は
東京と京都をつなぐ12ヶ月の心癒される
ストーリー。12話の短編集のようでいて
全てがちょっとした縁で繋がっている。
寝る前に1話ずつ…と思っていたのに、
一気読みしてしまった。

いくつか印象に残った言葉があったので
書き留めておく。

【1 月曜日の抹茶カフェ(睦月・東京】
マーブルカフェの定休日の月曜日に
1回だけ開いていた抹茶カフェ。
マスターが言う。

人でも物でも、一度でも出会ったらご縁があった
ってことだ。縁っていうのはさ、種みたいなもん
なんだよ。小さくても地味でも、育っていくと
あでやかな花が咲いたりうまい実がなったりする
んだ。種のときには想像もつかないような。

それに対して、
「でもせっかく出会っても1回きりで、
  育たないで終わっちゃうことだって
  あるじゃないですか」
という主人公。

それは縁がなかったんじゃなくて、
1回会えたっていう縁なんだ

主人公が思う。

また会いたいって思うなら、
そうなるように行動すればいい。
私はきっとご縁の種を受け取ったのだ。
育てられるよう頑張ってみればいい。

【7 おじさんと短冊(文月・京都)】

猫が言う。

本を読んでいるときのニンゲンの姿って
好きだなって思う。美しいって思う。
確かにそこにいるのに、どこかを旅している
のがわかる。体は止まっているのに、
何かが動き出しているのが伝わる。

【10 カンガルーが待っている(神奈月・京都】

先のマスターが言う。

さかのぼっていくと、繋がっている手が
どこまでも無数に増えていくんだ。
どの手がひとつでも離れていたら、ここには
たどり着けなかった。どんな出会いも、
顔もわからない人たちが脈々と繋いできた
手と手の先なんだよ。

どうやら『月曜日の抹茶カフェ』は
『木曜日にはココアを』の続編らしい。
また読みたい本をみつけてしまった。

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