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相手の気持ちを読めるか知るテスト「サリーとアンの課題」、ぜひお試しを!!

こんにちは!ともです。

発達っ子は、
相手の気持ちを読み取ることが苦手
よく言われます。
 
相手の立場になって考えること。
 
学校生活でも社会に出てからも、
必ず身につけなければいけないことです。
 
相手への思いやりにも繋がります。
 
発達っ子は他者への関心が薄く、
これが相手目線で考えるという部分の弱さに
なっているとも言えます。
 
そんな、
相手目線で考えられるかどうかを
簡単に確認するための代表的手法。
 
それが「サリーとアンの課題」です。
 
この検査で、
我が子が他人目線で考えられるのかどうかを
一度確認してみると良いかと思います!
 
本記事で、
✅どんな検査なのか?
✅この検査で何が分かるのか?
✅どう活かしていくべきか?
を書かせていただきました。
 
ご参考程度に
読んでいただけると嬉しいです。
 
今回も
5分程度で理解できます。
 
よろしくお願いいたします。
 



1.サリーとアンの課題とは


 

(1)サリーとアンの課題


 
サリーとアン課題は、発達心理検査です。
1985年に
発達心理学者サイモン・バロン=コーエン、
アラン・Ⅿ・レズリー、
ウタ・フリス
により実施された心理検査です。


簡単に説明すると、
・自分が知っていることA
・他人が知っていることB
を示して、
他人が事実Bに基づき
どう反応するかを問うもの。

もともとは自閉症児が心の理論
形成できているのかを調べるために
開発された実験でした。

心の理論とは、
他人の心の状態を推測する
機能(能力)
のこと。

後述します。


(2)心の理論



「心の理論」は、
霊長類研究者のデイヴィッド・プレマックと
ガイ・ウッドルフが論文で、

チンパンジーなど霊長類が
同じ仲間や他の動物が考えていることを
推測しているような行動をとる
ことに注目し、
「心の理論」という機能が
備わっているからと考え、
議論された(現在も議論中)。
 


この能力があるため、人は、
他人にも心があることを理解し、
他人の心を理解し、
他人の行動を予測できる。

 
 

(3)誤信念課題


 
哲学者ダニエル・デネットは、
子供が「心の理論」を持つと
言えるためには、

他人が自分とは違う
考えを持っている
と理解する能力、
すなわち「誤信念」を理解する
ことが必要としました。
 
これに基づき
ハインツ・ヴィマーと
ジョゼフ・パーナーは
心の理論の有無を調べるための課題を
提案しました。
 
これを「誤信念課題」といいます。
 
この課題の1つが、
サリーとアンの課題となります。
 
(ちょっと難しいですね💦)


2.自閉症児の結果


 
バロン=コーエンらの1985年の研究では、

臨床的に障害のない27人のうち23人(85%)、
ダウン症の14人のうち12人(86%)が正解。

しかし、
自閉症の20人のうち正解したのは
4人(20%)のみでした。
 


また、全体的に、
4歳以下の子供は、
ほとんどの自閉症の子供同様、
正しく答えられませんでした。
 
パーナーらは、
この一連の研究結果から、
「心の理論」の現れる時期を
およそ4歳頃と推測しました。
 
また、
健常児が4歳頃から
解決可能になる誤信念課題を
自閉症児がなかなか通過できないので、
自閉症の中核的障害が
「心の理論」の欠如にある
という考え方を
提案しました(※)。

※異論もあります。
 
 

3.サリーとアンの課題の問い方


 
具体的な問い方です。

図や人形を用いて、
次のように示してください。


①サリーとアンが、
 部屋でボール遊びをしている。

②サリーはボールを赤い箱に入れる。


③サリーは部屋を出ていく。


④アンがボールを赤い箱から出して
青い箱に移す。


⑤アンが部屋を出る。


⑥サリーが部屋に戻る。


⑦そこで、
「サリーはボールを取り出そうと、
まずどこを探すか?」


がテストの問い。


正解は「赤い箱の中」

実際は「青い箱の中」ですが、
問うのは「サリーがどこを探すか」

心の理論の発達が遅れている場合は、
サリーの立場で考えるに至らず、
自分目線で「青い箱の中」と
答えてしまいます。


自分は答えを知っているけど、
サリーが知らないと
思い至らないからです。

 

4.他者の気持ちを読む重要性



相手の心を感じ取ることのできる
心の理論の出現=心の成長です。

もちろんの個人差はあります。


だから、
このような課題がこなせないからといって
即時に自閉症だからと考えるべきではありませんが、
我が子が着実に「心の理論」を持てるよう
他者の考えていることを
読み解くトレーニングを重ね、
就学後の学校生活、社会生活で
活かしていけるようにしていきたいですね。

実生活(日常、学校、社会)で
必ず身につけなければいけないことです。


以上となります。


最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

次回、
訓練の一環として
「メタ認知」トレーニング
についてご案内したいと思います。

引き続き、よろしくお願いいたします。


何か気になる点、
ご不明点がございましたら、
お気軽にメッセージを送ってください。

読んでいただいた感想も大歓迎です。

 
とも

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