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【MBTI】悩めるENFPへ【アプローチ】

ENFPの成長と心理機能の働き


自分のタイプとしてENFPを理解したとして
その成長を理解するためには、各心理機能の特徴を知ることが大切だ。
それぞれの機能がどのように働きかけ、成長にどんな影響を与えるのかを簡単に説明してみる。
※各機能の説明は「ENFPからみた視点」である点に注意していただきたい。

ENFPのメインウェポン(主機能)
Ne(外向的直感)
ひとつのものから「色んな視点、変化を求め、繋げる」機能。
新しいアイデアや可能性を見つけ、物事を自由に結びつけながら発展させる力。
トーク力にも繋がる。
簡単にいうと「連想合体発展」機能
メインウェポンなので使用するしないの問題ではなくオートで使う

サブウェポン(第二機能)
Fi(内向的感情)
「ポジティブもネガティブも含めた自分の素直な気持ちで判断する」機能。

自分の価値観や感情を基盤にし、自分にとって大切なものや素直な気持ちを感じ取る力。
簡単にいうと「心や素直な気持ちに従う」機能
上手に使えるのに抑圧している人も多いと思う。

予備装備(第三機能)
Te(外向的思考)
「私は優秀。結果を出さなきゃ」機能。

効率や成果を重視し、計画的に物事を進めることで、外に対してしっかりした姿を見せようとする力。
簡単にいうと「ちゃんとします。ちゃんとしてますよ」機能
これが曲者で、ENFPにとっては予備装備で大して上手く扱えないのに使いたがる場合が多く、また使わざるを得ない状況も多い。

ブレーキ装備
Si(内向的感覚)
「手順通りいつも通り繰り返す」機能。

これまでの経験や慣れた方法に従って、安定した行動を保つ力。
明確に苦手意識を持っているENFPは多いと思う。しかしメインウェポンの暴走を止める役割も持つ。
以上4つの装備(心理機能)で人生を「楽しみたい」のが一般的なENFPだと思っている。

ENFPは普段、新しいことに興味を抱き、自由で柔軟な発想(Ne)と、自分に素直な気持ち(Fi)を大切にする。しかし、現代社会では結果を求められたり、計画通りに進める力(Te、Si)が強調される場面が多く、時にはバランスを崩し、成長が停滞することもある。

ENFPが現代社会において抱えがちな成長の課題
現代社会では、ENFPが一般的に「ループ」と言われる状況に陥りやすい背景がある。しかし生きていくためにはそれに対処するための柔軟な成長方法が求められる。

1. ENFPが現代社会でループやグリップに陥りやすい背景

ENFPは新しい発想や柔軟な思考(Ne)を得意とし、内面的な心の価値観(Fi)を重視しているため、自由さや個性が活かされる環境ではのびのびと成長できる。
しかし、特に社会に出るとTe(結果出す)やSi(いつもどおりやる)が優先的に求められる場面が多く、行動計画や安定性に注力するよう圧力がかかることも少なくない。このため、TeやSiが過剰に要求されると、ENFPが自己の価値観(Fi)に価値を感じなくなりTeに頼り切り、発想(Ne)を十分に活かせず、ループに陥りやすい状況が生まれやすい。

〜ループのきっかけとなりやすい事例〜

❶頻繁な締め切りや成果重視の環境
もっと効率を上げて結果を出さなければ」とTe (ちゃんとする)に頼りすぎ、気持ちFiや発想Neが抑えられる状況が生まれる。

❷目標の曖昧さや不安定な状況
変動が激しい環境で「何を目指しているのか?」と悩むことで、周囲に合わせようとする傾向が強まり、過度にFi (自分の気持ち)を覆い隠したり否定する。

❸他人や自分自身からの過剰な期待やプレッシャー
「ちゃんとした人に見せたい」とTeを使って対応するが、しょせんは第三機能なので長続きしないわ粗いわな結果で終わることが多い。外部の評価に怯え、自己評価や行動が不安定になる。

2. ループに陥ったときのENFPの変化

ループに陥ったENFPの言動は、普段の柔軟さや温かさが損なわれ、以下のような特徴が現れがちだ。また、ENFPにとってTe (ちゃんとする)は第三機能であり、頼りたくなりがちな一方で、十分に発達していなければ上手く使えない機能である。このため、Te (ちゃんとする)に偏ることで本来の自然体なバランスを崩しやすく、かえって上手く機能しないケースが見られる。
以下の点を自覚していたら気をつけていただきたい。

1. 皮肉や攻撃的な発言をする。
Te に偏り、物事の効率や結果に敏感になっているため、他人の行動や意見に対して厳しい意見や皮肉を口にすることが増える。普段の柔軟でポジティブな言動が影を潜め、「それじゃダメだよ」「もっと効率的にやるべきだ」といった批評的な発言が増え、自分ではしっかりしているつもりでも周囲には「口うるさい」「批判的」と映る。

2. 表面的な自信と中身のない言葉
外見的には自信があるように振る舞い、強い主張をする一方で、実際の内容が浅くなる。責任を持たない。「私には分かっている」「こうするべき」と断言はするものの、深い根拠や具体的な考えが伴わず、周囲からは「口だけでかいこと言う」「見せかけだけ」と見られる。

3. 他人の意見に迎合しがち
自分の素直な気持ち(Fi)を軽視しを見失っているため、自信がなくなり場の雰囲気や相手に合わせた発言をすることが多くなる。「そうだよね、分かる」とすぐに同意する反面、別の場面では違うことを言っていたりして、「言っていることがコロコロ変わる」「信用できない」と評価される。

4. 焦りや苛立ちが言葉に現れる
期待通りに物事が進まないと、言葉に焦りや苛立ちが滲むようになる。「なんでこうなるの?」「もっと早くやってほしい」と短気な発言が増え、周囲には「落ち着きがない」「謎にイライラしている」と見られることがある。

5. 自己アピールの増加と過剰なポジティブ表現
自分の成果や能力を誇張するような発言が増え、「こんなに頑張っている」「これだけ達成した」と必要以上にアピールしがちになる。表面的にはポジティブさを強調するものの、相手が感じるのは「押しつけがましい」「空回りしている大げさなポジティブさ」であり、言葉に重みが感じられないことがある。

6. 急な撤回や自己否定
強い発言をしても後で撤回することが多く、「やっぱり違ったかも」「〜のせいで無理だった」などといった言葉が増える。言動が一貫しないため、他者からは「何がしたいのか分からない」「信用しづらい」と感じられる。
ふと「どうせ自分なんか…」といった自己否定感に襲われることも多くなる。

このようにループに陥ったENFPの言動は、もともとの最大の強みである親しみやすさや柔軟さが失われる。断片的で一貫性に欠け、自分では「ちゃんとやっている」つもりでも、周囲には「自信を装っている」「迷走している」といった印象を与えることになる。
すなわち「自由な発想」と「柔らかく人を引きつける」という素晴らしい強みが活かせず、どちらかというと苦手なものばかりで勝負しようとする。


3. 筆者がENFPが片足をループに突っ込みかけている状態が多いと感じる理由


筆者もENFPで、もちろんループも幾度も通ってきた道である。同タイプのENFPを見るとわかるのだ。
特に現代社会ではTe (ちゃんと)、Si (ミスなく)を求められる環境が多いため、ループに片足を突っ込んでいるような状態のENFPが多いと感じることが多いのだと思う。
Ne (発想)やFi (素直な気持ち、価値観)に基づく自由な自己表現が許されにくい環境や、結果を求められる場面が多いことで、ENFPが本来の自分を押し殺し、Te 「ちゃんとしよう」としてしまう傾向が見られる。ループに片足を突っ込みながら「ちゃんとしています」とアピールをして強がっているENFPが多いことが、現代社会のプレッシャーとENFPの特性の相性の難しさで苦労している者が多いことを示している。

ENFPがループに片足を突っ込みかけているサインとしての事例


・自分のやりたいことを後回しにして周囲の評価を気にする
「これは自分らしくないけれど、やらなきゃ」と感じることが増えると、周囲に合わせようとする傾向が強まる。

・目標の計画やスケジュールを立ててみるが、実際に行動に移せず焦る
「あれもこれもやらなきゃ」と気持ちが先走り、実行力が追いつかないまま焦りや苛立ちが溜まり、結果的に自己も他者評価も下がる。

・本来の明るさを保ちつつも、短気でドライな言動が増えてきている
「だよね〜でもこれってやって意味があるの?」などとと周りに対して逆張りや厳しい目線が増え、自分の気持ちや価値観に基づいた発想が影を潜めていく。


4. 悪いことばかり言ってきたがループも成長の一環として必要な要素
このようにループやは一般的には避けるべきとされるが、ENFPがTe(ちゃんと)、Si (ミスなく)を過剰に使う経験も、成長の一環として大切だと感じている。このループを通じて、自分がどこまで行き過ぎると自然なバランスを失うかを理解する機会にもなるし、「ああ、こういうことやってると私しんどいんだ」などというふうに自己認識が深まる。成長過程では、さまざまな経験をすることで、「自分の価値観を大事にしながら、どう現実と向き合うか」を再確認する良い機会となると思っている。ループ自体を「避けるべきもの」ではなく、必要な要素として見なす視点も重要だ。何事も成長につながる。これにより、ENFPは自分の内面的な価値と外的な期待のバランスを学び、次のステージに向けた成長の一環とすることができるのだ。
成長することで、もともとの強み「柔軟で発想力が高い」「柔らかく優しく親しみやすい」かつ「やるときはやる」人間になれる。

5. よく言われる一般的なTe活用法:「小さなTe」

書籍やネットなどをみると、成長のための一般的なアプローチとして、ENFPには「小さなTe」、つまり具体的で短期間の目標を立て、少しずつ計画的に行動に移し達成する方法が勧められることが多い。たとえば「今週中に一つのことに取りかかってみよう」や「今日は30分だけやってみる」といった行動目標を立てる方法だ。この方法は、行動に移しにくいENFPにとって、Teの発達をサポートする一般的な方法として効果的である。ただし内面的な充足感が得にくいため、そもそも興味がどうしても持てず始められない、持続性が課題となるなどの場合もあると考えている。
もちろん効果的な方法だし、どうしても成し遂げたいことがあり強い決意がある場合はこちらが有効だと思われる。

6. 逆に考えてみよう。
負担を減らし楽しむ成長法
Ne-Fi-Teの「自己満成長」アプローチ


「小さなTe」に代わるアプローチとして、筆者はNe→Fi→Teの「自己満成長」アプローチを提案する。
この方法は、ENFPがNeを活かして新しいアイデアを生み出し、それをFiで「自分らしさ」として評価・満足するプロセスを大切にすることで、Fiに引っ張られる形で自然なTeの発展を促すものである。
このアプローチでは、価値観に基づく充足感を感じながらTe (結果を出すこと)に取り組めるため、ENFPが負担を感じることなく、楽しみながらTeを成長させていくことができる。

具体例
・新しい趣味や関心に没頭する
「面白そう!」と感じたアイデアや趣味を好奇心のおもむくまま探求し、その過程で自分にとっての意味や価値を感じ取る。(NeとFiが満たされる)
思い出してみてほしい。自分のパフォーマンスが最大に出せていた時を。
「自分が心から楽しんでいたとき」ではないだろうか。


・自分の素直な気持ちや価値観に沿った行動を積み重ねる
例えば、自分にとってやりがいを感じる活動に参加する、あるいは自分を表現する場に積極的に関わることで、結果ではなくFi (素直な気持ち)を満足させる。
ただしネガティブも否定せず受け止めて柔らかく噛み締めること。結果的に前を向ければ良い。

・自由な発想で生き生きと活動する姿が評価され、最終的にその経験が自然と外に発展する
例えば、新しい趣味で得た知識や経験が、人との会話やコミュニティ活動の中で生かされていくと、結果的にTeの発展につながる。会社の中で思わぬ繋がりが出来たり、生き生きと活動し目立つことでチャンスも増える。このように、内的な満足が外的な行動に自然と移ることで、成長が無理なく進んでいくと考える。

以下、さらに詳細で具体的なステップを

ステップ1.まず、いろいろなものに触れ、好奇心を刺激し、さまざまな新しいことや面白いアイデアを見つけることから始める。自分が興味を持つテーマや、楽しめそうな活動をリストアップする。メモの端切れやスマホのメモ帳に単語をメモするだけでいい。

具体例: 「最近興味が湧いているテーマは何か?」、「これやってみたら面白いかも?」といった質問を自分に問いかけ、直感的に面白いと感じたものをメモっておく。

ステップ2. Fiで自己満足を確認する
Neで見つけた興味の中から、Fiで「自分が心から楽しめる」「意味を感じられる」と感じるテーマを絞る。ただし発展や飛躍改変大歓迎。これはメリットデメリットではなく、自分の価値観や心に照らして「やってみたい」「ワクワクする」と思えるものにすること。ステップ1と2の間の時間は問わない。

具体例: 興味を持ったテーマについて「本当に自分がやりたいことか?」と考え、心から楽しめるものを選ぶ。

ステップ3. 小さな行動ステップを設定(Teを少しだけ活用)
自己満足が確認できたら、少しずつ行動に移せるようほんの少しだけTe(外向的思考)を使って小さな具体的なステップを設定する。重要なのは、あくまで楽しめる範囲でやること。

具体例: 「面白そうな○○について誰々に聞き込みしリサーチする」、「楽しむための準備として、少しだけ偵察してみる」など、気軽に進められる小さな目標を設定し、Teを「楽しむための行動の助け」として活用する。

ステップ4. 結果をFiで楽しみ、自己満足を感じる
行動をした後、自分がどれくらい楽しめたか、どのような自己満足を得られたか振り返る。自己満足を感じられれば、そのアクティビティは充実感に結びつきやすく、モチベーションを保ちながら続けやすくなるはずだ。

具体例: 「この活動で何が楽しかったか?」「自分はどう成長したか」などを振り返り、満足感を心から味わう。

ステップ5. 継続してTeを少しずつ発展させる
このアプローチに慣れてきたら、自然と満足感を得ながらTeが少しずつ育っていくはずだ。Fiで楽しみを得ているので、その楽しみを実行に移すための計画性や実行力(Te)が無理なく発展するからである。

具体例: 慣れてきたら気に入った活動をさらに楽しく、成長をともなって行うための「わくわくプラン」や「発展する目標」を立てて、次第に行動力を高める。

まとめ
ENFPの自己満成長アプローチは、Neで広がる興味から楽しみを見つけ、Fiで自己満足を感じつつTeを少しずつ育てていく手法だ。このアプローチは「楽しむこと」を基本にしているため、自然体で成長を続けられる。

7. ENFPの皆さん、「自己満成長」アプローチをお試しあれ!


ENFPの皆さん、現代社会でTe (ちゃんとしなきゃ)やSi (ミスなくやらなきゃ)に押され気味なときこそ、この「自己満成長」アプローチを試してみて欲しい。自分のアイデアに価値を感じることで、無理なく充実感を得ながらTeを発展させ、ループから脱却し自分らしく前を向いて成長を続けることができるかもしれない。

まとめ


現代のENFPにとって、ループに陥る要因が多い環境は少なくない。しかしながらループの経験もまた、自分の特性やバランスを見つめ直すために必要な成長の一環となりうる。NeとFiを軸にした「自己満成長」アプローチを取り入れることで、ENFPは自分のペースで充足感を感じながらTeの発展を促進できると考える。このアプローチは、無理なく自分の価値観や柔軟な発想を活かしながら成長するための方法として、ENFPにとって理想的な成長スタイルといえるだろう。

最後に:ENFPの皆さんへ


自分の発想や価値観を信じて、あまりTe (ちゃんとしよう)、Si (ミスしちゃダメだ)に縛られすぎずに、自然な流れの中で成長を楽しんでください。どんなときも自分らしさを大切にし、心の満足感を感じることが、あなたの成長の土台です。

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