本当の優しさとは #120
日本では昔から「我慢は美徳」とされてきたせいか、相手にモヤつくことがあっても、伝えずに自分の中で処理することが多い。
「沈黙は金」という言葉があるように、一度は冷静になって余計なことを言わないようにする努力は必要だと思う。
でも、どんなときも我慢してやり過ごして、相手に気持ちを伝えないことは果たして「本当の優しさ」と言えるのだろうか?
相手にとってポジティブなことだけを言うのが優しさなのだろうか?
「自分がされたら嫌だから」と言わないのは、相手を思い遣ってるようで、実は自分を守っているだけではないのだろうか?
「自分がされたら嫌だから、相手も嫌だろう」という考えは、あくまでも自分の中の考えでしかない。
伝えた内容に対して、相手がどう受け取るかは言ってみないと分からない。
きっとほとんどの人が、「あのとき、あんなことを言わなきゃよかった」と思った経験があると思う。
自分が言った結果、ポジティブに終わることもあれば、ネガティブに終わることもあるだろう。
当然ネガティブな結果を招いてしまえば後悔するかもしれない。
けどそれは言ったからこそ得られた"結果"であり、言わなければ分からなかったことだ。
言わなければ良くも悪くもその物事は発展しなかったはずだ。
だから、私は後悔する必要はないと思う。
むしろ理性を保って行動を起こせたのであれば、その自分を褒めてあげるべきではないのだろうか。
仮にその行動に「エゴ」が存在していたとしても、相手を想いやる気持ちが少しでもあったなら、それは「本当の優しさ」に近いと言えるのではなかろうか。