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完璧な対応さえしていれば、顧客は満足する?

こんにちは。鷹取智子です。
企業向けにコミュニケーション研修などを中心に登壇をしています。
また調剤薬局に在籍していた経験を活かし、ホスピタリティコンサルタントとして医療機関に対して、チーム作りのサポートをしています。


あなたは日々の仕事の中で、こんな風に思うことありませんか?



「患者さまやお客さまに対して、完璧な敬語と振る舞いで対応すれば必ず満足してもらえる」


私自身、そう信じていました。


でもね、そこに「相手を思う心」「真の思いやり」「温かさ」がこもっていないと、それはただの「慇懃無礼」な印象につながってしまうのです。


CA時代、成田からニューヨークまでのフライトで忙しく、いっぱいいっぱいだった私。しかも体調も悪くて、心にまったく余裕がなかったんですよね。
ニューヨーク線は、サービスに慣れているお客様が多く、求められる期待値も高いため、メンバーたちも緊張感からピリピリモード。


「ミスは許されない・・・でも体調悪い・・・つらいよ~」



そんな中頑張って無理やり口角をあげたつくり笑顔と、完璧な敬語でお客さまに対応していましたが、実は頭の中ではこんなセリフが浮かんでいました。


「早く飲み物決めてくれないかな~」
「この後は、〇〇しなきゃ・・・」
「あ~、正直疲れてヘトヘト」


するとね、あるお客様にこんな風に言われました。


「君さ、なにがそんなにおかしいの?笑顔と敬語がなんだか慇懃無礼な感じがするんだよね」


その時、ハッとしました。


「お客様に私の頭の中が見えてしまっている。プロとして失格だ・・・」


と。


恥ずかしながら当時の私は3年目くらいだったでしょうか。まだ経験も浅くて未熟でした。


でもね、新人の時は仕事がちょっと遅くても、少しくらい敬語や対応に問題があっても、お客様にそんなことは言われませんでした。


なぜなんでしょうか?


それは、新人の時は一生懸命お客様に接していたから。純粋に目の前のお客様に喜んでもらいたい気持ちがあったから、そのひたむきさと誠実さがお客様に伝わっていたのでしょう。


一方で3年目の私は、少し仕事に慣れてきて新人の頃の純粋性は少しだけなくなっていました。そのうえ、プロとしてどんな時も笑顔と完璧な敬語やそつないスマートな振る舞いや対応さえしていれば、お客様が喜ぶと勘違いしていたんです。


いくらプロでも仕事に対する熱意があっても、人間だから体調が悪かったり自分の心が弱っていると、目の前の人に心から優しくなれないのではないでしょうか。


子供のころから、こんな風に言われて育った方も多いのではないでしょうか。


「目の前の人に思いやりを持ちましょう」
「相手の気持ちになって、行動しましょう」
「相手が困っていたら助けましょう」


私もそう信じていましたし、目の前の人に貢献できる人で在りたいと今でも強く思っています。


でも、自分自身の心身が良い状態でないと、心から相手の立場になって考える余裕はできないと思うのです。


心の底から目の前の人に貢献したい。


そう思えるためには、まずは自分自身を大事にすることが先決だと思うのです。


自分自身が満たされていれば自ずと心のこもった笑顔がわきあがりますし、
目の前の人に喜んでもらうためには〇〇したい!という気持ちやアイデアも湧いてくる。


今、講師として仕事をしていますが、一番大事にしているのは自分の心身を整えること。心も体もベストコンディションでいること。


ベストコンディションだと、目の前の受講者の言葉や目線、行動すべてに意識を集中できるから。


自分の心に余裕があれば、相手の気持ちになることができますし、心からの愛を持って接することができるから。


相手に温かい心で接するためには、自分に対して温かい心で接することが先。そう信じています。


もしあなたが、

・自分のことは後回しでいい
・自分を犠牲にして相手のために動かなきゃ
・自分の心や体のことなんて考える暇がない


そんな風に思っているなら、今は良いかもしれませんがきっとどこかで倒れてしまったり、あなたの頭の中が相手に伝わってしまうことがあるかもしれません。


そんな時は「自分をまず大事にすること」を思い出してくださいね。











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鷹取智子@研修講師、ホスピタリティコンサルタント
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