好きなゲーム~FINAL FANTASI Ⅸ編~

◆下手くそだけど大好きなRPG

ゲームは比較的好きな方で小さい時からやっていたのですが、中でもRPGが昔から好きです。
信じられないくらい下手くそですが。笑
昔クリアできなかったゲームを数年越しにやってクリアしたりしてました。笑

我が家は何故だかパズルゲームをやる人間が多く、RPGを熱心にやる人なんて私くらいしか居ませんでした。私以外の人間は、ぷよぷよとかテトリスをゲーム機がホカホカになるまでやり込む人たちしか居ません。笑
そんな中でRPGを猛烈に欲しがるのは私だけだったので、当然みんなでできるゲームやメジャーなゲームが家に増えていくのは必然的でした。
そんな中初めて親にねだり、購入してもらったのがこのFF9だったのです。

◆FINAL FANTASYと私


私が初めてFFシリーズに触れたのはFF7だったと思います。近所のお兄ちゃんがやっていて、それを友達とずっと見ていました。(人がプレイしてるゲームを見るのも好き)
その時はFFという名前もどんなゲームかも知らず、ただレッドXIIIがかっこいいという印象しかありませんでした。それが一世を風靡したゲームと知るのは、もう暫く後のこと……。

初めてプレイしたのはおそらくFF8。たまたま友人に借りたのがきっかけでした。これも何一つ有名な作品と知らず、ふつーにプレイしてました。笑
8は8で面白いしシナリオや設定は凄く好きですが、その話はまた今度。
これも残念ながら借りた当時はクリアできず、何年か経ってからクリアしました。RPG激下手すぎて悲しい……。

◆FINAL FANTASYⅨという作品

ご存知FINAL FANTASYシリーズ、9番目の作品です。
PlayStationソフトで最後のリリースとなったため、Discが4枚組なのはこの作品までとなります。懐かしいですね。4枚もDiscがあっていちいち入れ替えてたとか、現代キッズ達は「?」なんじゃないでしょうか。笑
本作のテーマは『原点回帰』ということで、FFシリーズにとって重要な要素が随所に散りばめられています。

このFF9の魅力をゴリ押しで後述していきます。笑


※以降盛大なネタバレを含む場合があります※
※未プレイの方、知りたくない方はブラウザを閉じて下さい※


【FF9の魅力 その1】
 全面に出されたファンタジー色の強さ

FFというのはファンタジーと謳っているのだからファンタジーであるべきだろう、というのが私の勝手な言い分。笑
中でも王道ファンタジー色が強いのが、このFF9だと思ってます。
言うならば児童書のようなファンタジー。
かわいらしい色合い、音楽、キャラクター、世界観がこのFF9にはあるのです。

・キャラクター
中でもキャラクターの等身をぐっと下げたのも大きいと思います。
前作のFF7、FF8は8等身くらいのモデルさんのような等身だったので、FF9の情報が先行で出された当時、私はど肝を抜かれました。
確か何かの雑誌(ファミ通とか漫画誌だったと思う)でカラーページで見て、「なんだこれは!?」と思った記憶があります。
キャラクター原案となっている天野喜孝氏の絵も非常に素敵なので見て頂ければと思います。

約5等身くらにデフォルメされたキャラクターが愛らしく、かわいいかわいいな訳ですが、そんな彼らが深いテーマについて考え戦う姿を見て胸を打たれるのです。
子どものような外見で年齢設定も若いキャラクターも居ます。けれど彼らもFF9の世界で考え、苦しみ、求め、答えを出していく。それが自分にも影響を与えていくような気さえします。

・世界観
FF9の世界観やマップなどもファンタジー色が強いです。
魔法などと共存する世界な訳ですが、どこか現実世界にありそうな街並みもあったりで見ていて楽しい。そして基本どの街も明るい(これ大事)。
FF7とか結構暗いイメージ無いですか? FF9は明るいんですよ。笑
それぞれの街や村、そこに住む種族も個性的で愛着が湧きます。

・音楽
全てに言えることだと思いますが、FFの音楽はシリーズ通して素晴らしいものが沢山あります。ファンも多いからこそシアトリズムというソフトもリリースされたのでしょう。
ただFF9のテーマ曲、これは一線を画していると個人的には思っています。
FF8の『Eyes On Me』やFF10の『素敵だね』も印象が強いですが、このFF9のテーマ曲『Melodies Of Life』は非常にメッセージ性が強いと感じています。
この曲がエンディングで流れることにより物語とリンクし、これまでの旅を思い出し号泣するわけです。号泣するのは私だけかもしれませんが。笑

【FF9の魅力 その2】
 喋らないことの美学

今では当たり前になっているボイスですが、FF9はゲームキャラクターにボイスがついていません。誰一人として喋りません。

RPGはRole Playing Game、つまり直訳すると「役を演じる」ゲームとなります。
この「役を演じる」上でボイス無しの方が、個人的には没入感が強いと思っています。FF9で言うと主人公のジタンに台詞はあるものの、ボイスが無いために自分自身がジタンになりきってゲームに入り込むことができると感じます。
FFシリーズはこの後の作品、FF10からボイスがつくようになりました。ボイスがあると少し俯瞰でゲームを操作せざるを得ないと感じています。
ゲーム内でのやり取りや冒険を第三者で見る、まるで映画や動画を見るような感覚に近い気がしています。

とは言うもののFF10の(ほぼ)フルボイスには感動しましたし、FF9のキャラクターに声がついた時(DFF)は大好きなキャラクターが喋ったことにとてつもなく感動しました。
というようにボイス有りには有りの、無しには無しの良いところがあるという訳です。笑

【FF9の魅力 その3】
重いテーマとシナリオ

どのゲームでもFFシリーズの作品でも大きなテーマに沿ってシナリオが作られているとは思いますが、このFF9には命、死生観や存在価値、どう生きるべきかなどやや重めなテーマを扱っています。
しかしそれは誰しもに当てはまる、身近であり且つ考えようと努めなければ中々考える機会の無いものでもあります。

プレイヤーが操作できるキャラクターは皆、様々な境遇の中でこれらの問題に向き合います。
時には自分の中で消化し、時には仲間の言葉で救われ成長していきます。その姿をプレーヤーは見守りながら自身に置き換えて想像することができます。

※以降とんでもないネタバレが含みます※
※ストーリーの結末に触れます!※
※ちゃんと注意したからね!!!※

【FF9の魅力 その4】
 黒魔道士が1キャラクターしかいない理由

ここでボディブローのように効いてくるのが、黒魔道士キャラが1人しか居ない憎い演出です。

本作の黒魔道士はビビ・オルティニア、設定年齢は9歳くらいとのことです。
この黒魔道士のビビは戦闘でもシナリオでもキーパーソンになるのですが、この子がまーーーーーーーーーーーーーかわいい。
見た目も可愛いのですが、性格もちょっとドジで弱虫で自身が無くてかわいい。凄くかわいい。

戦闘では主人公のジタン以外のメンバーは入れ替え可能です。
物理攻撃要員はそれぞれ特徴があるものの数名居ます。白魔道士は2人、青魔道士が1人。黒魔道士はビビの1人だけしか居ません。
この愛くるしいキャラクター性と黒魔道士というポジションを考えれば、普通のプレーヤーならビビをパーティに入れるでしょう。

これが策略であり罠なのです(語弊ありまくり

この少年は物語のエンディングでこの世界から旅立ちます。
限られた命を全うし、旅の仲間と我々の目の前から居なくなるのです。
エンディングでビビの言葉が紡がれるのですが、それを見て今まで一緒に旅したことを思い出さずには居られません。

最初はよく転ぶ、ドジで弱気な幼い少年でした。けれど本当は強い魔力を持ち、頼もしい仲間へと成長しました。
自分の出自を知り、仲間の死を目の当たりにし、自身の死を悟ります。それでも強く生き、戦い、少年は自分自身に答えを出します。
パーティーから外すことは無かったビビ、大好きなビビ……。
仲間であり友達であり我が子のようなビビを思い、エンディングで大号泣したのはいい思い出です。
全クリした当時、私の背後には友人が居ました。
(友人の部屋でエンディングを迎えたのです。笑)
人知れず泣いていると、様子がおかしいと思った友人が
「は!? 何!? あんた泣いてんの!!!???www」
と、無神経極まりない言葉を吐いたのもいい思い出です。

未だに最後のビビの言葉を見ると涙が出ます。
FF『別れの物語展』でFF9のブースにビビの言葉が全文飾られており、人知れず泣きました。単なる変な人です。仕方無い。

FF9をプレイすると命の重さや、今生きていることの尊さを感じます。息をして「生きている」と正銘できることが如何に幸せか、それを見つめ直させてくれるのがこのゲームの素晴らしさだと感じています。
キャラクターそれぞれの生き方を、答えを、そしてビビの生きた道のりを、是非あなたの目で見てあげて下さい。「君が生きている限り いのちはつづく」のです。

◆さいごに

私がこれだけ熱を持っていても、周りにFF9を好きな方は居ません。笑 大体FF7かFF10かな。「FF9? 主人公誰だっけ?」と言われることの何と多いことか……。
皆さんそれぞれ好きなゲームがあって好みも様々かと思いますが、是非未プレイの方にはプレイして頂きたい作品でございます。
定期的に命の大切さ、自分の存在価値を見つめなおす時にプレイしたくなるゲームであります。
私はFF9が自分の中でのベストオブゲームな気がします。きっとこの先もずっと、この作品とキャラクターを愛してやまないと思います。

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