ミュシャ・プロジェクト
#12:障がい者アートを支援する-4
2023年のクリスマス・イベントに向けた企画。プロジェクトなんておおげさですが、みんなで楽しく制作した記録です。
これまでの記事
・障がい者アートを支援する-1/問題を明確に
・障がい者アートを支援する-2/絵が好き? 嫌い?
・障がい者アートを支援する-3/技術と画材
■なぜミュシャなの?
美術に興味がない人でも「きれいな絵だな」と感じる画家の筆頭はモネだと思います。そしてアルフォンス・ミュシャもその一人ではないでしょうか。私が絵画制作をサポートする事業所の地元にはミュシャ作品をコレクションした美術館があり、親しみがある作家でもあります。そして「ミュシャなら塗り絵ができる=描きやすい」という点が一番の決め手なんです。
■みんなで創ろう
ベースになる下絵は僕が図録から写し取り、「マーカーで線を引くのが得意な人」「絵具を丁寧に塗れる人」といったように得意分野を割り振って作業します。大きな1枚の作品が理想なのですが、あえて4分割して効率を上げました。
■描くのが苦手な人には
ここでひとつのアイデアが浮かびました。そうだ100均のアクセサリーを使おう! これなら誰でも楽しく簡単に参加できます。絵的にもミュシャなら違和感がまったくありません。
■展示方法もひと工夫
さあ、完成しました。4枚でひとつの絵ですが普通に並べるとやっぱり変な感じ。じゃあそれぞれのフレーム色を変えて、展示方法もひと工夫。少しずらして壁に掛けトリッキーな印象を演出しました。
個人作品も面白いのですが、みんなで協力して作りあげる楽しさを感じてほしかったプロジェクト。そういう意味では大成功。さて、今年のクリスマスはどうしようかな?