コーチングが気になったらまず読んで欲しいマインドの話(2023/10/15更新)
こんにちは、コーチのとみーです。このnoteは、未来のコーチングクライアントさんへ向けて書いています。コーチングって言葉をよく聞くけれど、なんなの?という方に向けて、コーチングの世界観を知ってもらったり、言葉に対する共通認識をもつことを目的にしています。
コーチングとは
コーチングセッションは「現状の外側でのゴール設定」をします。今のあなたが想定できる未来ではなく、今まで考えたこともなかったような、でも人生をかけて目指したい心から思える本音のど真ん中の未来をゴールとして設定します。
本音のゴールに向かって迷わずに走り出せるよう、クライアントを押し出すことが、コーチの役割です。
なお、お悩みやトラウマの解消は、コーチングでは扱いません。ゴール設定に必要な話だけを聞きますし、それ以外のことを話していたら割り込みます。それくらい徹底的に未来のあなたの味方でいることが、コーチとしてのわたしの覚悟です。
コーチングは本音に向き合い、過去〜現在の延長でない現状の外側にゴールを設定します。生まれ変わるくらいの変化が起きることもあります。人生を変革したい方、次のステージに進みたい方にとってもオススメです。
認知科学ってなに?
コーチングでは、認知科学に基づいて脳の仕組みをハックしてマインドの書き換えを行います。認知科学とは、心や脳の情報処理機能に着目して、人の知について解き明かそうとする学問です。五感が入力し続ける膨大な情報の中で、何を選び、どう処理をして、どんな出力をするか。この心と脳の情報処理機能をマインドと呼んでいます。
マインドの違いで、その後の行動は大きく異なります。
AさんとBさんは情報入力が同じでも、処理プロセスに違いがあるため、出力された行動が異なります。つまり、行動を変えたければマインド(情報処理のプロセス)を書き換えたほうが手っ取り早いということです。
人は誰しも、認知の色眼鏡を持っています。これは、本能的に備わっている危機回避能力と、今までの人生経験を通して得てきたもの。本能的な部分の個人差は少ないですが、経験による認知の色眼鏡はその人の経験によって十人十色に異なります。そしてその認知の色眼鏡は、大半を無意識が占めています。ほとんどの行動が、思考をするより前に無意識下で処理されているのです。
どれだけ強い決意があっても、意識での決定はごくわずか。無意識に太刀打ちできません。ダイエットが失敗するのも、テスト前にやる気がなくなるのもマインド次第。反対に、マインドをハックできれば、無理な努力を必要とせずにダイエットも成功するし、テスト勉強も捗るということです。
コーチングセッションを通して、想像していた現状の外側にご自身を押し出していきましょう。
現状の外側
現状の外側を説明するために、まず現状を定義します。現状とはいまの社会構造が続く限りずっと続く「現在」のことを指します。今この時だけでなく、過去・現在の状況から想像できる未来を含む概念です。
たとえばあなたが会社員だとしたら、「今所属している企業で社長になる」というゴールはどれだけ狭き門だったとしても、そこに至るまでのプロセスが多少なりとも見えているはずです。これは現状の内側です。
現状の外側とは、今のあなたに見えていない領域のことを指します。未知ゆえに、移行することはとても怖いです。頭で理解しても、心が怖がって逃げようとします。だからこそ、クライアントが逃げずに本音に向き合えるよう、コーチが一緒にゴールを設定するのです。
マインドを理解するためのキーワード5選
ここからは、コーチングの重要ワードを紹介します。言葉自体を覚える必要はありません。意味を理解しながら、コーチングのイメージを沸かせましょう。
1.エフィカシー/パフォーマンスを最大化する
エフィカシー(自己効力感)とは、自分が設定したゴールの達成能力を自己評価できる力です。私ならやれる!と無条件に思えることがエフィカシーの高い状態。パフォーマンスも向上しますし、視座も高くなるためゴール自体をより抽象度高く設定できます。
反対に「私には達成できないかも」と思ったり、「誰かにできるよと言われたからできる気がする」、「こんな状態だったらできるかな」のように、他者の発言や条件ありきの自信は、エフィカシーが低い状態となります。
エフィカシーは未来に対する自己評価であり、過去も現在も無関係です。根拠はないけれど、自分ならやれるという思い。高いエフィカシーは現状の外側に進むパワーになります。
2.RASとスコトーマ/みえている世界はほんの一部でしかない
わたしたちは、24時間休むことなく膨大な量の情報に晒され続けています。たとえばこの文章を読みながらも、視界にはさまざまなものがあるでしょうが、それらには焦点があわず、意識もしていないでしょう。
人間の脳はすべての情報を等しく処理しようとすると、すぐに餓死してしまうほどカロリーを使うそうです。だからこそ、脳は情報の取捨選択をして脳の処理量をコントロールします。
そこで大活躍する機能が、RASとスコトーマです。
RASは脳にある情報フィルター装置です。Reticular Activating Systemの略語で、日本語では網様体賦活系のこと。RASのはたらきにより、わたしたちは不要な情報をシャットアウトし、生命維持に関わることや自分の関心対象など、必要な情報だけをキャッチします。
スコトーマとは、心理的盲点のこと。眼科由来の言葉ですが、認知科学的には視覚情報だけでなく、聴覚や触覚などすべての感覚に対する盲点を指します。RASによって弾かれた情報はすべて、スコトーマに隠されます。
つまりRASによって必要な情報だけが自分に届く仕組みになっていて、現実世界の情報はほとんどスコトーマに隠れて自分には届かない、ということです。
3.コンフォートゾーン/三日坊主を卒業する
脳は現状維持が大好きです。生命維持にとって、過去の繰り返しが1番成功確率が高いと判断されるからです。
コンフォートゾーンとは、自分にとって快適と感じる範囲のこといいます。安心で、命の危険を感じない現状のこと。その現状から外側に出ようとした場合、無意識が命の危険を感じ、強烈にもとに戻ろうとする力が働きます(ホメオスタシス:恒常性維持機能)。この、コンフォートゾーン(現状)に戻ろうとするエネルギーのことをモチベーションと呼びます。
コンフォートゾーンには特徴がふたつあります。
①コンフォートゾーンは2つ同時にもつことができません。臨場感がより強いと無意識が判断する世界をコンフォートゾーンとして採用します。現状の外側にゴール設定したとき、ゴール世界はコンフォートゾーンを逸脱しています。その状態だといくら強い意志をもってゴールに向かおうとしても、現状のコンフォートゾーンへと逆戻りしてしまうのです。これが三日坊主の正体です。
ゴールは設定するだけでなく、ゴールを達成している自分として世界を見ることで現状に強烈な違和感を覚え、ゴール世界というコンフォートゾーンに戻ろうとする強い力が生まれます。
②コンフォートゾーンの範囲があなたのパフォーマンスの最大値を決めるということ。パフォーマンスはコンフォートゾーンの範囲内で発揮されるため、コンフォートゾーンの端がパフォーマンスの最大値となります。
現状がコンフォートゾーンのとき、居心地は良いのですが、大きな変化や成長はありません。現状の外側に飛び出すことで人生を前に進めるスピードが上がります。
4.セルフトーク/人生は言葉で変わる
セルフトークは、自分に語りかける言葉のことです。日本語だと自己内対話・内的対話という言葉です。
頭の中の独り言であり、無意識に頭に浮かぶ言葉も、自覚的に話している言葉も含まれます。親や身近な人が頻繁に使う言葉がそのままセルフトークとして自分に刷り込まれていることもあります。
「私はバカだ」などの、ネガティブなセルフトークは自己肯定感を低下させ自信喪失に繋がりますし、「私には才能がある」「私は○○をできると知っている」などのポジティブなセルフトークは自己肯定感を上げたり、エフィカシーを高めます。
また、言葉は映像を生み、映像によって感情が想起されるため、セルフトークの内容が自我=セルフイメージを決めます。
たとえば何かが起きたときに
A:「ラッキー!」と言う癖がついている人
B:「最悪だ!」と言う癖がついている人
を比較すると、ラッキー!と言う人は脳がラッキーな理由を、最悪だ!と言う人には最悪だと感じる理由をそれぞれ脳が作り出します。
言葉に合わせて感情が浮かぶため、セルフトーク(口癖)の違いで人生を満足度は大きく変わります。
つまり、セルフトークの内容によってセルフイメージが決まり、セルフイメージによってコンフォートゾーンの範囲が決まるため、セルフトークがパフォーマンスの内容を決定づけるのです。
注意が必要なのは「私は才能がある」も「あなたは才能がある」もどちらもセルフトークとして脳の認識は同じ、ということです。人にかける言葉はすべて自分にも影響することを意識しましょう。また、失敗した時は「私はダメな人間だ」ではなく「私らしくない振る舞いだった」と捉えると、「私は才能がある」というセルフイメージのまま、では私らしい振る舞いはなんだろう?と無意識が計算してくれます。
5.ゴール設定/コーチングセッション最大の目的
ゴール設定は、コンフォートゾーンを現状の外側にずらす1番パワフルな方法です。コーチングセッション=ゴール設定、というくらい大事なものですいくつかの注意点や条件があるので、順番に説明させてください。
まず、ゴール設定には3つの条件があります。
現状の外側
want toである
オールライフで設定する
①現状の外側
現状の外側については先にも少し記しました。現状の外側のゴールとは、ゴールのことを考えるだけで怖くなったり、達成するために何をしたら良いのかがわからなかったり、ゴールを人に伝えた時に、周囲の人から止められたりするものである、ということです。
ゴールを現状の内側に設定すると、あなたの見えている世界には特に変化が起きませんし、成長速度は鈍化します。
現状の外側にゴールを設定することで、コンフォートゾーンがゴール世界に移行し、ゴールにむかってRASが発火して、ゴールに向かうために不要な情報はスコトーマに隠れます。そうなると、ゴール世界からズレている現状の自分に違和感を覚え、ゴールの自分に戻ろうとホメオスタシスが働き、必要なプロセスを無意識が計算してくれて、創造性とエネルギーが生まれます。その創造性とエネルギーを持って行動することで、パフォーマンスは最大化されます。
大切なのは、ゴール達成までの道筋は、設定時点で見えていなくて当然ということです。達成方法が見えるものはすべて現状です。
また現状の外側のゴールは、設定するものであり、達成を約束しません。ゴールに向けてRASを発火させ、スコトーマを外すことが重要なのです。ゴールは本音である必要がありますが、毎日変わってもOK。ただし、ゴールを他人に言った場合、言うことがコロコロ変わる信用できない人、と思われてしまうので、注意が必要です。
②want toである
want toとは、〜したい、〜せずにはいられない、ということです。人に止められてもやってしまうことであったり、人生を通底してずっとやり続けていること。
反対の言葉はhave toです。「〜しなくてはならない(本当はやりたくないけど…)」と思っていると、その思考はセルフトークとして自分に染み込んでいき、自分にそのゴールを達成させまいと無意識が働いてしまうからので、ゴール設定は必ずwant toをもとに行います。
また、過去のトラウマ解消や、承認欲求由来のゴールは一見want toのようにも見えますが、すべて外圧によって生まれたhave toのゴールです。have toはどんどん手放し、24時間すべてwant toに使う、くらいの心意気で生きましょう。
③オールライフで設定する
オールライフとは、人生に関わるすべての分野でゴールを設定しましょうということです。仕事のために家族を犠牲にしない、ゴールは全取り、ということです。
分野をひとつに絞った方が集中できるのでは、という考えは認知科学的には間違いです、多くの領域で同時に成長しようとすることで、それぞれのゴールに対してRASが発火し、より多くのスコトーマが外れるため、パフォーマンスが最大化しやすいのです。さらに、無意識がそれらを抽象化・統合してくれるため、一見バラバラに見えていたゴール全てを包摂した真のゴールが見えてきます。
オールライフでゴールを設定するためには、バランスホイールというツールを使います。
現状の外側に、want toで、オールライフのゴール設定をすること。その重要性が伝わったでしょうか。
才能を存分に発揮して現状から飛び出すために、コーチがいます。伴走させていただけたら光栄です。
コーチングのお申し込み方法
コーチングは一定期間継続することで、設定したゴールに進む中で生まれた葛藤や迷いと向き合いながら、自走できるようになっていきます。セッションを重ねる中で、仕事だけでなく、家族との関わりや趣味、生涯学習においても現状の外側のゴールを設定し行動していきます。そのため、コーチング契約は単発ではなく、月1回×6ヶ月を1クールに設定しています。
コーチング契約概要
コーチングを勧めたい方:人生を大きく前進させたい、自分が本音でやりたいことにまっすぐに向き合いたい。毎日楽しく過ごしているけれど、もっと魂が輝く人生があるのでは?と感じている方に、ぜひセッションを受けて欲しいです。
時間:60-90分のセッションを、原則月に一度(頻度は応相談)
実施形態:zoom
価格:16,500円×6回=99,000円(税込)
支払い方法:クレジットカードor銀行振込
備考:契約前に20−30分ほど、事前面談を行います。コーチングについての説明をしながら、わたしの人となりも知っていただいた上で、マッチしそうであれば契約に進ませていただきます。
申し込み方法:下記のフォームよりお申し込みをお願いします!