子どもたちの将来を憂う⑵
公立学校の給与増額見送りについて
公立学校教員の長時間労働が問題となるなか、文部科学省が19日、人材確保に向けた給与増や働き方改革の具体案を明らかにしたとの報道に接しました。残業代を支給しない方式は変えず、一律に上乗せ支給している「教職調整額」を現在の「基本給の4%」から「10%以上」に増額することなどが柱とのこと。現場の教員から抜本改正を求める声があったが、この声に耳を貸しませんでした。
公立校教員の「定額働かせ放題」状態はそのままで、残業代を出す仕組みの導入は見送られました。
理由の一つは財源とのこと。調整額を10%にするのに必要な財源は年1150億円ほど(国の予算ベース)だが、残業代を出す場合は年3千億円以上(同)が必要との試算もあるそうです。要はお金がかかるのでやりません、ということのようです。
前回の⑴でも書きましたが、やることがズレています。
少子化に歯止めをかけるには、先ずは出産給付金の手厚い補助に始まり、安心して子どもを預けることができる保育制度の充実、公立学校の教育の充実が必要だと思います。共働きが普通となった現代で、安心して子どもを任せ、心配することなく共働きができる仕組みの充実が先ずはありきだと思います。高校無償化、一定要件の下で複数の子どもがいる家庭の大学無償化はその先の話で、そんな先のことは少子化に歯止めをかけるのには、殆ど関係ないとおもいます。
公立学校の教員の待遇改善は、先ずは現場の声に耳を傾けることから始めないと。膨大な残業を減らすために人員を増やすことが先決です。手取りを少し増やすから、それで何とか我慢しろってか?長時間労働からの解放が先です。疲れ切っては良いアイディアも浮かびません。
何故膨大な残業が発生しているのか?少子化にもかかわらず…。私が子どもの頃は、授業崩壊なんてありませんでしたし、モンスターペアレントもいなかったと思います。そう考えると、単なるお勉強だけではない教育が小学校に入る前も、入ってからも大切だと思います。虐待はダメですが、叱ることは必要です。虐待と言われたらどうしよう?親が怒鳴り込んで来たらどうしよう?と怯えて、キッチリ叱ることをしないのはダメです。家庭教育も大切です。
首都圏は中学受験ブームです。それも偏差値の高い難関校だけではなく、伝統のある確りとした教育をする所謂中堅校の人気も上がっています。要は親たちは公立中学校に期待していないのではないか?と思います。公立学校の教員の負担を軽減し、その分あれこれ子ども達の事を考える時間を捻出する為にも、人員を増やすべきです。同時に、親の方も家庭教育の重要性をしっかり認識し、子供たちが親になったときに確り自分の子供に家庭教育ができるように躾けをするべきです。長い時間はかかりますが、逆回転を止めないと。財源は必要でしょうが、歯止めをかけないと大変なことになります。
また長くなってきたので⑵はこの辺にします。