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しつもんは教育を変える【6】

マツダミヒロさんの著書『質問は人生を変える』の文章の一節をもとに、教師目線で感じたことや学んだことを書いていきます。

何に「かもしれない」をつけますか?
あなたには、どんな「枠」がありますか?
枠とは、
「こうするべきだ」
「このままではできない」
「こうするものであるはずだ」
と決めつけることです。
これは思い込みであって、事実ではないことも少なくありません。
枠をつくっていると、アイデアも限定されますし、相手に対して選択肢の提示ができにくい、という状況に陥ります。
反対に制限を設けないと可能性が広がっていきます。
たとえば、子どもが学校にいかないという状況があったとしましょう。
この時に、
「子どもは学校に行かなければいけない」
という枠があると、
「学校に行かなくてもいい」という選択肢がなくなり、学校に行かせるためのアプローチしかできなくなります。
「学校に行くために何ができる?」
「明日は学校に行けそう?」
というように。でも、相手のためになる関わり方は、
「どうしたいの?」
というように「その子がどうしたいのか?」を聞いてみることなのです。
枠があると、ある制限の中でしか考えなくなります。
それはとても、もったいないことなのです。
ふだんから制限を外す練習をしてみると、人生の幅が広がります。
では、どんなことをするといいのでしょうか?
言葉の言い換えをしてみることが、効果的です。
「べきだ」「~しなければいけない」「~してはいけない」という言葉を、「かもしれない」と、言い換えてみるのです。

質問は人生を変える(マツダミヒロ著、きずな出版)

教員をやっていた時の私は枠にガチガチにはまって、広い視野がもててない人間でした。
「子どもは学校に行かなければいけない」という考えでしたから、自分が担任するクラスに不登校の児童がいたなら、なんとかして学校に来させようといろいろ手を尽くしていたと思います。
子どもを自分の思い通りにコントロールしようとしていたのです。

でも、「子どもは学校に行かなくてもいいかもしれない」という考えに変えたら、自分も子どもも気持ちが軽くなるのではないでしょうか。
子どもは、「どうしたいの?」の質問で自分の心に向き合い、自分の意志で行動することができます。
先生も、子どもを無理矢理コントロールすることがなくなり、広い視野で接することができるようになります。

「べきだ」「~しなければいけない」「~してはいけない」という言葉を、「かもしれない」と言い換えてみることって、子どもに寄り添う上で大切なこと。
積極的に「かもしれない」に言い換えたいですね。

枠を取り払おう

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