【ライブレポ】クラクションが音楽になった日 -DRIVE-IN LIVE PARKED-
こんにちは。Tomです!今日は先日参戦した「DRIVE-IN LIVE PARKED」についてライブレポを書いていこうと思います。
DRIVE-IN LIVE PARKED
コロナが広まってからの半年間は人生で一番灰色な時期でした。特別な何かが起こるわけでもなく、ただ単調な毎日を機械的に過ごすだけ。ただ、外出できないストレスが徐々に心を蝕んでいきます。共感してくれる方も多いのではないでしょうか。
音楽が主食と言っていいほど、音楽に囲まれて生きている僕にとって、ライブはたまにあるご馳走。なくても生き延びることはできるけれど、ずっとないと心がすり減っていく、そんな存在だからこそこの時が経つにつれてどんどん気分も落ち込んでいきました。
そして僕の精神が限界を迎えつつあった8月末、友人から誘われたのがこの「DRIVE-IN LIVE PARKED」でした。なんとこのライブ、野外会場で車に乗りながら聴くライブなのです。「感染リスクを極限まで抑えながらライブを聴けるなんて最高!」そう思ってすぐに連絡を返しました。
この「DRIVE-IN LIVE PARKED」は、普段は「SWEET LOVE SHOWER」などを主催するスペースシャワーが企画したライブです。現在までに4回企画されていて、僕が参加したのは4回目の10月18日の回でした。場所は「SWEET LOVE SHOWER」の会場でもある、「山中湖交流プラザきらら」。富士五湖のひとつである山中湖の湖畔にて行われました。ラブシャに参加した事のなかった僕は期待に胸を膨らませ、当日までの日々を過ごしました。
開演前
そして当日。途中、東名高速で渋滞にあいながらも御殿場で絶品の焼肉を食し、満を辞して会場入り。入り時間が遅く、残念ながら最後列だったけれど、富士山とステージが一望できる最高のロケーションでした。写真だとこんな感じ。
開演まで少し時間があったのでDJ KAWASAKI の流れるようなオープニングDJを聴きながらまずはグッズ売り場へ。グッズ売り場も仮設で、普通のミニバンが売り場になっていました。
長考の末購入したのがこちら!
かっ…
かっっ……
かっっかっ………
めちゃめちゃ可愛くないですか…...!!TENDREのサコッシュ...!可愛すぎるので普段使いもしちゃいそうです。
そしてまだ時間があったので会場周りを散策。
会場の端から撮った山中湖と富士山。
ロゴが描かれたネオンサイン。
フードエリア。
会場周りは総じておしゃれでした。スタッフさんのセンスに脱帽です。
浮かれて富士山とステージをバックに写真を撮っていると、いつの間にか開演時間に。最初のライブアクトはTENDRE。
TENDRE
5人のメンバーがステージに上がると、一気に会場のボルテージが上がります。湧き上がる高揚感。忘れかけていた感情に少し気恥しくなりつつも、曲が始まればそんな事も忘れてノリノリで踊ってしまいました。TENDREの浮遊感のある歌声が、コーラスのAAAMYYYのメロウな歌声と合わさってどこまでも飛んでいきそうな感じ。富士山の夕景と合わさってまさに至福の一時。新譜もあり、定番曲もありとセットリストも素晴らしかったです。今年初めてのライブがTENDREで本当に良かった、そう思えた1時間でした。
Soil&Pimp Sessions
30分の転換を挟んで陽が完全に沈んだ頃、Soil&Pimp Sessionsのライブアクトがスタート。Soilは普段あまり聴かないアーティストだったのですが、彼らのパフォーマンスには度肝を抜かれました。安定したベースとキーボード。そして迫力あるブラスが生み出すグルーブは圧巻の2文字。「俺らを舐めんなよ」と言わんばかりの演奏に、今まできちんと聴いてこなかった自分を恥じました。
極上のジャズミュージックが漆黒の夜空に吸い取られていく時間を楽しんでいると、気付けばライブは終盤に。最後の曲は「SUMMER GOODNESS」。曲の途中でアジテーターの社長が観客を煽ると、曲のリズムに合わせて観客がクラクションを鳴らし曲の一部に。それ以外にもブレーキランプやウインカーでリズムを刻んだり、手拍子の代わりにハザードランプを付けたりと、皆が思い思いの形でSoilとセッションしていました。まさに車が楽器になった感じ。あの瞬間の観客の一体感が、数日経った今でも脳裏に焼き付いています。
最後の曲が終わると皆でクラクションを3回鳴らし、無言のアンコール。メンバーもそれを察して、ステージに戻ってきてくれました。こんな変わったコミュニケーションができるのも今だからこそですね。
そしてライブ後には花火。今年最初でおそらく最後になるであろう花火を眺めながら静かな余韻に浸りました。
今回で4回目の開催だったDRIVE-IN LIVE PARKED。スタッフ、アーティストの皆さんが、どうすれば普段と違うライブを楽しめるのか、必死に考えてくれているのが随所に伝わってきたライブでした。皆さんもぜひ次回は参戦してみてはいかがでしょうか。
(Tom)