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欧米にはAIDAしかない


オックスフォード大学もWikipediaもAIDA


日本固有のAIDMAですが、欧米にはAIDAしかありません。オックスフォード大学の図書館サイトである「Oxford Reference」には、AIDAの記載があります。

また、英語版のWikipediaにも、AIDMAはなく、AIDAがあるのみです。。

欧米のサイトや書籍にはAIDMAという言葉はありません。AIDAだけです。
では、AIDAはどのようにできあがったのか……。
もったいぶるわけではないのですが、これは拙著をお読みください。実はAIDAも、かなり曖昧なものとだけ、ここでは記しておきます。

E. St. E. Lewisともう1人の人物

1900年前後から1920年頃までの、ビジネスに心理学が応用される変遷を綴ったのはE. K. Strong Jr.。Strongは当時の多くの学者や実務家が、どのような販売理論を展開していたのかを、著書「The Psychology of Selling and Advertising」にまとめています(情報通信白書では「AIDAを提唱した」と記述していますが、これは間違いです)。
同書に、「LewisがAIDA(的なことを)言った」という文章があるのですが、AIDAについて、もう1人重要な人物として、A. F. Sheldon(Arthur Frederick Sheldon)の名をあげています。

AIDMAの提唱者とされるHall、AIDAの提唱者と目されるLewis、そしてStrongの3人の名は、誤解も含めて日本の書籍、サイトで見かけることがありますが、Sheldonは全く登場していません。

Sheldonは、独自の販売理論をもとにした通信制学校を設立し、大人気だった人物。その著作の一部は、今でもネット図書館から閲覧可能です。

▼Sheldonの著作

ただ、その著作は(おそらく)自らの学校の教科書として作成したものと思われ、AIDAに通じる理論を発案した経緯となる出典・引用が全くありません。そんなこともあり、Sheldonの名は取り上げられることが少なかったと思われます。


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