結果的に失敗に終わる『塗り替え工事』とは!?

どこに頼んでも同じようなものだろう。という発想


親方自身が低レベルの場合

普段、下請けや孫請けメインで塗装工事を行っている塗装職人は、元請けからの指示通りに塗装工事を行うのが仕事です。

ごくごく当たり前の事です。

普段どのような塗装工事を、どんな元請け業者の元で行っているかでレベルが全く変わりますので、同じ経験年数でも仕上がりに対するこだわりや、知識の差が大きく開いています。

下請け工事の合間に、ちょっと塗り替え工事でもやろうかな。

という親方の場合、工事金額もどんぶり勘定で塗料も普段使っている安くて塗りやすい塗料。

安く早く工事を終わらせることが普段の工事なので、塗り替え工事も同じ内容になる事が多いんです。

安いからと頼んだ結果、低レベルの塗装が行われたケース。

実は少なくありません。

この場合、数年経たずに不具合などが出るなど、あまり良い結果にならない場合があるかもしれません。

業者的にも、『安く工事してるんだから、そこまで言われてもね。』

と言われて終わりです。

最近では、一括見積サイトなどに登録している個人の塗装屋さんは多いですから、金額だけで契約するのは気を付けましょう。

手数料も支払うし、安いと契約しやすいから、と値段勝負の世界になっている場合が多いです。

厳選優良企業○○社登録とかと書かれているHPもありますが、優良企業は自分の仕事は自分で勝ち取る姿勢で経営しているのではないでしょうか。


高級な塗料のはずなのに

これは、付加価値を付けた塗料や海外製の塗料などに多くみられます。

塗料メーカーが、安い塗料を販売していても数字が上がらないので、付加価値を付けて高く販売。
海外では数千円の塗料が、関税や輸送費の関係で、10倍くらいの値段で日本国内で販売されいる。
オリジナル塗料と謳い、ラベルを高級イメージに変えて販売している。

値段の決まりがない塗装業界ですから、『低品質の塗料を高価格帯』に設定されて、その塗料で塗り替え工事をされた場合は、当然ですが劣化速度も速くなるのは必須です。

『こんなに早く色って変わるのかな?艶も消えているし。。。』

お客様は、高い工事代金を支払ったので塗料品質は当然高いだろうと考えがちですが、全くそうではありません。

パッケージやカタログは高級、中身は。。。

気づいた時には、既に遅しとなる方も多いですから、最低でも5年前に塗られたお家を見せてもらうのが鉄則ですね。


【お客様=ドル箱】という業者に依頼した場合

商売をしていれば、利益を出すのが当たり前です。

しかし、どのような考えで商売を行っているかで、塗られた側のポジションは契約後に大きく変わります。

とにかく売り上げと利益主義(短期勝負)の場合がドル箱にされてしまうケースに多い

塗り替え工事の場合は、新品の下地に塗装するのではなく、最低でも7年以上は外部に放置された壁や屋根を塗るわけですから、部分的な劣化や腐食が出ていて当たり前です。

ここで差が出るところですが、

そのまま塗る   

実際、初めての塗り替え工事を行う方は、悪い部分があれば当然直して塗ってくれるだろうと想像していがちですが、普通にそのまま塗られたりします。

ドル箱主義の塗装業者さんやリフォーム屋さんは、塗って有れば良いので、一番手間のかかる補修作業を疎かにします。

当然やるべき工程を無視しますから、手間代も補修材費も必要ありません。

月の売り上げや施工棟数何棟を追いかける為、契約までは天使の姿です。

契約が終われば、いかに安く仕上げるか。ですから、このような業者に当たると、のちのち不具合が出たときに対応などはしてもらえないかもしれません。

契約前と契約後では、お客様のポジションが大きく変わっています。

訪問販売では有名な話ですが、急成長している業者や創業間もない業者など、工事内容よりも売り上げに目が行っている業者には気を付けたいものです。

誤解のないようにお伝えしておきますが、塗り替え工事の場合は、適切な工程を行い工事をしても不具合が出る場合はあります。

構造上の問題などで、古い塗膜や下地と一緒に剥がれ落ちる場合もあるので、どこまでが保証の対象になるのか?確認はしておきましょう。

業者自体が倒産や廃業

塗装業やリフォーム業でも、当然起こりうる事ですから、珍しくありません。

粗悪な工事をしていても、潰れない業者もいれば、こだわりを持っている塗装業者でも潰れてしまいます。

歴史があるから倒産しないわけでもありませんから、お客様からしたらどうしようもない事かもしれません。

しかしながら、少しでもそのリスクを軽減したいのであれば、創業20年以上の塗装業者を選ばれるのも一つの方法だと思います。

社長が30歳で独立して現在50歳だと考えると、それなりのお得意様を抱え、キチンとした塗装工事を行っている可能性が上がります。

立派な保証書を発行してもらったとしても、倒産廃業されては意味がありませんから、契約先の事は調べることは重要です。

また、倒産ありきで工事を行う業者は社名を変えては営業を続けるケースもあります。

もれなく粗悪な工事付きですから、避けたいものです。

まとめ

結果的に失敗する塗装工事には、直ぐに気づく場合と数年後に発覚する場合があります。

安易な契約から、失敗に繋がるケースが多いですから、情報収集をお勧めします。

今、塗装業界はいかに契約を早くとり、利益を出すかが焦点となり、品質は次か徐々に。。。となっているように感じます。

違います。

品質は当たり前で、いかにしてお客様に選んでいただけるか?が企業努力として大切だと思います。

念願のマイホームを長く維持するためには、塗装メンテナンスは不可欠です。

厳しい目で業者を選定することが、業界で働く塗装職人の為にもなりますので、是非参考にしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。