上場企業PDハウスの不正請求問題
最近、介護業界で話題になったPDハウスの不正請求の問題。
パーキンソン病などの難病や末期がんの人を対象にした有料老人ホームで、過剰な訪問看護や不正な診療報酬の請求が相次いで指摘されている。
PDハウスの概略はこちら。
あまり知られていないかもしれないが、有料老人ホームには「介護付き」と「介護なし(住宅型)」がある。
このPDハウスは「介護なし(住宅型)」。
介護サービスを受けたい時は、外部からのサービスを利用する事になる。いわゆる訪問介護や訪問看護のことだ。
PDハウスには、その訪問介護・看護ステーションが併設されている。つまり、サービスを使うほどに「サンウェルズ」が儲かる仕組み。ちなみにパーキンソンは指定難病なので、病状によっては入居者本人には医療費の負担はない。
「夜、看護師が1人で入居者さんの部屋へ行き、ドアを少し開けて、眠っていることを確認しただけでも『2人で30分訪問した』ように記録を書いて、報酬を不正請求しています」
このような訪問看護師の証言もあると言う。
パーキンソン専門施設を作ったのは、指定難病だから医療サービス使い放題、診療報酬請求し放題、パーキンソン患者は世の中にたくさんいるし、訪問看護も併設だから過剰にサービス入れたってバレないもんね〜。儲かってしゃーないわ!
ということですよね。ホント小賢しい。
この問題が世間に出る前に、実はうちのホームから、近くのPDハウスに転居した方がいた。
パーキンソンの専門医がいることや、もっと高度なリハビリが受けられる、と言う理由で転居された。
パーキンソン病は症状が進むと、身体が思うように動かない、嚥下がうまく出来ない、言葉が出ない、認知症のような症状も出る。介護者に対して攻撃的になるパターンもあるから、対応は難しい事が多い。(もちろん穏やかに過ごせる人もいる。)
介護が大変なことは周知の事実なので、パーキンソンなどの難病を専門に受け入れるとは、なんて志の高い施設なのだろう。救われる人がたくさんいるんだろうなと、この問題が明らかになるまでは思っていた...まんまと騙されていましたね。性善説を信じている訳ではないけど、医療や福祉分野で倫理観を失ったら人として終わりですぞ。
転居したFさんは今頃、希望したリハビリは受けられているのだろうか。こんな話題が耳に入った家族はどんな気持ちなのか。
そして職員はどんな気持ちで仕事をしているのだろう。
タダでさえハードな仕事なのに、自分が働く場所を誇りに思えないのは不幸な事だ。
Fさん、不正請求の餌食になっていないと良いのだけど...
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