回転寿司ペロペロ事件について
弱そうな奴だ
多くの人の深層心理にそういう無意識の感情を抱かせたのではないか?
「人は見た目が9割」
と言われることがあるように、多くの人は他人を見た目で判断する傾向がある。
髪の色→金髪=ヤンキー(不良)
体が小さい=弱そう
顔のつくりや表情がおとなしそう=弱そう
威圧感のある雰囲気じゃない=弱そう
おそらく自分より弱く、下に見ていい存在だ。=攻撃してもいい存在だ!いじめてもいい存在だ!
多くの人の無意識の心理に「自分より弱いので、いじめてもいい存在」と認識させた可能性がある。
企業には戦略や戦術がある
いままで同様の迷惑行為が多くあったにも関わらず、被害を受けた企業側は刑事・民事においてそれほど厳しい法的対応はしてこなかった。
その理由は企業の「優しさ」といった類のものではないんです。
理由は世論と世論を扇動するテレビやマスコミの存在。
テレビ・マスコミは視聴者の「自虐性」の感情を刺激してくる。
マスコミ「見て下さい!大手企業ってのは一般人を圧倒的な力や経済力で押さえつける事ができるんですよ!億単位の賠償金も勝ち取れるんですよ!お金のある企業は凄いですね!」
というような表現で報道する。
すると一般人(視聴者)は、数億円だと!?自分たちコツコツ頑張って生きている庶民とは違うじゃないか!簡単にそんなに稼いでるのか!なんて奴らだ!ゆるさん!自分たち庶民は何て可哀そうなんだ!この店にはもう行かない!この会社の商品は買わない!となって、みんなで企業を叩いたりする。
変化の少ない日常に飽き飽きし、何か刺激を求めている一般人(視聴者)に対し、テレビやマスコミはこういう形で刺激を与えることで視聴率やネット観覧数を上げて稼いでいる。
テレビ・マスコミの影響力は凄く、僕たちのような一般人の意識や感情は簡単に右往左往とコントロールされる。
わかっているのに感情を動かされる。テレビ・マスコミ関係者のプロの仕事は凄いですね。怖い!
となると企業側は一般人の意識の動向を読み間違え、迷惑行為をした一般人に法的対応をすれば、被害を受けた側であるはずの自分たち企業側が多くの国民から袋叩きにあう可能性があるので下手に動けないのです。
運が悪かった
今回なぜ企業側が厳しい法的処置に打って出たのか?
現状の日本国内にただよう空気です。
国民の多くが給料が上がらないまま物価が上がり、社会保険料が上がり手取り給与が減り、電気代やガソリン代も上がり、どんどん生活が苦しくなり、未来への不安と「自分は無能で弱者」なのだと自尊心や自己肯定感を失いそうになってる時にさっそうと現れたのが「自分より弱そうな存在」
そう。ペロペロ少年だ。
多くの国民が自分の優越感を満たすために正義という大義名分を振りかざし「自分より弱そうな存在」を叩いた。
さすがに「自分より弱そうな存在」を叩くのは良くないんじゃないか?といったブレーキは「みんなやってる」が取っ払ってくれる。
赤信号みんなで渡れば怖くないの感情。黒いモノもみんなが白と言えば白になる。
そう。多くの国民も、テレビ・マスコミも、大多数が「自分より弱そうな存在」を攻撃してもいい。といった世論に大きく傾いた。
こんなチャンスは二度と来ないかも知れない。企業はここぞとばかりに法的対応に出た。
いずれにせよ、企業側としてはどこかのタイミングで迷惑行為を抑止するためには「我が企業に喧嘩を売った奴はただでは済まない」といったメッセージを多くの国民に伝えなければならない。
企業側はそのチャンスを長年覗っていた。そして絶好の好機が来た。今回の企業側の采配としては適切かつ的確だったのだろう。
逆に迷惑行為をした彼は、目立とうと表舞台に登場するには圧倒的にタイミングが悪かった。
国民の所得が上がり、数年期間限定で消費税廃止、コロナ完全収束でみんな旅行三昧、遊びまくりでキャッキャしてる状況だったら少年は今ほど叩かれることは無かったと思う。
子供ってのは多かれ少なかれ調子に乗った行動はしてしまう。今回の彼は、世の中の状況を把握する能力が不足していたとはいえ、やはり運が悪かったとしか言いようがない。
※今回の回転寿司の湯飲みペロペロの迷惑行為は犯罪であり許されない行為だけど、他にも同様の行為がある中で彼が最初の大きな制裁を受ける事についての話。
子供は大人の背中を見て育っている
僕は男子なので女子の気持ちはわからないが、男子は思春期のころに中二病と言われたりするように、自分は他者とは違う存在、特別な存在でありたい、凄い人と思われたいみたいな承認欲求をもったりする。
(進撃の巨人の漫画でも主人公等のそういったシーンが描かれている)
現代社会で承認欲求を満たす方法を思い浮かべた時に、YouTube等でいつも見ている凄い存在、インフルエンサーと言われる特別な存在の大人たちがやっている行為が「炎上商法」だったりする。
政治団体や人気芸人、若者から絶大な人気のあるYouTuber、あらゆる大人たちが、過激な行為で視聴者を刺激し視聴回数や視聴率を上げさらに認知度を上げ人気者になっていく。
数字が取れるなら何をやっても良い、仲間に裏切られた、お金が無くなった、裁判します!など嘘の物語(YouTube界隈ではプロレスという)を演じて視聴者を騙すことも平気でする。
刺激的な事を何でもする配信者に対し、刺激があって楽しければ何でもよい国民(視聴者)との間に相互関係や相関関係ができてしまっている。
結局は国民(視聴者)が彼のような迷惑行為をする輩を増やす根本原因になっているんじゃないかと思う。
いわゆる大人側の因果応報の可能性も考えられる。
大人が反省すべき
今回の事件。ん?まだ事件ではないのか。
いずれにせよ、子供を叩くのは簡単で楽な行為であって、本来なら大人たちが自分たちの考え方、生き方、道徳観、倫理観を考え直すチャンスだった。
だが実際に大人たちがとった行為は弱者の子供を叩いて「自分が」気持ちよくなる行為だった。
日本人の知性と感性が失われていってる事を痛感する出来事だった。
僕たち大人はもっと人間と世の中の仕組みを理解する必要がある
人間は他の動物と違い大脳皮質(左右半球脳)によって本能的な欲求や感情をコントロールできるはずが、辺縁系の活動が優位に働きやすい人もいる(脳幹や脊髄系が最優位な人はフォローしようがない…)
疲れや、お酒で大脳皮質が機能しない時もある。宗教の勧誘や詐欺師などはこういったタイミングでアプローチしてくる。
恋愛や会社の営業や接待もお酒で大脳皮質の働きを弱らせ、客観的・合理的判断ができないタイミングを狙うと契約成立しやすい。
「契約は酒の場で決まる」と言われたりもするくらいです。
スマホなどのソシャゲも同じことの繰り返し(周回)などでユーザーをほどよく思考停止(大脳皮質の活動を停止)させたタイミングで、理不尽に負けさせたりして感情(辺縁系)を優位にし感情的にさせたタイミングで勝つのに必要なキャラカードやアイテムを画面に表示し課金に誘導する。
頭の良い人達は人間の構造を理解し、そこにアプローチしてくるので回避不可避なんです。
もうこれは心や根性でどうにかなるものでは無いのでシステムで回避できるようにするしかない。
例えばTwitterが自分に悪影響ならTwitterアプリを消去し物理的に見れなくする。ダイエット中なのに深夜のコンビニでスイーツを買ってしまうのであれば、ダイエット中はコンビニから遠く離れた場所に引っ越す等です。
ということで、自分を守るためにも、自分たちの生きる社会をより良い空間にしていくためにも、人間の脳の構造を勉強してみましょう。
僕たち大人が勉強し努力し自分自身の生き方を再確認し、子供から大人までみんなが優しく幸せに暮らしていける世の中にしていきたいですね!