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空飛ぶ車によって秘境が秘境で無くなる日【静岡の未来を考える#02】
近い将来、日本から「秘境」と呼べる場所がなくなるかもしれない。それはテクノロジーが発達し、空を気軽に移動できるようになり、これまで「秘境」と呼んできた場所に苦労もなくアクセスできるようになるという意味で。
空飛ぶクルマの活用を見据える自治体
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50121104/picture_pc_0ca0b8b29ee9fb000c28530e26fed0ad.jpg?width=1200)
「空飛ぶクルマ」と聞いても「そんなの未来の乗り物だよ」と考える人もいるでしょう。
自動車の自動運転技術の実験は、比較的多くの自治体で検討されていますが、航空事業の導入を進める自治体はまだまだ多くないのが現実です。しかし、三重県と大阪府では既に「空飛ぶクルマ」の活用を見据えた都市計画づくりがスタートしています!
【大阪府】2023年に大阪湾でのエアタクシーサービスの実現を目指す
大阪府では、2025年の大阪万博でのデモフライトの実施を目指して、急ピッチで計画が進められています。2023年から24年には、飛行距離10km程度で、大阪湾周辺をエアタクシーサービスが開業する予定となっています。
また、三重県もそんな動きに合わせ、2023年には「空飛ぶクルマ」を活用した物流の事業化、2027年には「リニア中央新幹線」 品川~名古屋間の開業に向けて乗用での事業化を目指しています。
【三重県】空の移動革命の促進についてhttps://www.pref.mie.lg.jp/common/05/ci400014667.htm
いち早く参入を進めたい静岡市の優位性
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50127171/picture_pc_a7754e71affd788cbc20a9380b6f8cb8.jpg?width=1200)
静岡市には空港も無ければ、自衛隊の基地や米軍基地もありません。また横田空域のような制限も無いので、航空法さえ整備されれば空を遮るものはなく、他の政令指定都市よりもいち早くサービスを展開できる可能性を秘めています。
また、静岡市は南北に83.1kmと長く、面積の約8割が中山間地となっています。それぞれの地域は安倍川、藁科川、興津川、大井川といった大きな河川と山々に阻まれており、物流の面から見ても空を移動できるようになるのは非常にメリットが大きく、これからの中山間地振興には欠かせないサービスとなるのは間違いでしょう。
準備が進む海外のエアタクシー事業
「空飛ぶクルマ(eVTOL)」の開発が特に進んでいるのは、ドイツ、中国、アメリカの3カ国だと言われています。中国のeHung(イーハング)という企業では、既に8カ国39都市でテスト飛行を実施しており、各国の報道陣が既にその安定性を体感しています。
また、サービス面で見れば、今世界で最も事業化が進んでいるのがシンガポールです。シンガポールは、中心都市「マリーナベイ」での有人飛行を2019年の時点で実施しています。また、3年以内には本格的に空飛ぶタクシー事業をスタートさせることを2020年12月に発表しました。※シンガポールはドイツのVolocopter社の空飛ぶクルマ(eVTOL)を使用
交通改革が起こるこれからの10年
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普段、静岡市を拠点に活動している私は「数十年後、静岡市の中山間地(オクシズ)はどうなっていると思いますか? 」という質問をよくされます。ここ数年、私はその質問が来る度に「数十年後には、気軽に空を飛んで遊び行けるようになってるかもしれませんね」と答えてきましたが、大半の人は「それはないでしょ(笑)」と鼻で笑うばかりでした。
しかし、この記事を読んでもらえばわかる通り「空飛ぶクルマ」の実現は、もう遠い未来の話ではありません。自動運転技術と同等のレベルで近い未来に迫っています。
スマートフォンが登場してからの10年で、人々の生活様式がガラリと変わったように、ここからの10年は空飛ぶクルマと自動車の自動運転技術によって、更に人々の生活が大きく変化するかもしれません。これからのまちづくりを考えていく上では、様々な技術革新を考慮し、より正確な未来の予測していくスキルが必要になってくるのかもしれません。