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"ピントはだいたいで良い"というわりきり方
僕は露出はEEでピントはゾーンフォーカスのコンパクトフィルムカメラが好きなんです。
露出EEと言うのは適正露出に合うように勝手に絞りやシャッタースピードを変えてくれる、いわばAUTOだ。
ゾーンフォーカスというのは被写体までの距離を「1m」、「3m」、「∞」とざっくりあわす機能だ。
この手のカメラは一眼レフみたいに被写体を見ながらピント合わせする事なのできないので、被写体までの距離はこのゾーンフォーカスでなんとなく合わすのだ。
当然、出来上がった写真のピントはだいたいちょっとズレているが、このズレにこそノスタルジーを感じてしまう。
一眼レフできっちりピントを合わせたり、もしくはデジタルカメラで仕上がりを確認して撮影した場合、意図しないピンぼけはただの失敗としか思えないが、この意図しないピンぼけが愛おしく思えるのがこの手のカメラの魅力だ。
実際自分が今まで撮ってきたフィルム写真の中で1番お気に入りの一枚を撮ったのは写真右側のLC-A+だったので、僕の場合は"自分が好きな写真"を残すためにしっかりピントが合ってるかどうかはさほど重要ではないんだなと思ったんです。
"張りきんなよ"
"ピントなんてだいたいで良いだろ"
そう僕に語りかけてくれる気がするノスタルスナップカメラ3兄弟。
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