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たくさんの言葉に救われている

「クミコは本当に面白いよね」
これが、私が他人からいちばん言われる言葉だ。確かに自分も「この人これ言ったら笑うやろな」と思いながら発言している節はある。ツッコミが好きで、空気を読んで、たまにボケて、場を和ませるのが得意。

「おめぇは人の目を気にしすぎなんじゃ」
これは、中3で吹部の部長だった時に、顧問の先生に言われた言葉。夏のコンクールでどの部門に出るかを皆で決める時に、皆の前で言われた。気の強い子たちに嫌われたくないとか、先生が怖すぎたのとか、優柔不断さとかでフワフワしていたら言われた。未だにこの言葉に引きずられることがある。流石に今は「人の目を気にするばかりじゃ本質は見えないし、何も変わらないよ」ということかな?とは思えるようになったけど、いや〜怖かったなぁ。

「お前ならどこに行っても楽しめるし、大丈夫じゃ」
これは、高3の3月に担任の先生に言われた言葉。仲良い男友達にも言われた。確かに、どんな状況でもその場を楽しむ能力は結構高いかもしれない。文句もあんまり言わないし、優しいとすら言われる。
大学でも上手くやっていけると思っていた。

でも上京した当初、標準語、キラキラした人たち、今まで築いてきた自分というものを全く知らない人・環境下に置かれて、何も太刀打ちできなかった。
田舎の中高一貫の進学校で「勉強ができれば強い」みたいな環境で育った私には(そんなことないとも思っていたけど)、「自分・個人の価値を高める、視野を広げる」みたいな方針の学部と、「プレゼン上手でセンスまみれ、自分の魅せ方がわかっている」学生たちは、あまりに自分と違っていて、圧倒された。今はこの学部で本当に良かったと思っているけど、入学当初は精神的にしんどかった。

もちろん「受験勉強だけが大事なんじゃなくて、自分の価値を高めたい」から進学したんだけど、スタートダッシュから既に周りとのセンスの差を感じてしまった。すぐ人のことを羨ましいと感じてしまう。都会の人とのコミュニケーションの取り方も分からなかった。笑いのツボも。それでもって私は昔から提出期限を全く守れないタイプなので、どんどん落ちこぼれて引きこもった。1年の後期は8単位しか取れなかった。

結果4年生を2回やる羽目になるのだけど、まあ4年間しょっちゅう引きこもった。3年でゼミに入ってから友達は増えたけど、ゼミがとにかく忙しかった。ひとつイベントが終わるとまた次のイベントがすぐくる。落ち着く暇がない。そこで、他人は自分が思うほど自分に興味はないのに、勝手に他人と自分を比べてマイナスな方向に向かっていた。なんで皆毎日全力で頑張れるの、私は何のために無賃で頑張ってるの、なんでこんなにタスクが溜まるの。そして引きこもって負のループ、いつの間にか自分に自信が全く無くなっていた。面白くて楽しい自分はどこに行ったんだろう。これじゃ、15歳の自分のままじゃないか。

でも、引きこもる私に、皆絶対に連絡をくれた。見ないこともあったけど。なんでこんな私に何度も連絡をくれるんだろう。皆には私のことなんて関係ないじゃん。ほっといてよ。

「みんなクミコさんのことが好きなんですよ。」
これは、先月後輩に言われた言葉。
留年した1年は、頑張って毎日外に出るようにして、周りの人や後輩と密にコミュニケーションを取って、そしたら本当に毎日楽しくて、自己肯定感も上がっていった。特に後輩たちは、私の考えを「分かります。凄いです。こういうことじゃないですか?」て言って聞いてくれて、突然気持ちが揺れて泣いた時も引いたりしなかった。むしろ「クミコさんを深く知れて良かったです」とか言われた。なにこれ。皆私のこと好きじゃん。

何か、その人が私に対して思っていることを、言われると言われないとじゃ全然違う。ここ直そうと思うこともあるし、自分にも自信がつく。もちろん傷つくこともあるけど、それ以上に、言葉に救われることがたくさんある。だから私も誰かに対して思っていることは、内に秘めるのではなく積極的に言葉にしていこうと思った。尊敬してるとか、頼りにしてるとか、恥ずかしくてあんまり言えないんだけど、なるべく言っていきたい。そしたら、私が救われたように、私も誰かを救えるかもしれない。

◎おまけ
「クミコは、キャラ的に自分をサゲの方向に持っていきがちだけど、やっぱり自信がない人はモテないから。見た目からアゲて、少しでも自信を持って欲しくて。」
彼氏が欲しい、恋愛相談に乗ってくれと、信頼する大人に相談したところ、突然その人の行きつけの美容師さんに髪を切ってもらうという謎展開が起きたことがあって、その時に言われた言葉。
めちゃくちゃ可愛く仕上げてくれて、他人から言われる「可愛い」の量が、人生最高を記録した。
その日を境に美意識が高まり、「ちゃんと髪を巻こう、外見も磨こう」という気になった。人の目を気にする割に、見た目にちゃんと気を使わなすぎた。段々と自分に自信がついた。トイレで鏡も見れなかった私が、化粧直し出来るようになった。「今日の自分可愛いのでは!?」とさえ思うようになった。これは凄い変化だ。美容師さん凄い。その大人の人も凄い。ありがとうございました。

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