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アート思考と地域性を取り入れた地方創生事例【岡田家の庭】
全国の自治体が、まちづくりや地域創生に切磋琢磨していています。
資金を大量に注ぎ込んだのに望んだ結果が出ない
地域との関係性に変化がない
新しい感性が生まれずに現状維持
こういった自治体が多いのが現実ではないでしょうか?
この記事を見てくれているい方も、そんな現状を打破できずに悩んでいるかと思います。
自主性が薄く、伝統を守っているだけの組織間の軋轢に巻き込まれやすいまちづくりや地方創生の中で、自立性から生まれ、地域とそれ以外の人達に親和性を生みだす感性も存在しています。
今回は地方創生の本質はなんなのか?
形式上のイベント作りがなぜ失敗するか?
をテーマにある面白い事例を基に書き記したいと思います。
結論
この記事を読むと
名ばかりの地方創生の作り方ではなく、地域住民を取り込みながら新しい地方創生のイノベーション(技術革新)を起こす事が出来ます。
なぜなら
地方創生にアート思考を取り入れる事で、老若男女や人種を越えた感性に訴えかけ、アートを共通言語としてイベントを楽しむ事が、地域と新しい価値観との親和性を生みます。
アート思考でおもいやりを作品として具体化する事により、わかりやすい形で、地域住民へのリスペクトを示し、新たな活動へのファンになってもらう事が重要なのです。
そうする事で
アート思考で思いやりの具体化を多くの人が可能になれば、地方創生の要となりえる人が集まるコミュニティー作りが得意となり、多くの感性が生まれ、多様性のある住人が住む地域に生まれ変わります。
その土地が持つ、田舎の魅力である自然や地域文化を取り入れつつ、新しい創造性が生まれる柔軟性のある地域コミュニティーを作り出す事で、未来に向け、協力者を増やしながら感性や地方創生の問題に取りこみます。
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庭とアートと人で作ったコミュニティー
静岡県島田市大鳥町で、若者が作り上げたアートイベントが2024年10月に開催されました。
島田市大鳥町でも、会合で集まる若者は全員親族と言う田舎集落を一言で表現できる事案が起きています。
そんな田舎地域で地方創生×アート思考×既存の地域コミュニティーを取り入れた貴重な成功事例となるイベントを紹介したいと思います。
自宅の庭からはじめるアートコミュニティー
グラフィックデザイナー兼芸術家であるJAPKEN氏は、創作活動の傍ら、自身の家の横にある空き地を芸術作品としてにコミュニティーが生まれる庭を作り上げました。
彼は、創作の段階から誰でも集まれる庭作りをモチベーションに日々創作を楽しんでいました。そして、2024年に地域コミュニティーにアート思考を取り入れた、ゆるやかな雰囲気と柔軟性のあるイベントが彼の親族を軸に行われました。
近所のおばぁおじぃの楽しいを知っている
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若者がただ集まるだけのイベントが多い中、地域住民の協力を煽り、地域の人達を取り入れたコミュニティー作りの難しさは多くの自治体が抱えている問題です。
名ばかりの地域創生では届かない地元のかゆいところまで手の届いたこのイベントでは、若者と地域住民のコミュニケーションの場としても、1つの成功事例として地方創生の在り方の本質をなぞったイベントになっている理由があります。
近所の猟師のイノシシ料理
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近所の猟師である方のイノシシ料理を無料で配りました。
ジビエ料理を食べれる場所が少なくなっている昨今、イベントの裏目玉としてキャッチーなイノシシ料理は集客や若年者へのジビエ文化を知れる貴重な環境でした。
使い古した小鉢
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近所の盆栽を育てていたおじぃの小鉢を、無人販売形式で置いてありました。昨今の多肉植物や盆栽ブームとの親和性もありつつ、近所の方の愛着のある品物をイベントで若い世代に引き継がせる老婆心を刺激する形を表現しています。
裏のおばあちゃんの梅干し
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岡田家の裏に住む本物の裏のおばあちゃんの梅干しが提供されました。
食品衛生法をクリアするモノの、産地直売所で売る事が大変になってきた年配の方には、自分の丹精込めた梅干しを多くの方に楽しんでもらえる事は、おばぁにとっては、貴重な環境です。
人間の最大欲求は自己実現
心理学者のマズローは、人間の最大欲求は自己実現と定義しています。
昼間に井戸端会議をする主婦も、テニスを楽しむ老夫婦も、体を動かし自己表現を楽しんでいます。
自分の楽しい&得意なカテゴリーで人が喜んでくれる事が気持よいのは、全人類共通項です。
岡田家は地域住民にリスペクトを持ち、心地よく表現できる場所をクラフトしました。これは、プライスレスで人間の本質を刺激したハートフルな地域活動です。
アートと人が触れ合うコミュニティー
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今回の主催であるJAPKEN氏は地域住民、友達、先輩、親族との人間関係のバランス力が長けています。
感受性豊かで、表現力があるアーティストには、人を魅了する作品を具体化するステータスが高いのです。
人への愛情を、分かりやすく作品として具体化する事で、無意識化に自己肯定感を高める空間作りが作られているのです。
看板作り
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岡田家の庭はマルシェイベントでもある為、彼は各お店ごとにコミュニケーションを重ねた上で、その店らしいアートワークで表現しています。
似顔絵にも似た感覚で、自らのキャラクター性をキャッチして具現化として作品を作られる事に、僕達は愛情を感じる節があります。
時間を掛けて作ってくれた事に、出店者はモチベーションが上がります。
森の擬人化
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岡田家の庭は、山奥の集落で自然豊かな場所にあります。
彼は、その自然に存在している石、木などに目玉を付けて、自然の擬人化を行い、無機物であっても生命を感じさせる表現で、感受性を満たしてくれるギミックを行っていました。
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そして、山奥であるので、駐車場からと遠いという不利な状況を危惧した彼は、道中の方向にさえも目玉を付けて擬人化を行いました。
こうする事で、大変な道中も楽しんでもらえると経路をリデザイン(再設計)したのです。
Tシャツ作り
JAPKEN氏は、あるコンセプトを創作のモチベーションにしています。
GOOD VIBES MAKE A GOOD PLACE
(いい雰囲気はいい場所を作る)
青森のアパレルショップ工房うきよとのコラボで商品化もしています。
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今回のイベントでは静岡市にある山田ネームプレート製作所に依頼し、Tシャツを自ら印刷する器具を作り上げ、イベントで刷りました。
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ひらひらと秋風に揺れるTシャツは、風さえもデザインしてしまう素敵な空間づくりでした。
心を動かすモノは分かりやすい方がいい
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上記以外にも魅力的なイベントでしたが、地方創生×アート思考の観点から抜粋して紹介させて頂きました。
地方創生やまちづくりにおいて、地域住民との連携は必須で、沢山の人を巻き込む事が必要です。
そこには、人間心理も絡みながらも思いやりやリスペクトを分かりやすく伝えるコミュニケーションや具現化する力(アート思考)が必要なのです。
アートは常に挑戦的で未来を切り開くエネルギーを持ち合わせていますが、その未来への鋭利な攻撃性を、人の気持ちを和やかにさせる包容力にするアーティストも存在している事が、今回の記事で証明できました。
僕達が行っている活動は、表面的なモノではなく、人と人の繋がりを本質で捉えて、何をしたら喜ばれるだろう?というギバーの精神で動いています。
夢はいつも理想的ですが、今回のイベントの様に、思いやりを形にする事は可能です。そして、理想を現実に変換させるには沢山の感性や能力が必要になってきます。
世代を越えて感性は育まれ、次世代にも引き継がれていき、新しい時代は想像されていきます。
未来に続く地域づくりには、強さと柔軟性が必須になってくるでしょう。多くの共同者によって次世代を作っていきましょう。
今回は、地方創生における地域住民や人の心を動かす思いやりの変換者である芸術家にピックアップしてみました。
お読みいただきありがとうございました!
写真提供者
著者情報
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kentA
静岡|元お茶師歴10年|元不登校|フリーライター|地方創生を軸にアイデア、発想力で心地の良い生活を送る為の術を考え中。