アラフィフ社会人の英検1級独学合格法(1次試験)
英検2021年度第1回検定で英検1級の合格を勝ち取りました。数々の資格を取ってきた中でもかなり戦略的に学習ができての合格でしたので、わたくしの「アラフィフ(50歳前後)社会人が独学で英検1級を攻略した合格法」を2回にわたってご紹介します。第1回目は1次試験の攻略法についてです。
合格のスコアと内訳(2021年度第1回)
不合格のスコアと内訳(2020年度第3回)
2020年度第三回検定で初回の受検をしました。結果は、1990/2028で、課題はReadingだと再認識しました。過去問演習でもあまりスコアが取れていないセクションだということはわかっていました。あの 難しい単語を完璧に覚えて語彙で25点に近いスコアを取るのはとても難しく、かつ実践的にもあまり役立つことのない「苦行」だと判断し、Writingのスコアアップに焦点を絞り込む方針を立てました。Writingの勉強は社会問題に対する意見、主張ができるようになるという実用的な面がある上に、2次試験のSpeaking対策にも役立つとも考えました。
受検のきっかけ
高校生の子どもが英検を受けることになり、どんな勉強が必要なのか、どんなやり方がよいのか、自ら経験することでなんらかアドバイスができたり、親の勉強する姿勢を見せることで何か感じてくれるものがあると期待して受検しました。特に大学受験でも英語は4技能が求められる試験形式に変わっていくであろう潮流があり、共通テストでもListening得点の比率がReadingと同比率になることや、英検など外部検定試験スコアによる英語試験点数換算や加点が大学によってはあるため、英語を攻略することがこれまで以上に重要になってきたと思ったからです。
前提
社会人1年目の時のTOEICスコアは400点台。そこからいろいろと修羅場を潜り、TOEICは920点(15年前)、アメリカで3年仕事で英語を使い、アメリカのMBAを卒業(TOEFLもGMATも受検)、その後外資系企業で3年は結構仕事で英語を使っていました。因みに、英検は過去にどの級も一度も受けたことはありません。今回の記事は英検1級の独学合格法に焦点を当て、どうやって英語力を身に付けてきたのかについてはまた別途書こうとおもいます。
第1回目受検の際の勉強法
世の中にはノウハウを持っている人がネットで情報を公開しているので、まずは先人の知恵に学びます。以下が自分の勉強法の参考にしたサイトです。
先人の勉強法を研究した結果、わたくしが大事だな思い取り組んだ勉強方法と参考書について解説します。
①試験本番3か月前から勉強開始。
②まずはなんといっても語彙力の強化 → 出る順パス単英検1級、文単、アプリもインストールして音源を通勤時間で聴きまくり。
③本だけでは覚えきれないので、アプリを活用 → Mikan(有料プラン)、電車の中で画面がみれるときにはひたすらMikanをやる。
④過去問 → 英検1級過去6回全問題集、英検HPから直近3回分の過去問、ペースは週末の二日で2回分の試験をやる程度、平日は復習。
⑤Readingセクション → 英検1級長文読解問題120、Part1の語彙25問は中々いいスコアは出ない。
⑥Listeningセクション → 英検1級リスニング問題150、旺文社の英語の友のサイトにセクション別のコツの解説があるので、過去問をやった結果の苦手分野を解説の通りに攻略。(私の場合、ListeningのPart2のパッセージのタイトルと最初の1文を集中して聞くというアドバイスが役に立った)
⑦Writingセクション → 英作文問題完全制覇、音源をダウンロードしてこれまた通勤時間中に聴きまくり、歩き時間はシャドウイングもやった。書く方は、一日一文回答を書写して音読するところから始めて、試験2週間前からは自分で書いて練習した。練習する中で自分なりのテンプレートを作成。
第1回目受験結果→不合格
予想通りReadingの力不足で不合格の結果でした。あと2-3問ReadingかListeningで正解していれば合格水準まで行けたと思われます。次回受検の対策として、わたくしがとった方針はWritingでスコアを伸ばすことにしました。
Writingのスコアは、各8点満点中オール6でした。英検のWritingは急を問わず比較的採点基準が甘いという記事を多くみかけて、特には以下のサイトを参考(準1級の方法ですが)にしながら、Writingでスコアアップを目指しました。
特に意識して実践した点は、
①テンプレートをつくる際に、英検1級の格を示すような少し難しめの言い回しを用意したこと。(There have been a lot of discussion and debates about whether or not... Personally, I believe that... for the following three reasons. First, ... Moreover, ... Lastly,... In conclusion, for the benefits mentioned above, I am of the opinion that...)
②反対表現を使うこと。although, nonetheless, however, instead
③具体的に例示すること。for example, for instance, like, such as, and so on, and so forth, just to name a few
④同じ言葉を繰り返さずに、言い換えを多用したこと。
2回目の試験に臨む際の勉強は、ほぼWriting一本で、単語はもう一度1週間前から出る単復習、過去問のRLは試験二日前から2回分解きました。
結果は、
Writingスコアが、前回の24/32→28/32にジャンプアップし、平均6.0から平均7.0とそれぞれ上がり、合格者平均を大幅に上回る成績を叩きだすことに成功しました。Listeningが思わぬ不調で足を引っ張られましたが、意外とReadingができた感触がありスコアもよく、総合点で2060と1次合格基準点2028を32上回るスコアで1次試験に合格しました。作戦大成功です。因みに、Listeningのスコアが落ちたのは、ReadingセクションのWritingが40分も時間とれたにも関わらず、問いが経済制裁についてで書くのがかなり難しく、Conclusionをやや端折りながら時間ギリギリで書き終わったことの動揺がListeningの開始時にも引きずってしまったことが原因です。試験は気持ちを切り替えて次のセクションに臨むということもメンタル面で大事なことです。
6月14日に1次試験合格の結果がわかってから、2次試験が7月11日で、1ヵ月と期間がない短期決戦です。SpeakingとWritingは共通点が多いとはいえ、即興性が求められるので練習が必要です。次回は2次試験対策の合格法についてご紹介します。