見出し画像

【独白】殺し屋


やらねばならないのにやれない時がある。
してはならないのにしてしまう時もある。

そういう時が殺し屋にもたまにはある。

あいつを殺さなければならなかった。
生かしておく事は許されない。

選択の余地などなかったのだ。
なのに俺はどうしても殺せなかった。

殺さなければ逆に殺される。
死ぬ覚悟などできていない。

なのに俺はあいつだけは殺せなかった。
理由はわからない。

ところがだ。
今でも俺はこうして息をしている。

そう。
あいつ、勝手に死んでしまったのだ。

あいつの最期の笑み、
あれはなんだったのだろう。

そう。
あいつも殺し屋だった。

俺なんかとても敵わないくらい
凄腕の殺し屋だった。


A Killer


There are times when
I have to do it but I can not do it.

Sometimes I do it while I should not do it.
Sometimes there are also killers at such times.

I had to kill him.
It is not permissible to keep him alive.

There was no choice.
But I could not kill him by all means.

If I don't kill him, he kills me.
I am not prepared to die.

But I could not just kill him.
I do not know the reason.

However.
Even now I am breathing.

That's right.
He has died without permission.

His last smile,
I wonder what that was.

That's right.
He was a killer.

He was a terrible army killer so
I'm not very enemy.

いいなと思ったら応援しよう!

Tome館長
動画のための歌や朗読音声、募集中。https://tomekantyou.hateblo.jp/