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のらねこ、ゲームづくりの根幹に立ち返る

全くやったことのない新しいチャレンジをする――。

ってことで始まった僕のカードゲーム作りプロジェクトですが、割と暗礁に乗り上げてしまっています。
どんなゲームルールを作っても、始まってすぐに会話が止まる。
ゲームが成立しない。。。

テストプレイも今回で4回目。
そろそろブレイクスルーが欲しいところ。

さぁて、どうしたもんでしょうね。

――いつもお読みいただきありがとうございます。
初めての方、久しぶりの方もとても嬉しいです。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。

なにかやりたいのはやまやま。
でも、やろうとすると「それって大丈夫なの?」とか「法的にどうなの?」なんて考えが頭に浮かんで、どうしても思考停止してしまう。
だから結局なにもできない。

いつもそんなふうに尻込みしてしまう人に足りないのは、法律の知識でも勇気でもありません。
“目標管理”のスキルです。
目標が管理されてさえいれば、必要な知識も何もかも、その管理に基づいて手に入れられるようになるからです。

この のらねこに何ができる? では、正しい目標管理のやり方を皆さんとシェアすべく、僕自身が計画して僕自身でやってきた様々なことを、なるだけ面白く書く趣旨となっています。

現在は “のらクリエイターに何が作れる?” シリーズを連載中です。
僕自身も作ったことがない全く新しいモノづくりに、完全に0の状態から挑戦しています。

シリーズの執筆計画:
(これ以前はバックナンバーに掲載)
4. ゲームの内容を決める
5. ゲームの細かいルールを決める
6. テストプレイ1
7. テストプレイ2
8. テストプレイ3
9. テストプレイ4(今回)
10. テストプレイ5
(以下未定)

過去のバックナンバー


1. 4回目のゲームルール

みんなでヒーローになり、トラブルの解決策を出し合ってぶつけ、みんなを納得させた人が勝利――。
そんなコンセプトで作り続けてきたカードゲームですが、今回はこんな感じのルール。

1. ヒーローカードを1人1枚引く
2. テーブルの中央に、トラブルカードを1枚だけ出す
  たとえば) トラブルカードが≪恋のキューピッド大作戦≫だったとする
3. じゃんけんか何かで最初のプレーヤーを決める
4. 1人ずつ、自分がヒーローとしてそのトラブルにどう関わっているか発表
  - プレーヤーは、全員が「我こそは」
  (他のプレーヤーの足を引っ張って、自分が1番になりたい)
  という立場
   * なぜその事件に関わっていて
   * なぜ自分が解決したいのか
   * どう解決すればいいと思うか
   (解決案は互いに競合しているようにする)
  - このとき、全体的な世界観を決める権利は最初のプレーヤーが持つ
    * なので1人目は、舞台を戦国時代にして家臣から恋愛相談を
     受けたことにしてもいい。
     または現代にタイムスリップしてきたのでも可
  - 2人目以降は、世界観と合わないのであれば強引にこじつける
  - ヒーローカードやトラブルカードに書かれていないことは、
   どんな設定でも自由に足していい
  - パワーバランスがおかしい場合、超能力者などの設定を足して
   自分を強くしていい
  - ただし
   * 今までのアイデアと矛盾する設定をしてはいけない
   * メモをとってはいけない
5. 一巡したら2周目の2人目から「待った!」ができる
 プレイの内容は以下のいずれか(行動時に選べる)
  * ロールプレイする
  * 他のプレーヤーに待ったをかける
 - 今までのアイデアと矛盾すると思ったら、
  「待った!」と言って話を止める
 - 矛盾点を指摘し、最大1分間で議論する
 - どちらの意見が理に叶っているか多数決をとり、
  より多くの票を得た方が勝ち
  同数の場合はドローとなり、最後に発表されたアイデアがそもそも
  なかったことになる(が、それもメモをとってはいけない)
  * (できれば)イベントカードを引く
7. 勝者が決まった時点でゲーム1局の終わり
  * ヒーローカードとトラブルカードを引きなおして次のゲームを始める
  * 物語を続けてもいい

いつもどおり、息子と娘をさそってプレイしてみました。

でも、似たようなこと何度もやらせたせいか、息子がちょっと飽きてるっぽいんだよね。。。
そこも何とかしないとなぁ。

2. 4回目のテストプレイ結果

今回のテストプレイは、今まで以上にすぐに止まってしまいました。

なぜなら、『全員の目的が競合するよう、あらかじめ話し合って決める』というルールにしてしまったためです。
子供達にそんなこと簡単にできるわけもなく、そもそもプレイを始めることもできなかったのです。

それでも無理やり始めてはみたものの、もう1つ問題が起こりました。
娘の話におかしなところがあると、息子が「待った」をかけるまでもなく指摘し始めてしまうんです。

ルールでは、他のプレーヤーの話におかしいところがあるときは、自分の手番のときに「待った」をかけることになっていました。
その場で指摘してしまったのではゲームになりません。

また1人1人の思考時間もかなり間延びして、全く進まなくなってしまったのでした。

まぁ、今までやったこともないことに挑戦してる以上、うまくいかないのなんてあまりに当たり前すぎるんだけど、こうも何度も失敗するとさすがにヘコんでくるナァ。

3. 今までのトラブルを洗いなおしてみる

ただ、1つ思った。
どの回でも、だいたい似たようなトラブルが多かった印象、ってこと。

さて、今までどんなトラブルがあったっけ?

1. 思考の難しさに起因するトラブル

  • ヒーローの名前を具体的に決めるのが面倒(1回目)

  • カードにない設定をどこまで足していいのか分からない(1回目)

  • 時間を区切られたところで思いつかないものは思いつかない(1回目)

  • ただでさえ大変なのに部下の世話までしろと言われても、、、(1回目)

  • 目標地点がないためどう行動したらいいか分からない(3回目)

  • つい「逃げる」「人に任せる」という選択をしたくなる(3回目)

  • 全員の目的が競合するように話し合うのが難しい(4回目)

  • 考えることが増えすぎて、ゲームが全く進まなくなった(4回目)

  1. 点数づけの難しさに起因するトラブル

  • 思考ゲームなため点数の差別化がむずかしい(1回目)

  • 競争要素がないとゲームがグダる(2回目)

  • 「またやりたい」とあまり思われない(2回目)

  • 目標地点がないため、他プレーヤーの誤りも指摘できない(3回目)

  1. 恥ずかしさに起因するトラブル

  • ロールプレイが難しい(1回目)

  • 他のプレーヤーの意見を褒めることが難しい(1回目)

  1. ゲームの仕組みに起因するトラブル

  • プレイしていると「待った」するまでもなくその場で議論が始まってしまい、闘論フェイズに入れない(4回目)

1回目のテストプレイをやる前は、『恥ずかしさに起因するトラブルが最多になる』と予想していました。
ですがそのようなトラブルがあったのは1回目だけで、以降はそうでもありません。
子供達が『そんなにノリノリでガッツリ演技しなくても、ロールプレイは成立する』と学習したためです。

対し、1回目~4回目のいずれでも一貫して多いのが『考えることが多すぎて難しい』という欠陥です。
この欠陥を、僕は今まで「思考ゲームなんだから仕方ない」と考えていたのですが、さすがにテストプレイ4回連続失敗ともなると、そうも言ってはいられません。

結論としては、やはり『ロールプレイしながら結論も考えさせる』というルールがそもそも難しいのだと悟りました。

ただ1つ気になるのは、、、
今回僕が作っているこのゲームは、≪インバスケット思考≫というビジネスフレームワークを基にしているということ。
インバスケット思考の訓練でも、『ロールプレイしながら結論を考える』という部分には違いはないはず。。。

そう思って手持ちのビジネス本を読み直してみたんです。
ロールプレイを実際に行っているページを、しっかりと読んでみました。

すると、なんとびっくり。
インバスケット思考法では、ロールプレイ設定はとりあえず存在するだけだということが分かったんです!

訓練のメイン部分では、トラブルの解決策を素早く考える練習を、設定そっちのけで繰り返すことになっている様子でした。
設定に沿ってロールプレイを行うよりも、素早く結論を出すことが大事とされているようです。

4. よろしい、ならばスピードゲームだ

そこで次回のテストプレイでは、ゲーム内容を本家インバスケット思考に寄せてみることにします。
トラブルの内容について、とにかく早く提案した人が勝ち、というルールにしてみます。

1. それぞれのプレーヤーがヒーローカードを1枚ずつ引く
2. サイコロか何かでトラブルカードの枚数を決める
3. トラブルカードを場に出し、解決策を提案しあう
  * 基本的に早く提案した人が勝ち(1点)
  * 解決策を言うときは、
   手を挙げながら「〇〇すればいいと思う人!」と言う。
1人でも納得できない人がいた場合、根拠を言って説得する
  * その人を1分以内に説得できなければノーカン
   同じトラブルの解決策を続けて考える
3. サイコロの数だけ解決策を出す競争を繰り返す
4. 勝ち点を最も多く取った人が優勝

さて、このルールでどうだろう。
ロールプレイをする必要性があまりなくなるので、おそらく“ゲームらしさ”は半減するんじゃないかと思います。
ですが、まずはゲームとしてちゃんと成立する仕組みを作ることを重視し、どうしたら面白くなるかは後で考えることにしました。

次回はこれでやってみます。

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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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