のらねこ、人間関係の改善てようするに何やるの?
人間関係の不和に関する記事が、『まず人間関係の改善が大事です』という結論で締めくくられていると、ちょっとモヤッとします。
そんなの簡単にワンタッチでできることじゃないし、そんなに大事なら方法論まで書けよ、とか思ったりします。
人間関係トラブルは暮らしの至る所に降って湧くものですが、さりとてその解決方法となると、『がんばるしかない』としか言われないのが実情です。
そんな言い方されたら怒りしか沸きません。
人間関係トラブルの解消における “がんばる” とは具体的に何なのか。
今回はそれを説明することに挑戦してみます。
巧く伝わりますかどうか、読んで確認してもらえたらと思います――。
いつもお読みいただきありがとうございます。
あるいは初めましての方、久しぶりの方も、皆さん嬉しいです。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。
がんばってるのに何もよくならない。
それどころか自分ばっかりどんどん悪者にされていく。
そんなふうに考えている人に必要なのは、何でも許してくれる天使のような人に出会うことではありません。
“目標管理スキル” がないから、状況を改善することもできないのです。
この のらねこに何ができる? では、人生を丸ごとぜ~んぶ改善してくれる謎技術 ≪目標管理≫ について、なるだけ多くの皆さんにお伝えすべく、僕自身が立案して僕自身でやってきた色々なことを、なるだけ面白く書く趣旨となっています。
現在はシリーズ “のら心理学者は人間関係なんとかできる?” をお送りしています。
セルフブランディングや人間関係を作るコツを理解してもらうことで、人生のトラブルを防いでいただけたらと思っています。
1. 人間関係トラブルの解消の仕方
極論を言えば、人間関係トラブルの解消の仕方は、人類共通で1つしかありません。
それは互いに妥協すること。
仮に、その責任が100%確実に片方に偏っている状況だったとしても、
責任の重い方だけが一方的に引いても何の解決にもなりません。
なぜなら人間関係トラブルの解消とは、互いが心を落ち着けるということであって、その原因となったトラブルを解決することとは別問題だからです。
ですから、解決不可能な人間関係があるとすると、その原因も1つしかないことになります。
“どっちかが妥協を拒否した” からです。
そんなとき、「相手が妥協してくれればいい。自分は妥協しなくていい立場だ」と認識しがちな人もいます。
そんなふうに考えるから こじれる んです。
逆に、「そんなお子ちゃま発想が許されるのは学生の間だけだよね。やっぱ自分が妥協しなきゃダメだ」という人だっています。
そういう人は、社会人になるとちょっと反省します。
過去の自分の愚かな行為を反省した結果、今度は「全面的かつ一方的に自分が妥協すれば、その方が楽だ」という結論を出したりします。
そんなことするから相手を増長させるんですよ。
大事なのは、双方が半分ずつ妥協することです。
それができないなら人間関係を完全に解消すること。
そのために大事なのは、『相手に妥協させる目的をもって、まずこちらが妥協すること』なわけです。
どちらかが一方的に妥協するのは健全じゃないからです。
そのためには、こういうステップを踏めばいいんです。
STEP1. 自分の“ようするにどうなれば満足か”を文章化する
「ようするにどうなれば満足なの?」と言われても、それを巧く言葉にできない人は多いです。
多いというか、世の中のほとんどの人はできてません。
具体的に言うと、『思ったことを思ったままに言葉にする』だけならサルでもできます。
とりあえ「キーッ!!!」とか叫んどけば感情くらいは相手に伝わります。
次の段階として、それを『相手に分かりやすく言い換える』ことも、世の中の半分くらいの人はできています。
ですが、『ようするにどうなれば満足か』という自分自身の理想状態を、『相手が納得できる文章に言い換える』ことができる人はわずかです。
始末に負えないのは、その理想状態なるものを自分ですら言葉にできていないのに、相手には理解を強要する人。
そういう人のことをトラブルメーカーといいますよね。
そんな人物をあげつらった社会記事は多いし、「いるいる、そういう人」って笑ってる人の中にも、自分だってできてない人はいっぱいいます。
解消したい人間関係トラブルを抱えている人は、トラブルメーカーと呼ばれるほど重度ではないだけで、トラブルメイクそのものはだいたいやっちまってるものなんです。
だとすると、“ようするにどうなれば満足か” をまとめるって、具体的にどうやるんでしょうか???
まず、そもそも自分自身の希望を言葉にするのがなぜ難しいのか。
自分自身のことなのに、巧く言葉になりません。
ですが、実はこれは当然ことなんです。
人間にとって満足した状態とは、つまり “幸せホルモンが出ている状態” のことだからです。
幸せホルモンってのは、生理学的にはセロトニンとか言われます。
脳内にセロトニンが流れている状態になれば、人類はみんな満足できます。
セロトニンは「幸せだ」と感じたときだけではなく、「ホッとした」「なるほど分かった」「納得した」「一息ついた」などのときにも出ます。
なので極端なことをいうと、そもそも本当に納得したかどうかとも関係がなかったりします。
ですから満足状態とは、具体的な状況を指すものではありません。
“満足したという感情が沸きあがっている状態” のことを指す言葉であって、具体的にどうなればそうなるかは関係ないからです。
人間がようするにどうなれば満足なのかってぇと、『脳内にセロトニンが出てる状態になればいい』んです。
「オレ様を満足させろ!」とは、
つまり「オレ様の脳内にセロトニンを流せ!」です。
でもそんなこと具体的にどうやるの?
分かりませんよね。
だから自分がどうしたいかを言葉にするのは難しいんです。
なのでその状態を言葉にするときは、ポイントになるのは幸せホルモンが出ている状態になりたい希望を言うのではありません。
過去に満足できたときの経験を語ることです。
つまり「ようするにどうなれば満足なの?」という質問は、
「過去、どんなとき満足した?」と解釈します。
STEP2. ハードルの高さに合わせた相手のメリットを用意する
で、過去に満足したときの状況を言葉にすると、それが人道上の問題を抱えていることもあります。
「ようするに周り全員オレの奴隷なら満足だ」なんて考えている極端な人は分かりやすいです。
が、「ようするに周りみんなが完璧超人になれば私は満足できる」くらい思ってる人は、別にサイコパスでも何でもないごく普通の人の中にも実はけっこういてはります。
これらの人々は、実際にはありえない状況を望んでしまっているため、人生生きててもなかなか満足なんてできないわけです。
が、でもそれは人道上問題のある欲望を持ってはいけないということではありません。
ポイントは、自身の欲望の高さに見合った相手のメリットを用意できていないことです。
別に自分自身の心の中のことなのですから、人道上の問題のある欲望を持ってもいいんです。
心の中はあなたの自由ですから。
でも、それを実際に相手に要求するとなると話は変わります。
あなたの要求の高さに見合った、“相手のメリット” を用意しなければいけません。
相手のメリット。
つまり “願いの代償” です。
かつ、それは何でもいいわけではなく、あくまでも要求の高さに見合っていなければダメです。
たとえば「周りのオンナ全員、俺の奴隷になりやがれ!」って言うのなら、お相手の女性からすれば最低でも以下のような代償を用意してほしいところです。
生涯にわたる絶対的な物理的・心理的安全性
あらゆる欲望が全て完全に叶うこと
常に新鮮な恋心を想起させてもらえること
これくらいのあっても全然いいくらいの、物凄い高い要求ですからね。
なおかつこれだけ用意しても、受け入れてくれる人は限られるでしょう。
しかも、普通はこんなの絶対用意できません。
世界一の金持ちとかでも無理です。
普通の一般男性はさすがにそんなの用意できないわけで、だからこそ、ここで “妥協” が必要になってきます。
通常、ごく普通の一般男性が用意できる “願いの代償” は、せいぜいがこんなもんでしょう。
生涯にわたる心理的安全性を、可能な範囲で確保すること
金銭コストが低ければ短期的な欲望は叶うこと
常に無条件に味方になってあげられること
新鮮な恋心をたまには想起させてくれること
これらの状況を、女性1人分用意すること
ですが逆にいえば、がんばってこれらを用意したうえで、それを相手が受け入れれば欲望は叶うのです。
つまり人間は、欲望を持っても構わないのです。
見合った代償を用意できさえすれば。
STEP3. 相手の“ようするにどうなれば満足か”を聞き出す
あなたにとって『ようはどうなれば満足か』をまとめるのが難しかったのと同じように、相手もまた、自分の考えは言葉にできないことが多いです。
で、それを互いに相手に「勝手に察しろ」という態度を取り合うことで、トラブルはどんどん悪化します。
たとえば。
ネット記事によくある “デートあるある”。
で、こういう状況で「何でもいいって言ったじゃん!!」と思う人は、自覚がないだけで自身もトラブルメーカーの気質を持っていると言えます。
だってさ?
何でもいいっつったって、あなただって何でもいいわけないでしょ?
それともなに?
ホントに何でもいいなら犬のウンコでもいいわけ?
何でもいいって言ったよね?
もしくは、食べ物の範囲内だったらいいの?
じゃあコンビニのランチパック。あるいはマクドナルド。
それならいいでしょ? 食べ物だよ?
食べ物だったら何でもいいんだよね?
ね?
せっかくのデートにそんなディナー、あなただって嫌でしょ? ってこと。
デートに限らず何でもそうだけど、『だとしたら、どこまでだったら許してもらえると思うの?』ってこと。
相手の “ようするにどうなれば満足” を聞き出す能力が低い人は、
相手にだって “許せるライン” がある
でも相手だってそれを巧く言葉にはできない
というポイントを理解していないのです。
だからトラブルになるんです。
こういうときは、『相手の気持ちを巧く引き出す』という作戦が必要になってきます。
作戦1.
「じゃあ、和洋中どれがいい?」と聞いて徐々に絞り込む
(僕がよく使う手はこれ)
作戦2.
「じゃあ、逆に何なら嫌?」と聞いて相手の最低限度を計る
作戦3.
「じゃあ、ゲームをしよう。今日のディナーをマクドナルドにするとしたら、何か問題がだと思う?」
と聞いて、無難なディナーのイメージを一緒に組み立てていく。
他にもあるかもだけど、たとえばこんな感じですかね。
自分の要求を巧く言葉にできない人は、「私を満足させてほしい」ということくらいしかイメージがありません。
ですからイメージを固めるためには、相応の手順が必要になるわけです。
STEP4. 妥協点を探す
最後に、あなたと相手の “どうなれば満足か” をマッチングさせます。
「ちゃんと話し合ったら実は何の問題もなかった」というケースもたまにはあります。
互いの要求が、話し合ってみたら実は競合しなかった、という場合です。
ですが、そんなことは人生全体でもごく少数でしょう。
通常、2人以上の欲望を両方とも押し通すには、互いに妥協が必要です。
このときポイントは、妥協は互いに行うこと。
どっちかが一方的に妥協してはいけません。
相手に一方的に妥協させてはダメだし、自分が一方的に妥協するのもダメ。
そのとき一時的にはよくても、どちらかが一方的に妥協する人間関係は絶対に長くは続きません。
だからこそ、一切妥協しようとしない相手は見限ることもたまには必要なのです。
2. 人間関係は“こじれる前に対処”が基本
これはトラブル解消のためのコツというか、あまりに当たり前すぎることだけど、トラブルは “こじれる前に妥協する” が基本です。
それを、互いに「自分から妥協はしたくない」と言って解決を先送りにするから、人間関係は悪化するのです。
これはつまり、“人間関係がこじれるのは、どっちかが意地悪だったから” と言い換えることもできるものです。
その際、「意地悪なのは自分ではなく相手」と決めつけるのは “逃げ” です。
あなた自身に “妥協点を探した覚えがない” のなら、少なくともこちらだって意地悪をしているのです。
あなた自身がどう思っていようと、それが現実。
また、「意地悪なのが相手だった以上こっちは悪くない」という理屈にもなりません。
じゃなくて、互いの欲望を突き合わせて互いが妥協をすれば、人間関係は必ず自然に解消するものです。
社会はそういうふうにできているのです。
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