「巌流島 Staging tournament 公開検証2」 試合レポート
※このレポートは、当時、mixiでマイミク向けに書いた限定公開日記を加筆修正したものである。
前回は、ディファ有明という高校の体育館レベルの箱だったのだが、今回は一気に両国国技館という大きな箱で開催することになった。人が入るための勝算はあるのだろうかと思ったが、なんら勝算はなく、そのまま開催。
そもそも、宣伝力が足りず、一部の好事家しかこの格闘技イベントは知られていない。テレビ放送をするにも、フジテレビのCSで放送という知名度のなさ。まぁ、そもそもこのフジテレビに関して一悶着も二悶着もあるのだが、それは後で語ることにして、今回は試合内容と感想を書くことにする。
さて、前回のルールと大きく違う点は、リングアウト負け=「転落」が1試合中に3回から、1ラウンド3回に変更。そして、「場外」と「転落」が明確になった。前回はリングからちょっとでも外に出ると、「転落」扱いだったのだが、今回からは「場外」となり、仕切り直し。またそのルールにともない、リングの外にレッドゾーンを設けて、そこが「場外」になり、さらにその外側が「転落」となった。
これにより、「転落」の面白さがさらに増した。また組み合わせ次第によって関節技のあり・なし、15秒・30秒ルールの設定など、いろいろと細かく変更された。前回は、どうにも不明瞭な判定が多かったので、これでわかりやすくなったと思う。
ということで、久しぶりの両国国技館。ライブなどで行ったことあるものの、本来の大相撲観戦では行ったことがないというw。
開場するものの、なんだかロビーのところでだいぶ手間取っていた。雨も降っているのだから、とりあえず入場させればいいのに、このあたりが運営進行の下手さが見えた。
なんだかんだで一緒に行った友人4人でしゃべっているうちに開場となり、二階席へ。両国国技館って、どの席でも見やすいね。リングサイドや升席でも良かったが、一番値段が安いチケットということもあり(とはいっても6000円もする)、二階の自由席。俯瞰で闘技場を見ることができて非常に見やすい。
二階席の一番前に陣取ったが、たとえ一番後ろでも見やすいと思う。設計した人は天才だね。ザハ・ハディトも見習ってほしいものだw。
全部で15試合くらい行われたが、印象に残った演武・試合などをピックアップする。 他の試合・結果などの詳細は、以下の記事を参照にしてほしい。
http://ganryujima.jp/?grjm_event_results=%E5%B7%8C%E6%B5%81%E5%B3%B6-staging-tournament-%E5%85%AC%E9%96%8B%E6%A4%9C%E8%A8%BC2
前座としてのオープニングマッチ終了後、オープニングセレモニーとして、劇団EXILEによる和太鼓演武。あんまり期待してなかったが、思ったよりかっこよかったw。なんというか「鼓舞する」ってこういうことなんだろうなと思った。
そして、旭道山氏による開会挨拶。腰を手に当てて右手を突き上げ「エイエイオー!」。まるで衆院選解散後の決起大会のようだったw。おそらく、大会委員長の馳浩が挨拶する予定だったんだろうけど、安保法制や新国立競技場問題で激しいヤジ、ブーイングが飛びそうだから止めたのだろう、と予想する。
1~3試合はミドル級のリザーブマッチとトーナメント1回戦だったが、4試合目にて、この大会一番の盛り上がりを見せた試合があった。
◆第四試合
× 海鵬(大相撲) vs ジミー・アンブリッツ(MMA) ○
「巌流島」の真髄という試合だった。下馬評ではアンブリッツが有利だろうなーと思い、その思いのごとく打撃でリードしていたが、海鵬選手ががっぷり四つに組み、押し出した瞬間、会場が沸きまくった。そして、2回押し出して、転落勝利かと思ったところでゴング。2ラウンドで負けてしまったが、負けても印象に残った名試合だと思う。
現在の海鵬選手は少年たちに相撲を教えており、その少年たちが応援する姿もなんだか良かった。が、ファウルカップを付け忘れて、再入場したのはご愛嬌。それも含めて面白かった。
◆第六試合
○ 岡倫之(レスリング) vs アラン・ボドウ(サバット) ×
世界最強のオタク・岡選手は「熱風海陸ブシロード(Hyper Euro Version)」の曲で登場w。打撃で少し押されていたが、「転落」で勝利を収めた。
岡こそミスター巌流島になれそうな気もする。キャラクターも総合も強く、アイコンとしてわかりやすい。ミルキィホームズの4人が応援に来れば少しは集客力が望める…かもしれない。 セコンドは新日本プロレスの永田さんと木谷オーナーだったのだが、永田さんがミルキィホームズタオルをパタパタあおぐ姿が見られたのは斬新だったw。
◆第七試合
× 渡邉剛(古流柔術) vs 中島大志(相撲) ○
「達人は保護されているッッッ!」は、『グラップラー刃牙』で渋川剛気を形容するときに使った言葉だが、本当にこういう人が出てきた。
渡邉選手は60歳。なんと、現役の格闘家と戦うというのだ。合気道がどこまで通じるかという幻想が、煽りVも含め期待が高まる。みんなリアリストの中、オレはUMAなどの幻想を信じるタイプなので、「幻想」を応援していた。が、秒殺だった……。
しかし、60歳という高齢の方をワンパンチで沈めるこの大会もまた「巌流島」なのである。前回の太極拳といい、この先、幻想枠は一つ欲しいよね。
◆第11試合
○ 田村潔司(UWF) vs ジョーイ・コピタイン(ボクシング)
6年半ぶりの田村潔司選手の試合。入場曲を聞いただけで感動。打撃・転落主体決着の巌流島には珍しく、ヒールホールドでの関節技での勝利。これもまた可能性を示した試合だった。田村のマイクも良かった。まだまだ頑張ってほしいね。
その他もたくさん試合があったが、ほとんどが判定ではない決着だったので、かなりわかりやすい異種格闘技大会になったと思う。
実際、連れて行った友人3人も大いに喜んでいた。6000円の価値が無かったらどうしようかと思ったが、また観たいと思ってくれただけでも行く価値はあった。
次回大会、どうなるのかな……。大会2日前にあった不穏な動きと、今大会の良かったところ悪かったところや課題点、そして今後の期待する展開については、次回、書くことにする。
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