第4回 巌流島 「WAY OF THE SAMURAI 公開検証 Final」 試合感想

※mixiに書いたものを加筆修正して転載

7月31日に有明コロシアムで開催された「WAY OF THE SAMURAI 公開検証 Final」。まずは試合ごとの感想を書きたい。

◆第一試合 ○ 蟷螂拳対クラブマガ ×

単なる打ち合いだったら、蟷螂拳を使用する瀬戸選手が負けていたと思うけど、同体で転落すると無効になる巌流島ルールを巧みに使い、また「転落」を利用して、瀬戸選手が判定勝ち。

前回は蟷螂拳が見られなかったが、今回は構え方が蟷螂拳であり、拳法的な戦い方を見せた。個人的に瀬戸選手は「ミスター第一試合」で良いと思う。

◆第二試合 ○ MMA対空手 ×

反MMA・親武道とも言える巌流島なので、空手の岩丸選手に勝って欲しかったが、MMAの毛利選手の試合巧者が見えた。テイクダウンと寝かせてから技術はやっぱりMMA選手が有利。最後はマウントをとってのパウンドで勝利した。

まぁ戦国時代ファンとして、毛利家末裔の毛利選手はとても良い。巌流島というより厳島ではあるがw。

◆第三試合 × 喧嘩フットボール対モンゴル相撲 ○

喧嘩フットボールと言われる「カルチョ・ストリーコ」という競技がイタリアにある。端的に言えば1対1での殴り合いOKのフットボールだ。

それでも、モンゴル相撲のオンダラル選手の押し出し決着だろうと思いきや、モンゴル相撲が打撃でKO勝利。負けたけれども、喧嘩フットボールのベルギネリ選手のポテンシャルの高さは見ることが出来た

◆第四試合 × 大相撲対バレーボール ○

最初に会場全体が大きな盛り上がりを見せた一戦だった。大相撲の海鵬選手が押し出しを狙うも、元フランス代表のバレーボール選手、ガブリエルが身体能力の高さ、足の長さを利用してヒラリとかわす。

このような展開が続き、ガブリエル選手がパウンドで勝利。ガブリエル選手は組み技系選手と見てみたい。

◆第五試合 × ミャンマーラウェイ対キックボクシング ○

ミャンマーのキックボクシング、ミャンマーラウェイのトゥントゥンミン選手が、キックボクシングの選手にパウンドで敗北。

ちょっとこの試合は、止めるのが早かった感じもする。もうちょっとやりたかっただろうな、という不満はあると思う。そもそもこの戦いは相手が二転三転した。これは課題でもあるので、そのことについては後日書きたい。

◆第六試合 × プロレス対ボクシング ○

猪木アリルールの40周年記念の特別ルール。プロレス代表は田村潔司選手である。が、体重も下半身へのローキック、タックル禁止など圧倒的な田村不利ルールであった。

田村選手は一方的に重いパンチをくらい、途中ダウンするものの、ファイティングポーズを取り続ける。この姿勢にプロレスを感じた。

ちょっとこの試合はバランスが取れてなくて失敗だった印象はあるが、救いはボクシングのモヨ選手が非常に紳士的だったということ。試合前も試合中も試合後も試合意図と敬意をもって挑んでくれた。再度「巌流島」ルールで出て欲しい。

◆第七試合 × 大相撲対空道 ○

過去大会2回出場し、前回大会では暴走した大相撲の星風選手が経験の差で有利かなと思っていたが、空道のシャロマエフ選手強し。上手い具合に突進してくる星風選手をコントロールし、打撃とテイクダウンで制圧し、勝利を収めた。

◆第八試合 ○空手対ムエタイ×

これはめちゃくちゃ興奮した。空手の菊野選手が、たった4秒で、ムエタイのクンタップ選手を秒殺。「一閃」という言葉が似合う試合で、三日月蹴りからの右フックが、もはや達人級の動き方だった。

決してクンタップ選手が弱いということではなく(実際、第三回では圧勝した)、菊野選手がただ強かったというだけである。またメインを飾るだろう。

今回も判定勝ちは第一試合のみというKO率の高さ。そして今大会のMVP、ベストバウトとともに菊野選手なのは間違いない。マウントをとってパウンドという勝ち方が多い中、カウンター、秒殺、一撃という芸術的な勝ち方だった。

試合内容も良く、概ね満足した大会だったが、演出感想・総括・課題は次回の日記にて。

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