IR推進法について思うこと その1

まったくギャンブルをしないが、カジノ及びその大元となるIR(統合型リゾート)推進法案には、良くも悪くも関心があるので、数回にわたって自分の考えを述べたい。


◆『ラスベガス』のローカライズ

せっかくの機会なのでIR推進法案とはほとんど関連がないことから書きたいのだが、『ラスベガス』というドラマが好きである。アメリカで2003年から開始され、ラスベガスの巨大カジノホテル「モンテシート」を舞台にした、コメディ、セクシー、アクション、サスペンスなどの要素が詰まっている1話完結型ドラマだ。

全5シーズンまで放送されているのだが、日本ではあまり人気がないのか、日本語版でDVD化されているのはシーズン3までとなっている。シーズン3がこれからどうなるんだろう……というところで終了したので、出来ればローカライズされたシーズン4以降を見たいものだ。

◆「延べ床面積3%未満」はどれくらいの敷地なんだろう

カジノ施設は、IR施設の3%未満の延べ面積と法律で決まっている。まずは、3%の面積とはどれくらいなのか、から考えたい。

個人的に日本型IRとして、一番イメージが近いのは「東京ドームシティ」なのではないかと思っている。

あの一帯は、東京ドームを筆頭に、東京ドームシティアトラクションズ(後楽園ゆうえんち)、後楽園ホール、ラクーア、東京ドームホテル、東京ドームシティホール、そしてWINSなど様々な施設で形成されている。

エリアの中で一番広い東京ドームを、ショッピングモールや展示場、映画館などに置き換えれば、「東京ドームシティ」くらいの規模が適度に広くて、適度に施設が密集している規模感だ。実際、後楽園ホールで格闘技を見に行く前に、ラクーアでゆっくり滞在したことがあったが、本当にすべてにおいてちょうどよい感じに思えた。

「東京ドームシティ」の敷地面積は約4万坪、その3%であれば1200坪だ。1200坪は、サッカーのフィールドや、大きめの中学校のグラウンド程度の面積である。

つまり「東京ドームシティ」をIR施設全体としてとらえた場合、サッカーフィールド程度の敷地内が、カジノのプレイングエリアとなる。

ここに、ルーレット台やバカラ台、ブラックジャック台など、さまざまなプレイイングスペースが配置されることを考えた場合、なんとなく狭いんじゃないかという印象は拭えない。

もちろん、「東京ドームシティ」以上の面積でIRが展開できれば、さらにカジノの敷地面積は広くなるが、規模感が大きければ大きいほど費用はかかる。カジノの面積によってIR施設の面積が決まることもあり得るかもしれない。

延べ床面積のため、縦長のカジノビルを建築すると、やはり狭い空間になってしまう。カジノをプレイするのに、たくさんの人や台でぎゅうぎゅう詰めだったり、それを回避するために予約必須だったり、入り口に待機列が発生したら、世界から違う意味で「日本的」と笑われてしまいそうだ。

ということで、「延べ床面積3%未満」は、意外な足かせになりそうな気がするのだ。

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