【コラム】アドラー・トリオ(The Adler Trio)【世界のハーモニカプレイヤー】
”ハーモニカトリオ”という合奏形態があるのをご存じでしょうか?
メロディ担当、コード担当、バス担当の3名で、ハーモニカだけのアンサンブル形態です。
メロディは通常、クロマチックハーモニカを使用します。
バスとコードは、それぞれバスハーモニカ、コードハーモニカがあります。
ハーモニカ界以外の方はおそらく見たことがないであろう大きいハーモニカです。
低音のみの『バス・ハーモニカ』
コードしか吹けない『コード・ハーモニカ』
これらのハーモニカを組み合わせることで、ハーモニカトリオならではの軽快ながら重厚な演奏が奏でられます。
是非一度、一流のトリオの演奏を聞いてみてください。
1962年に兄Danny、弟DrorのAdler兄弟がハーモニカデュオを結成しました。ここからハーモニカ界のレジェンド、アドラートリオの歴史が始まります。
1963年にバスが加わりアドラートリオとなり、その後メンバー交代が数回あり、現在はコードのDror Adlerさん、バスのJacob Kolさん、リードハーモニカに、Dannyさんの娘であるMichal Adlerさんの3名になっています。
世界のハーモニカアンサンブル魅力を追求してきたトリオであり、その発展に大きく貢献したグループで、ハーモニカトリオの代名詞的なグループと言っても、差支えないと思います。そのレパートリーは、クラシック、映画音楽から民族音楽と幅広く、非常にクリアなサウンドでありながら厚みがあり、ハーモニカトリオの可能性を感じさせてくれます。
年齢と共に円熟味を増し、息の合ったバスとコードに艶のあるクロマチックハーモニカが、独自の世界観を作り出しています。
※アドラー・トリオは2015年12月に活動を終了しています。(Michal Adlerさんはソロ活動をされています)
ライブをご覧いただければ、その色々な意味で色気のある演奏をお楽しみいただけるでしょう。また下記のホームページから演奏や動画をお楽しみいただけます。
ちなみに私の個人的なおすすめは「続・夕陽のガンマンのテーマ」(The Good, the Bad and the Ugly)です。
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吉田俊輔氏寄稿の『楽しいアンサンブル』でもアドラートリオが紹介されています。是非ご一読ください。
Navigator : Teruhisa Mano
(TOMBO Musical Instrument Co.,Ltd.)